皆さん、こんにちは。マーサージャパンの渡邉格史(わたなべまさし)です。
4月より、ブログの投稿を始めました。これが2回目の投稿になります。
今回は前回の続きで、私のグローバルリーダー日記です。
この1月にMobility Practiceというビジネスを、国を跨いで統括するグローバルリーダーに任命されました。リーダーになって、一番初めにやった事は、私が担当する各Marketのリーダー達との電話会議でした。私の担当する地域は、アセアン、中国、インド、韓国、トルコ、中東、アフリカの括りで担当部門のマーケットリーダーがいますので、そのリーダー達との電話会議です。会議の目的は、勿論、マーケットの状況を知る、という事もありましたが、何よりも人間関係の構築が一番でした。電話一本で色々な情報交換が出来る関係をいち早く築く事が私には必要でした。時間は1時間、全く知らない人達も多く、私にとっては一番初めのこの電話会議は結構真剣勝負でした。ラフなアジェンダは準備しましたが、事前に知り得たMarket情報、リーダーの性格、Mobility businessに対する経験や興味、その時の声のトーンなどでも、話す順番や内容を微妙に変えながら、少なくとも、私が変な奴ではなく、この仕事に真剣に取組もうとしている、という事がわかってもらえるように全神経を集中して話しました。
その際に、結構効果的だと思った事が、話の出だしをお互いの自己紹介から入った事でした。アイスブレークにもなりましたし、その後の会話のきっかけとなる情報が色々手に入りました。電話をする前から、お互いに最低限の情報は持っていますので、自己紹介などせずに、いきなりビジネスの話をする事も出来ます。通常の社内のビジネスコールであれば、寧ろ、そちらの方が普通でしょう。ただ、私には継続的な人間関係の構築が必要でしたので、多少のリスクはありましたが、まずは、自分の自己紹介をして、次に、相手について教えてもらう、という事を繰り返しました。結果、私と同じ銀行業界の出身だったり、過去に同じプロジェクトをやっていたり、共通の知人がいたりと、出だしのこの会話で、一盛り上がり出来た事で、その後の会話がスムーズに行きました。これには、マーサーのマーケットリーダー達がグローバルな環境に慣れているので、私に合わせて話してくれている部分も多分にあると思います。ただ、私が銀行に勤めていた若かりし頃、偉い人達がする会話のきっかけがいつも、『○○さんを知っていますか?』とう話から入るのを、うんざりして聞いていましたが、これって、実はグローバルでも使えるな、と改めて考え直しました。実は、経験に裏打ちされた伝統的な知恵なのだと。
自己紹介の後は、自分の考えているビジネスの方向性や戦略を、出来るだけ象徴的なワンワードを中心とした短い言葉で、自分の思う3倍位ポジティブに語り、最後にかならず、『What do you think?』と意見を求めました。ここで驚いた事は、各マーケットリーダーが私の質問に対し、しっかりと的を射た意見をいってくる事です。私の担当するMobility businessについては、リーダーによってはほとんど経験のない人や、マーケットによっては、ほとんど未知のビジネスだったりするにも関わらず、自分達のマーケットの成熟度に合わせて、私が期待する以上の答えが返って来ます。何故なら、彼らはこの電話会議の為の準備をちゃんとしていたからです。マーサーというグローバル企業に来て感じた事の一つは、グローバルな電話会議が非常に多い事、同時に、電話会議が非常に効率的に運用されている事です。会議の目的とアジェンダは当然事前にシェアされ、会議では常に発言を求められます。マーサーはコンサルティング会社なので、基本的なお金の考え方は時給です。忙しい人達が貴重な時間を使い、時差を超えて集まるのですから、出席者は必死にその価値を出そうとします。そして、会議時の発言などが、その人のコンサルタントとしての評価につながっていきます。グローバル企業において、グローバルでの評価は非常に重要です。時には、直属の上司の評価よりも重視される事もあります。なので、私ごときが主催する会議でも、リーダー達はしっかり準備をして、私の期待以上の答えをくれたのです。1時間の電話会議でしたが、想定以上の情報を集める事が出来ました。彼らのインプットのお陰で、おぼろげだった私の考えも随分クリアーになり、かなり具体的な戦略を1月中に立案出来ました。
2月に入ると、立案した戦略を各国に落とし込むべく、再度、各マーケットリーダーと、実際の実務担当者も交えて摺り合わせの会議を実施しました。戦略的重点国の中国、シンガポールには直接出張をし、かなり広範な人とのFace to Faceの会議を実施してマーケット戦略を最終化しました。その他の国については、数回の電話会議を通じて最終化しました。
戦略の落とし込み(Implementation)の管理ツールとして使ったのが、PDCAでした。PDCAというと日本企業の方々はよくご存知だと思いますが、海外ではほとんど知られていない、という事を今回初めて知りました。アメリカで出来た考え方ですが、アメリカ人も全然知りませんでした。ですので、PDCAとはなんぞや、という説明から始めました。これがあったから日本は世界一の品質を実現出来たんだ、などと言うと、結構関心を持つ人が出てきて、特に、アジアの人にはいまだ、日本のものづくりのレベル高さは憧れの的であり、ブランドである事を実感しました。
PDCAを使った戦略の落とし込みプロセスは、上記のように書いてしまうと簡単そうに見えますが、それ程簡単ではありませんでした。2月中に終わらせるつもりが、結局、全てのマーケット戦略が出揃うまでには3月いっぱいかかりました。
次回は、私の失敗談も含め、戦略の落とし込みプロセスの話をしたいと思います。
ブログをお読みいただいてありがとうございます。
是非次回もお読みいただければ幸いです。
渡邉拝
4月より、ブログの投稿を始めました。これが2回目の投稿になります。
今回は前回の続きで、私のグローバルリーダー日記です。
この1月にMobility Practiceというビジネスを、国を跨いで統括するグローバルリーダーに任命されました。リーダーになって、一番初めにやった事は、私が担当する各Marketのリーダー達との電話会議でした。私の担当する地域は、アセアン、中国、インド、韓国、トルコ、中東、アフリカの括りで担当部門のマーケットリーダーがいますので、そのリーダー達との電話会議です。会議の目的は、勿論、マーケットの状況を知る、という事もありましたが、何よりも人間関係の構築が一番でした。電話一本で色々な情報交換が出来る関係をいち早く築く事が私には必要でした。時間は1時間、全く知らない人達も多く、私にとっては一番初めのこの電話会議は結構真剣勝負でした。ラフなアジェンダは準備しましたが、事前に知り得たMarket情報、リーダーの性格、Mobility businessに対する経験や興味、その時の声のトーンなどでも、話す順番や内容を微妙に変えながら、少なくとも、私が変な奴ではなく、この仕事に真剣に取組もうとしている、という事がわかってもらえるように全神経を集中して話しました。

自己紹介の後は、自分の考えているビジネスの方向性や戦略を、出来るだけ象徴的なワンワードを中心とした短い言葉で、自分の思う3倍位ポジティブに語り、最後にかならず、『What do you think?』と意見を求めました。ここで驚いた事は、各マーケットリーダーが私の質問に対し、しっかりと的を射た意見をいってくる事です。私の担当するMobility businessについては、リーダーによってはほとんど経験のない人や、マーケットによっては、ほとんど未知のビジネスだったりするにも関わらず、自分達のマーケットの成熟度に合わせて、私が期待する以上の答えが返って来ます。何故なら、彼らはこの電話会議の為の準備をちゃんとしていたからです。マーサーというグローバル企業に来て感じた事の一つは、グローバルな電話会議が非常に多い事、同時に、電話会議が非常に効率的に運用されている事です。会議の目的とアジェンダは当然事前にシェアされ、会議では常に発言を求められます。マーサーはコンサルティング会社なので、基本的なお金の考え方は時給です。忙しい人達が貴重な時間を使い、時差を超えて集まるのですから、出席者は必死にその価値を出そうとします。そして、会議時の発言などが、その人のコンサルタントとしての評価につながっていきます。グローバル企業において、グローバルでの評価は非常に重要です。時には、直属の上司の評価よりも重視される事もあります。なので、私ごときが主催する会議でも、リーダー達はしっかり準備をして、私の期待以上の答えをくれたのです。1時間の電話会議でしたが、想定以上の情報を集める事が出来ました。彼らのインプットのお陰で、おぼろげだった私の考えも随分クリアーになり、かなり具体的な戦略を1月中に立案出来ました。
2月に入ると、立案した戦略を各国に落とし込むべく、再度、各マーケットリーダーと、実際の実務担当者も交えて摺り合わせの会議を実施しました。戦略的重点国の中国、シンガポールには直接出張をし、かなり広範な人とのFace to Faceの会議を実施してマーケット戦略を最終化しました。その他の国については、数回の電話会議を通じて最終化しました。
戦略の落とし込み(Implementation)の管理ツールとして使ったのが、PDCAでした。PDCAというと日本企業の方々はよくご存知だと思いますが、海外ではほとんど知られていない、という事を今回初めて知りました。アメリカで出来た考え方ですが、アメリカ人も全然知りませんでした。ですので、PDCAとはなんぞや、という説明から始めました。これがあったから日本は世界一の品質を実現出来たんだ、などと言うと、結構関心を持つ人が出てきて、特に、アジアの人にはいまだ、日本のものづくりのレベル高さは憧れの的であり、ブランドである事を実感しました。
PDCAを使った戦略の落とし込みプロセスは、上記のように書いてしまうと簡単そうに見えますが、それ程簡単ではありませんでした。2月中に終わらせるつもりが、結局、全てのマーケット戦略が出揃うまでには3月いっぱいかかりました。
次回は、私の失敗談も含め、戦略の落とし込みプロセスの話をしたいと思います。
ブログをお読みいただいてありがとうございます。
是非次回もお読みいただければ幸いです。
渡邉拝