皆さんこんにちは。マーサージャパンの渡邉格史(わたなべまさし)です。
今回も私のグローバルリーダー日記の続きです。
前回のBlogで、担当地域であるアジア、アフリカ、中東、トルコという、グロースマーケットのリージョン戦略策定プロセスをお話ししました。今回は、リージョン戦略を各マーケット(国)戦略へと落とし込むプロセスについてお話ししたいと思います。
前回お話したように、各マーケットリーダーからの電話会議によるヒアリングをベースに、1月いっぱい掛けてリージョン戦略を策定しました。次のステップは策定したリージョン戦略の各マーケット戦略への落とし込みでした。マーケット戦略の落とし込みについては、以下のプロセスで最終化をしていきました。
以上です。
こう書くと簡単そうに見えますが、これはこれでものすごく時間と体力を使うプロセスでした。今回は中国を例に、そのプロセスの実態をご紹介したいと思います。
前回のブログでも触れたように、中国については最重点国としてマーケット戦略の最終化にあたっては電話会議ではなく、直接現地に出張し、現地のリーダー達とフェイストゥフェイスでマーケット戦略の策定、及びアクションプランへの落とし込みを実施しました。
上記のプロセスの内、1.については、『中国においてモビリティビジネスの圧倒的なNo.1になる』、という事を大枠の目標設定とし、特に問題なく摺り合わせが出来ました。大変だったのは、出張をして実施した、フェィストゥフェイスでの現地コンサルタント達とのアクションプランへの落とし込みでした。まず、最初の難関は、何をもって圧倒的なNo.1とするか、というNo.1の定義でした。モビリティビジネスは中国においては始まって間もないビジネスで、確固たるマーケットビューはありませんでした。それぞれが、それぞれの立場でマーケットを語りはじめ、最初の1時間程は方向性が見えないまま進んで行きました。
状況打破の為に私がしたのは、日本のモビリティビジネスにおける歴史を詳しく説明する事でした。現在の日本におけるモビリティビジネスは、現状の中国よりもはるかに大きいマーケットに成長しており、その中でもマーサーは90%以上のシェアを持つ、圧倒的なNo.1です。どのような経過を経て日本のモビリティマーケットが大きくなったのか、その中でマーサーがどのようにマーケットにアプローチをしてNo.1になったのかを、かなり詳しく説明しました。
1時間以上の時間を費やしましたが、これはかなり有効で、リーダーやコンサルタントから日本についての非常に活発に質問が出るようになり、次第に、状況を中国に置き換えて考えるようになって来ました。ここは中国も日本と同じ道を辿る、これは違う道になりそうだ、だとしたら、このアプローチは中国でも使えるけど、このアプローチは使えない、だったらどうアプローチしたらいいのだろう?というように、方向性が固まり、具体的な議論が出来るようになってきたのです。アクションプランについて、日本の事例をベースにかなり具体的な議論が始まりました。すると、今度は次の難関が見えてきました。それは、最終的な目標数値の設定でした。これはこれで、それぞれの立場での思惑があり、彼らだけでは収集がつきそうにありませんでした。
この状況で私がしたのは、トップダウンでの目標設定でした。リージョンリーダーとして、中国マーケットには3年間でこれだけの成長を期待している、という事について、具体的な数字とその理由を示し、その是否の議論ではなく、その数字を達成する為にはどうしたらいいのか、という議論に変えるように促しました。示した数字は、勿論、ストレッチな目標でしたので、複数のコンサルタントからネガティブな発言が出ました。ここでキーになったのが、マーケットリーダーのサポートでした。マーケットリーダー自らが、その数字をやる為の意見を出し、全体を強力なリーダーシップで引っ張っていってくれました。
議論は数字をベースに、それを本気で達成する為の議論になっていきました。すると、今までの議論とは全く違う発想、違う視点での意見が次々と出るようになってきました。こうなってくると、ほとんど私のやる事はありませんでした。結果的には、予定していた時間よりも1時間早く、目標達成の為の具体的なアクションプランの策定が終わりました。
私の示した目標値については、事前にマーケットリーダーと摺り合わせたものではありませんでした。本来は、少なくともマーケットリーダーとは、主要項目については事前に摺り合わせるべきだったと反省しています。中国のマーケットリーダーが非常に優秀で皆に認められた強いリーダーであった事で私は大いに助けられたのでした。
何はともあれ、こうして何とか最重点国である、中国のマーケット戦略を無事、最終化する事が出来ました。
そろそろ紙面の限界が来たようです。次回は少し話題を変えて、アベノミクスを報酬の側面から考えた場合の考察をしてみたいと思います。
ブログを最後までお読みいただきありがとうございました。
又、次回もお読みいただければ幸いです。
渡邉拝
今回も私のグローバルリーダー日記の続きです。
前回のBlogで、担当地域であるアジア、アフリカ、中東、トルコという、グロースマーケットのリージョン戦略策定プロセスをお話ししました。今回は、リージョン戦略を各マーケット(国)戦略へと落とし込むプロセスについてお話ししたいと思います。
前回お話したように、各マーケットリーダーからの電話会議によるヒアリングをベースに、1月いっぱい掛けてリージョン戦略を策定しました。次のステップは策定したリージョン戦略の各マーケット戦略への落とし込みでした。マーケット戦略の落とし込みについては、以下のプロセスで最終化をしていきました。
- 電話会議による、各国マーケットリーダーへのリージョン戦略の個別説明とリージョン戦略に基づく、各マーケットの大枠の目標設定
- PDCAに基づく、マーケット戦略策定の為のPDCAテンプレート作成
- 各マーケットにて、PDCAテンプレートを使って、各マーケットの大目標を達成する為の戦略、及び、戦略実行の為のアクションプランの策定
- 電話会議 or 出張によるフェイストゥフェイスで、各マーケットで策定したマーケット戦略とリージョン戦略との整合性検証とアクションプランの最終化
- PDCAサイクルのフォローアップルールの決定とフォローアップの実施
以上です。
こう書くと簡単そうに見えますが、これはこれでものすごく時間と体力を使うプロセスでした。今回は中国を例に、そのプロセスの実態をご紹介したいと思います。
前回のブログでも触れたように、中国については最重点国としてマーケット戦略の最終化にあたっては電話会議ではなく、直接現地に出張し、現地のリーダー達とフェイストゥフェイスでマーケット戦略の策定、及びアクションプランへの落とし込みを実施しました。
上記のプロセスの内、1.については、『中国においてモビリティビジネスの圧倒的なNo.1になる』、という事を大枠の目標設定とし、特に問題なく摺り合わせが出来ました。大変だったのは、出張をして実施した、フェィストゥフェイスでの現地コンサルタント達とのアクションプランへの落とし込みでした。まず、最初の難関は、何をもって圧倒的なNo.1とするか、というNo.1の定義でした。モビリティビジネスは中国においては始まって間もないビジネスで、確固たるマーケットビューはありませんでした。それぞれが、それぞれの立場でマーケットを語りはじめ、最初の1時間程は方向性が見えないまま進んで行きました。
状況打破の為に私がしたのは、日本のモビリティビジネスにおける歴史を詳しく説明する事でした。現在の日本におけるモビリティビジネスは、現状の中国よりもはるかに大きいマーケットに成長しており、その中でもマーサーは90%以上のシェアを持つ、圧倒的なNo.1です。どのような経過を経て日本のモビリティマーケットが大きくなったのか、その中でマーサーがどのようにマーケットにアプローチをしてNo.1になったのかを、かなり詳しく説明しました。
1時間以上の時間を費やしましたが、これはかなり有効で、リーダーやコンサルタントから日本についての非常に活発に質問が出るようになり、次第に、状況を中国に置き換えて考えるようになって来ました。ここは中国も日本と同じ道を辿る、これは違う道になりそうだ、だとしたら、このアプローチは中国でも使えるけど、このアプローチは使えない、だったらどうアプローチしたらいいのだろう?というように、方向性が固まり、具体的な議論が出来るようになってきたのです。アクションプランについて、日本の事例をベースにかなり具体的な議論が始まりました。すると、今度は次の難関が見えてきました。それは、最終的な目標数値の設定でした。これはこれで、それぞれの立場での思惑があり、彼らだけでは収集がつきそうにありませんでした。
この状況で私がしたのは、トップダウンでの目標設定でした。リージョンリーダーとして、中国マーケットには3年間でこれだけの成長を期待している、という事について、具体的な数字とその理由を示し、その是否の議論ではなく、その数字を達成する為にはどうしたらいいのか、という議論に変えるように促しました。示した数字は、勿論、ストレッチな目標でしたので、複数のコンサルタントからネガティブな発言が出ました。ここでキーになったのが、マーケットリーダーのサポートでした。マーケットリーダー自らが、その数字をやる為の意見を出し、全体を強力なリーダーシップで引っ張っていってくれました。
議論は数字をベースに、それを本気で達成する為の議論になっていきました。すると、今までの議論とは全く違う発想、違う視点での意見が次々と出るようになってきました。こうなってくると、ほとんど私のやる事はありませんでした。結果的には、予定していた時間よりも1時間早く、目標達成の為の具体的なアクションプランの策定が終わりました。
私の示した目標値については、事前にマーケットリーダーと摺り合わせたものではありませんでした。本来は、少なくともマーケットリーダーとは、主要項目については事前に摺り合わせるべきだったと反省しています。中国のマーケットリーダーが非常に優秀で皆に認められた強いリーダーであった事で私は大いに助けられたのでした。
何はともあれ、こうして何とか最重点国である、中国のマーケット戦略を無事、最終化する事が出来ました。
そろそろ紙面の限界が来たようです。次回は少し話題を変えて、アベノミクスを報酬の側面から考えた場合の考察をしてみたいと思います。
ブログを最後までお読みいただきありがとうございました。
又、次回もお読みいただければ幸いです。
渡邉拝