8/23にAEAJグリーンテラスで開催されました。
この日に参加できなかったため、後日アーカイブで受講しました。
講師は株式会社ネイチャーズウェイの開発チームの調香師の川上氏。
日本で最初のオーガニックコスメの会社でWeledaを日本で販売しています。
Weledaはドイツの会社だと思うのですが、日本で開発された商品にはMade in Japanと表記されています。
2010年にはグループのOEM事業を行う株式会社ハーブラボを創業しました。
山梨県北杜市には有機JAS取得している明野農場を持っていて、原料にこだわったコスメを提供しています。
一般的なナチュラルオーガニックコスメと違い、鉱物油、合成色素、シリコン、石油由来界面活性剤、パラベンなどの防腐剤、エタノール、合成香料を使用せず、天然植物原料だけでのコスメを目指しています。
アルプスのエーデルワイスを日焼け止めに応用するなど、植物成分を見出すことも行っています。
パラベン以外で植物成分で防腐力を実現するのは本当に大変だったそうです。
セイヨウシロヤナギのサリシン、スターアニスのアニス酸、パームに含まれるプランジオールなど自然の成分で安全性の高い保存料を日々研究しています。
OEMの香りの依頼を受けてから、香りを作り出す過程の話も詳しく説明していただきました。
①香りの比率を設計 ー 基本はトップ3:ミドル5:ベース2の比率です。
②精油の効能を活かす ー 香りだけでなく、心に働きかける効能も合わせて設計します。
③香りのタイプと相性を知る ー ハーブ系、柑橘系、フローラル系、オリエンタル系、樹脂系、スパイス系、樹木系の8タイプ。同じ系統でまとめたり、異なる系統を合わせて変化や奥行きを表現
④香りの強さを調整 - 香り強いジャスミンのような精油は少量で、香りが弱いシダーウッドなどは多くするなど調整します。
⑤ブレンド後に寝かせる - 数時間~1日後には香りのまとまりが変化し、揮発のバランスが落ち着くことでそれぞれの香りが調和します。
実際のコスメ開発の例を挙げて、精油の選び方を教えていただきました。
またタンオーバーによい成分としてAHA(フルーツ酸)、コメ発酵エキスをご紹介いただきました。ただ肌に効果がある成分を配合するだけでなく、香りによるリラックス効果で有効成分の効果がアップします。
この講座を通して、植物が持っている成分や香りを活かした美肌作りには大きなる可能性が秘められているなと実感しました。