自分の外に答えを探す(謎の天使) | 西洋美術の楽しみ方_ルーブルの魔女からの伝言

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絵画鑑賞をもっと楽しく!絵の意味が分かる!

 


スマホなどで、「天使」の絵文字を
探そうとすると


こんな感じのものが出てくると思います。


この天使、ちょっとヘンだなと
思ったことはありませんか?


(私は、お気に入りでよく使う 絵文字なのですが...)






実は、こういう天使、

 

ある時期までの西洋の絵画には

よく出て来ます。




▽ルーヴル美術館のある展示室です



(サロンカレ)




この部屋と、

ここから続くグランドギャラリーには

 

ルネサンス期のイタリア絵画が並んでいます。

 

 

 

 

 

 

たとえば、こんな絵があります。




ベッリーニ作
「聖母子と聖ペテロと聖セバスティアヌス」
1487



この絵の中で、主要な人物

3人の上の空間に浮かんでいる、

赤ちゃんの頭部に

翼がついている存在は天使です。


一般的に私たちが、
「天使」と聞いて想像する像とは

だいぶ違うと思いますが


中世〜ルネサンス中盤くらいまでの
キリスト教絵画には
こんな天使がよく出てきます。



天使には、階級があって
上の位の天使ほど、人間とは
かけ離れた姿をしています。


ちなみに、頭部に翼のある
この天使は、ケルビム(智天使)といって

第二階級の天使です。



スマホに でてくる天使も
頭部と翼だけで、これに近い表現ですね。



スマホの天使の絵文字の件は、さておき。。。




頭部だけの天使は、

あらかじめ天使と知らなければ、

絵画を見ても、天使がいることに
気づかないかもしれません。


でももし、天使が描かれていると

理解しながら見ていたら


ざっくりとしたところで、

 

その絵画が

キリスト教を主題にしていることは

わかります。

 

そこから、年代なども想像できます。




今日のこの記事では
「天使」を例にして話をしていますが


絵画を見るうえでは、このように

 

知っていれば認識できるけど

知らなければ、存在にさえ気づかない

という例がたくさんあります。


これは、個々の作品の説明などを

聞くだけでは、なかなか解消できない

 

絵の見方のコツなようなものと

繋がります。
 

 

 


絵画を見るという体験を

もっと楽しく、有意義にするためには

 

 

西洋美術史全体をカバーする、

大局的な観点を養いながら

 

細かな事例を知っていくことが

必要です。




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絵画の見方を

お伝えしています

=========
 

絵の見方を知る過程は、
「自分の外に答えを探すことである」

言うこともできます。


外に求めつつも、

 

それは結果的に、自分の内側を

豊かにしていく工程でもあります。



絵画の見方を通して

「絵を観る眼」が磨かれるだけでなく

 

「世界を認識する眼」や

「自分をとらえる眼」についても

 

洞察力が増していくような

講座の受講をご提供しています。




月一回の西洋美術史セミナーと
平日毎日のメルマガで構成した

西洋美術史のオンライン講座です。



ただ目にうつすだけの絵画鑑賞から


絵の意味を理解し、
 

自分なりの楽しみ方を得ることが
できるようになる年間プログラムです。



※この秋、6年ぶりに

公開収録という形をとりながら進めます。


▽募集期間10月20日(水)まで
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◇ 絵を見ることは もっと楽しくなる




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Q&A

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◇いただいたご質問

 

ルーヴル美術館の作品について

教わる講座なのですか?

 

 

 

◇答え

 

いいえ。

 

ルーヴル美術館を題材にした

講座ではありません。

 

また、誰かの有名作品を紹介していくような

機会でもありません。

 

 

※無料イベントとして行なっている企画
(例えば、バーチャルトリップのような)とは

趣旨が異なります。


『絵画巡礼』は、西洋美術史の基礎を

無理なく体系立てて理解できる講座です。

 

 

 

絵画を見るのは好きだと

思ってはいても、

 

 

・実は見方は知らない

 

・よく わからなくてもどかしい

 

 

そんな気持ちを持ったことは

ありませんか?

 

 

そんな方には

とてもお役にたてていただけると思います。

 

 

 

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◇いただいたご質問

 

美術について、これまで

一度も学んだことがないのですが

大丈夫ですか?

 

 

 

◇答え

大丈夫です。まったく問題ありません。

 

学んだことがない方に向けて

構成しています。

 

 

そもそも、日本では

絵の見方を教わる機会がないまま

大人になる方が多数派です。

 

 

これまでに、この講座を

受講いただいた多くの方も、

 

美術について学ぶのは

まったくの初めてという方が多いです。

 

 

少し学んだ経験があるという方にも

学んだことが全くない方にも、

 

それぞれの段階で、新鮮な気持ちで

楽しんでいただけると思います。

 

 


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制作:内田ユミ
(西洋美術史講師/ルーヴルの魔女)