12月2日は、
フランスの画家 ジョルジュ・スーラのバースデー
(1859.12.2 〜 1891.3.29)
今年は、スーラが生まれて
160年目です。
スーラといえば「点描」。
彼らの言葉では「分割主義」です。
(※点描 主義ではない)
印象主義の画家たちが、
感覚的に行なっていた「筆触分割」を、
さらに
理論的にすすめました。
※「筆触分割」とは、
絵の具の色が、濁って暗くなるのを
避けるために考案されたもの。
ところで、
私がスーラの作品を
初めて自分の目でみたのは、
1994年に上野で開かれた
「バーンズコレクション」でした。
図録がこちら。表紙はルソーの作品です。
「点描」というものが、大変な労力を
要するということは
頭では理解していましたけれど、
実際に、
200 × 248cmという大きな画面が
小さな色の点で埋め尽くしているのを
見たときは、
「え〜〜〜!なにこれ〜〜〜〜〜!」
と衝撃を受けたものでした。
当時の図録より、一部をご紹介。
「ポーズする女たち」
印刷物をさらに、写真で撮ってしまうと
点とは判別できませんね。
でも、実物を見たら「点」です。
はてしなく点々・・・
混ぜ合わせない点の集合で、
網膜に映った状態そのものを
再現しようと試みたのが
分割主義です。
でも、実際に観た感想としては
目に映ったままというよりも
時間の止まった空想の世界を
見せられたようでした。
体力的な負担も、精神的負荷も
非常に大きな作業と言われた手法で
新たな境地を開いたスーラ。
彼の生涯は31年と
あまりにも短かったけれど、
見た人に驚きを与える作品を
残してくれました。
スーラ、お誕生日おめでとうございます!!
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ところで、
1994年のバーンズコレクション。
これは今、図録を見返してもすごい!!
こんな展覧会があったなんて、、、と
図録で感動します。
このときの国立西洋美術館の館長は
高階先生です。
ある対談記事で読んだのですが
今でも『伝説の美術展』と
言われてるそうですよ。
たしかに!!
迫力のラインナップです。
チラ見せしましょう。
1994年の私は、
あれもこれもまとめて
本物を見ていたんだ〜、と
2020年の私は
うらやましく思います。
当時の私は、何がどうすごいかは
全然分かってなかったけど、
分からないなりにも
この展覧会に、
混雑のなか2回行きました。
たとえ
意味が分からなくても
何かがすごい!
ということを
人は体感覚として持てるし
その経験は
蓄積するということも
改めて感じた
スーラのバースデーの本日でした!
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