心の中で葛藤があるとき、または何かに対してストレスを感じているとき、自分の中で反発しあっている感情が存在しています。



天使の声と悪魔の声とたとえることができるかもしれません。



①こうした方がいいとか、もっとこうでなくてはいけないという正義の声。



②もう1つは、そんなにいい子にしなくてもいいでしょっていうなまけものの声。



①をトップドッグ②をアンダードッグと言います。常にトップドッグとアンダードッグとがせめぎあっているのが常になっていると、何にもしてないのに疲れを感じたりします。



反発しあっている状態のままなのでストレスを感じ、からだに無意識に力が入ってしまって、腰痛や肩こりなどにつながったりします。



感情を表出することが大切だと過去に書きましたが、表出することと同じように、トップドッグとアンダードッグを統合することも大切です。



これは相反する考えや感情を1つにするということなのですが、お互いの言い分に折り合いをつけるだけですので、思っているより簡単です。折り合いをつけるというのは、互いの意見や価値観を認めるということです。



ここで、あまりきれいに物事を考えすぎてはいけません。認めるというのはある意味、あきらめるという感じに酷似しています。



「これでもいいか」と思えること。二つの価値観のそれぞれの言い分を聞き入れて、一番自分にしっくっりくるように統合することが大切です。



そのためには、自分との対話が必要です。

私たちは幼い頃に、自分の感情がいけないものだということを学習します。



この感情が恥ずかしいという思いとつながります。



自分の感情を溜め込んでしまうと、楽しいという感情までなくしてしまいます。



まずは自分の感情を客観的に捉えることが重要です。



世の中には多くの人がいますが、自分の価値観に共感してくれる人がいつもいるとは限りません。



そんなときは、自分で自分に共感することが大切です。これは自分で自分に話しかけるということになります。



自問自答ともいえますが、自分と対話するという練習は、自分の感情を認めるという意味ではとても大切なことなのです。



さて、自問自答といっても、「~すべき」「~なくてはいけない」では感情が開放されません。



「私も人間なのだから、不満がたまるのも仕方が無いな。いつもいい人なんかでいられっこないし」



といった感じで、自分のありのままに受け入れるようにします。



「不満をためて、あんなふうに振舞うなんて、私ってだめな人間だわ」



だと、自分を押さえ込んでいますので、心理的にエコロジーじゃないです。



この調子でいくと、相当自分勝手な人間になってしまいそうなのが心配ですね。



ただ、責任回避をする為のものではありません。



ありのままの自分に触れることが目的です。



いつも自分を責めていたのでは、逆に自分に厳しくすることもできませんし、自分を許すこともできなくなります。



まずは、本自分が本当はどう感じていたいのかを知る練習を始めましょう。

心の状態を感じ取るのと同様に、体の感覚を感じる取ることもとても大切です。



緊張したり、不安を感じたりすると、肩がこったり、おなかのあたりに違和感を感じたりします。



体の発するメッセージはとても大切で、自分が何を感じているかを知ることができます。



【ボディースキャン】



ゆったりと座って、目を閉じて自分の呼吸に意識をむけます。息を吸うと胸が上がり、息をはくと胸が下がることに気がつきます。



だんだんと呼吸を深くしていきます。息をはくたびに体から力が抜けて楽になります。



何か頭の中で思い浮かんでも、何も考える必要はありません。ただ、それを眺めてください。



次に体の緊張を解きます。



ゆっくりと息をはくことで緊張がほぐれます。体が凝っている場所があったら、息をはくのと同時に力を抜いていきます。



最初は頭から始めます。次に顔の筋肉から力を抜きます。



だんだんと下に意識を向けます。



首、腕、胸、おなか、背中、腰、ふともも、ひざ、ふくらはぎ、足。



もう一度、呼吸に意識をむけます。



呼吸の音に意識をむけます。



十分リラックスしたら、ゆっくりを目を開けます。



体のどこが一番凝っていましたか?



そして、感じたことをノートに書いてください。



このエキセサイズはとても大切です。普段、体へ意識をむけているようで、無頓着だったことに気付きます。



毎日、寝る前に繰り返すといいと思います。特に寝つきが悪い場合など、雑念に悩まされるならこのエキセサイズをやった方が、楽になれると思います。