検死で見つかったセレブの秘密

死は常に悲しみを伴うものだが、有名人の場合は特にその影響が大きい。数多くのセレブリティが悲しい運命を辿ったが、死後の調査によってその驚くべき実態が明らかになることもある。有名人が薬物の過剰摂取や関連する原因で亡くなることはよくあるが、深く調査することで隠された真実が判明するケースもあるのだ。

以下のギャラリーをじっくり見て、セレブの死体解剖で明らかになった悲惨で不可解な事実に触れてみよう。

 

アーロン・カーター

2022年11月5日、アーロン・カーターの訃報が報じられ、その依存症歴から過剰摂取の可能性が推測された。最新の検死でこの件は解明された。過去にも数多くの有名人がそうであったように、カーターは危険な混合薬物を摂取した後、入浴し誤って溺死したようだ。

正式な報告書はカーターがザナックスの一種であるアルプラゾラムを摂取し、同時にジフロオロエタンを吸入していたことを示している。ジフルオロエタンは圧縮空気の缶に含まれており、吸い込むと短時間だが強力な陶酔感をもたらす。しかし非常に危険で有毒である。これらの処方薬と吸入剤の組み合わせによりカーターは浴槽で意識を失い、その後家政婦によって意識不明の状態で発見された。

 

ボブ・サゲット

大勢のファンに愛されていたコメディアンで「フルハウス」のスター、ボブ・サゲットが2022年1月9日に突然この世を去った。65歳のアイコンは全米コメディ公演中にフロリダのホテルの一室で亡くなっているのが発見され、最近になって死因が明らかにされた。

この俳優は転倒して頭を打ったが大したことはないと考え、その後眠っている間に死亡したものと思われる。当局はこの痛ましい事件に薬物もアルコールも影響していないと断定した。

 

プリンス

2016年4月21日、世界中の人々が才能あるミュージシャンの死を悲しんだ。プリンスは自宅であるペイズリー・パークのエレベーターで遺体となって発見された、

解剖の結果プリンスの死因は強力な鎮痛剤であるフェンタニルの誤った過剰摂取であることが判明した。まさに衝撃的なのはプリンスの肝臓から検出されたフェンタニルの量の多さである。1kgあたりわずか70マイクログラムでも死に至る可能性があるのに、この歌手の肝臓からは450マイクログラムもの濃度が検出されたのである!

 

エイミー・ワインハウス

2011年7月23日、このイギリスの歌手は「27クラブ」のメンバーとなった。ワインハウスはベッドで息絶えているところを発見され、近くには数本のウォッカのボトルがあった。

検視の結果エイミーの血中アルコール濃度は100mlあたり416mgだったことが判明した。350mgで呼吸困難に陥ることもある。エイミー・ワインハウスの検死はアルコールの過剰摂取が死の主因であると結論づけた

 

リサ・マリー・プレスリー

リサ・マリー・プレスリーは2023年1月12日に54歳で亡くなった。彼女の早すぎる死は世界中に衝撃を与え、最初の報道では自宅で心停止に陥ったとされた。そのため心臓病を患っていた彼女の父エルヴィス・プレスリーとの関連性が取り沙汰された。しかし彼女の真の死因は7ヵ月後まで明らかにされなかった。ロサンゼルス郡検視官は彼女の死因を小腸閉塞と断定した。過去に受けた減量手術による合併症で小腸に瘢痕組織が形成され、放置すれば組織の死や穿孔につながる可能性のあった閉塞を引き起こし、最終的に死に至った。

1月12日の朝彼女は腹痛に襲われ、やがて前述の腸閉塞による心停止で息を引き取った。すぐに病院に搬送されたものの数時間後には息を引き取った。毒物検査の結果、彼女の体内には通常の治療レベルのオキシコドンと抗精神病薬のクエチアピン代謝物が検出された。しかしこれらの物質は彼女の死因には影響しないと判断された。検視官はプレスリーの死因を自然死と判断した。

 

ロビン・ウィリアムズ

有名な俳優でありコメディアンであった彼は2014年8月11日に惜しくもこの世を去った。彼は長い間精神的な問題と懸命に闘い、またパーキンソン病の宣告も受けていた。

ウィリアムズの死因は窒息死で体内からは抗うつ薬とパーキンソン病治療薬が検出された。しかし検死の結果、彼はパーキンソン病ではなく、症状がよく似ているためにパーキンソン病と間違われることの多いレビー小体型認知症であったことが明らかになった。

 

ポール・ウォーカー

2013年11月30日「ワイルド・スピード」の俳優が自動車事故で亡くなった。事故発生時、彼はポルシェ・カレラGTの助手席に乗っていた。

ロサンゼルス郡検視官は俳優の遺体が「pugilistic stance」と呼ばれる防御姿勢で発見されたことを発表した。これはウォーカーが頭と顔を守るために両腕を持ち上げた状態で死亡したことを示す。死因は「外傷と熱傷の複合的要因」とされている。

 

キャリー・フィッシャー

キャリー・フィッシャーが「スター・ウォーズ」旧3部作で演じたレイア姫の姿はいつまでも色あせない。彼女は2016年12月27日、惜しくもこの世を去った。

この女優はフライト中に心停止を起こし、すぐにロサンゼルスの病院に運ばれた。残念ながら彼女はほどなくして亡くなった。正式な死因は睡眠時無呼吸症候群と断定されたが、毒物検査の結果体内には信じられないような組み合わせの物質が検出された。その物質とはアルコール、メタドン、コカイン、MDMA、アヘンであった。

 

ブリタニー・マーフィ

90年代から2000年代初頭にかけての映画出演で名声を博した女優。肺炎という治療可能な病気で亡くなった。

検視官の報告によるとマーフィーは月経による貧血で免疫力が低下し、ウイルス感染を克服するのが困難だった。マーフィーの死後、彼女の父親アンジェロ・ベルトロッティが検査報告を求めたところ、毛髪検体から高濃度の重金属が検出された。このため服毒の可能性が懸念された。しかしフロリダ大学の毒物学者ブルース・ゴールドバーガーは証拠を検討した結果この可能性を排除した。

 

ヒース・レジャー

2008年1月22日ニューヨークで「ダークナイト」(2008年)の俳優が死去。

ニューヨーク市監察医務局による検視の結果、レジャーの死因は処方された薬の誤った飲み合わせによる過剰摂取であったと結論づけられた。俳優の死因は「オキシコドン、ヒドロコドン、ジアゼパム、テマゼパム、アルプラゾラム、ドキシラミンの併用による急性中毒」とされた。

 

マイケル・ジャクソン

2009年6月25日「キング・オブ・ポップ」の訃報に世界中が愕然とした。

マイケル・ジャクソンの死因は後に過失致死罪で有罪となった主治医コンラッド・マレーが投与した致死量のプロポフォール(強力な麻酔薬)だった。プロポフォール以外にもミダゾラム、ジアゼパム、リドカイン、エフェドリンなどの薬物がマイケルの体内から検出された。解剖の結果死因となるような「解剖学的な異常」は発見されなかった。

 

コリー・モンティス

2013年7月13日「グリー」の人気俳優がこの世を去った。カナダのバンクーバーにあるホテルの部屋で亡くなっているのが発見された。

検視官の報告書によると「2本の空のシャンパンボトル」とともに「薬物の残留物のあるスプーンと使用済みの皮下注射針」が発見された。モンティスの死因はアルコールとヘロインの組み合わせによる過剰摂取と断定された。

 

ブランドン・リー

ブルース・リーの息子であるブランドン・リーは「クロウ/飛翔伝説」(1994年)の撮影中に誤って小道具の銃で撃たれ、不幸にも命を落とした。

44口径の銃弾が俳優の背骨に突き刺さっているのが発見された。この銃弾はアップの場面で使用されたものと思われ、残念なことに適切に処理されていなかった。

 

デビッド・キャラダイン

映画での格闘演技で知られる武術家俳優が2009年6月3日にバンコクのホテルの一室で死亡しているのが発見された。

デビッド・キャラダインの遺体は網タイツにカツラといういでたちで、首と性器にロープが巻かれた状態で発見された。その奇妙な現場は彼の死が性行為中の事故によるものであることを示していた。法医病理学者者のマイケル・バーデン博士は窒息が死因だと述べた。

 

タウニー・キティン

「独身SaYoNaRa! バチェラー・パーティ」(1984年)への出演や、80年代のホワイトスネイクのミュージックビデオ出演(バンドのボーカルのデイヴィッド・カヴァデールと結婚していた)で知られる女優兼モデルの彼女は2021年5月7日、惜しくもこの世を去った。

キティンの死因は心臓病の一種である拡張型心筋症と断定された。検視の結果彼女の体内からはさまざまな薬物、ミルタザピン、ミルタザピン代謝物、アルプラゾラム、アセトアミノフェン、プレガバリン、ヒドロコドンなど主に抗うつ薬や抗不安薬が検出された。

 

ジョニー・ルイス

ルイスはさまざまなテレビ番組、特に「サンズ・オブ・アナーキー」(2008-2014)への出演で知名度を上げた。残念ながらこの俳優は2012年9月26日に亡くなった。

彼は81歳の大家を殺害した後テラスから転落死した。飛び降りたという証拠も突き飛ばされたという証拠もない。アルコールや薬物の影響下にあったわけでもない。信じられないことだがルイスの死は完全な事故死と断定された。

 

ヘザー・オルーク

「ポルターガイスト」(1982年)の子役は不運にも1988年2月1日に12歳で亡くなった。

オルークは腹部に激しい痛みを感じて病院に運ばれ緊急手術の最中に息を引き取った。サンディエゴ小児病院の発表によると死因は腸狭窄症で、生まれつき腸に深刻な閉塞があった。この閉塞が感染症を引き起こし敗血症性ショックに至り、最終的に心停止と肺停止を引き起こした。

提供元:(Grunge) (Nicki Swift)

 

 

 

 

華やかな世界の陰で

ハリウッド屈指の愛され俳優、ジョン・トラボルタ。『グリース』から『パルプ・フィクション』まで数々の作品に出演し、その才能を存分に発揮してきた。しかし、スクリーンにおける華々しい成功とは裏腹に、プライベートでは辛い経験を重ねている。

長男の難病

ジョン・トラボルタと妻のケリー・プレストンは1992年に長子のジェットを授かった。ところが、ジェットは幼い頃に深刻な病気を抱えていると判明。

川崎病の診断

わずか2歳だったジェットに下った診断は川崎病。乳幼児がかかりやすく、全身の動脈に炎症を引き起こすが、詳しい原因はまだ解明されていない。

16歳でこの世を去る

ジェットはたびたび心臓発作に悩まされてきたが、2009年に見舞われた発作は致命的だった。気を失って転倒し、浴槽に頭を打ち付けてしまったのだ。

死因は「心不全」

当時、ジェットは家族とともにバハマでバカンスを楽しんでいたが、発作ののち搬送先の病院で他界。死亡診断書には死因について「心不全」と記されている。

ジョン・トラボルタのコメント

ジョン・トラボルタがこの事件についてようやく重い口を開いたのは、2016年。息子を失った経験についてオンライン上で「本当に乗り越えられるかどうかわからず、人生に対する興味も失ってしまいました。立ち直るには長い時間がかかりました」とコメントしたのだ。

「もっともつらい出来事」

さらに、「親を亡くすことが一番つらいとよく言われますが、それは正しくありません。子供を喪うほうがもっとつらいのです。日々の成長を見守り、ことばや歩き方を教えた相手、親に愛することを教えてくれた子供がいなくなってしまうというのは、人の身に降りかかる最悪の出来事です。息子はわたしに多くの喜びをもたらしてくれました。わたしのすべてだったのです」と悲しみをあらわにした。

親としての成長

そして、「父になってからの16年間でわたしは無償の愛を学びました。子供たちとはお互いに感謝しなくてはいけません。人生はあまりにも短いのですから。いつか終わりが訪れるからには、毎日を大切にしなくてはならないのです」と締めくくっている。

Instagramで思い出を投稿

ジェットが生きていれば30歳を迎えるはずだった2022年、ジョンはInstagram上で亡き息子の思い出を投稿。10年以上が経った今も変わらぬ愛情を抱いていることを示した。

写真:Instagram