今回、日本への帰省を決めたのは、母と空き家になっている実家のことが気になったからでした。

 

3年前、母が手術をしました。糖尿病の薬の飲み遅れがありそのまま脳梗塞を起こしたことでせん妄が続き、

手術をした病院で負えないと脳外科病院に転院ののち施設に入りました。

 

そして間も無くコロナ。施設は即面会謝絶を決め、

現在も制限付きでの面会、月二回家族一人だけ、と聞いています。

 

兄が面会に行っているのですが、もう母は誰のことも覚えておらず、

最近は気が荒くなることも増え薬でコントロールしているそうです。

 

この状態はもう痴呆の末なのだろう、ということです。母は94歳。

その割には体力があるそうで、暴れたりしたらスタッフの皆さんにも

ご迷惑をかけているのではないか、と恐縮しています。

 

コロナ前はかろうじて家族のことを寂しく感じていたそうですが、

誰も来ないことでだいぶ寂しい思いをさせたのだろうなと思います。

 

は!誰の世話にもならないよ!お前たちになにができる?当てになるもんか!

 

80代でもこんなことを言ってた強い母でした。

 

手術も元気になるための決意でしたし、本来はそれで

寝たきりになったり後遺症を得るものではありませんでした。

 

しかし、母は高齢ですし、糖尿病の持病がありました。

術前、若い麻酔科の先生がこの2つをとても心配してました。

 

術後は心配が的中し、麻酔によるひどいせん妄が何日も起こり、

そこに私たちもかまけてしまい、手術のために止めていた血圧の薬を飲むタイミングが遅れました。

これが元で脳梗塞が起きたわけです。

 

優秀な先生がたまたま夜勤にいらっしゃって、長時間の緊急手術で命は救われました。

 

入院中でしたが、山は越えた、とのことで予定通りスペインに帰ってきました。

半年後のクリスマスにまた帰ろうと思っていたら、中国、台湾あたりからコロナの噂。

 

予感を察して帰省をやめました。

 

この時点で無理に帰っていたら、母の世話はできましたが、

私は2年間日本に足止めを食らっていたでしょう。

 

その間、上記の通り現在に至ります。

 

しかし、悪いことばかりではありませんでした。

私がいるとなんでもおんぶに抱っこ状態の兄が、

母のことや家のことで動くようになりました。

 

しかし、独り身の兄が全部を仕切るのは難しいようです。

多分、実家は手付かずでしょう。

 

その上、兄も心臓に疾患があり、近々しばらくの

入院療養を要するかも、と言ってきました。

 

なので、今回徐々に水際対策も緩和されつつあるので

私だけ帰ることに決めました。

 

相棒も、ゆっくりしてきなよ、と言ってくれ、

航空チケットを購入しましたが、

 

とにかくコロナとロシア、ウクライナ上空を飛行でいない状況下で

次々とキャンセル便が発生していました。

 

結局1ヶ月半の滞在となりました。

 

早速従兄弟、友人などにも報告をしましたが、

 

1ヶ月も家を空けて旦那さんは大丈夫なの?

 

という声が返ってきました。

 

確かに相棒、学期末で試験や会議で忙しいのですが、むしろ

好きに食べ好きに仕事ができるからいい、と言っています。

 

独り身が長かった相棒、義母に仕込まれたこともあり、

家事はやれば私より丁寧でこまめですw。

 

滞在中は、時に人に会う予定もありますが、ほぼ全日程

実家の片付け、というか、物を全部捨てる、

という作業をすることになるでしょう。

 

重ねて、健康診断や歯科健診も。

 

母にも面会をしたいのですが、実はなかなか決まりが厳しい施設で、

私は娘なのですが、入室時に日本にいなかったため家族枠に登録されず、

他人扱いなので、家族のみ、という今の面会枠に入れないそうです。

 

6月の政府の対策緩和に向けて施設もなんらかの処置を

考えてくれないかな、と思っています。と同時に、

 

もう誰もわからない状態なのなら、、、

 

などと考える自分もいます。スペインに来て黙って結婚した身ですから、

こういうことになることは覚悟していましたので。。

 

体力持つかなぁ、梅雨だしな、と思いますが、

この時期しか帰れない理由もあるので、

頑張ってきますw。