そんな言葉が流行っているの? | Mental Cafe 『メンタル カフェ』セラピストのブログ

今月のあたま、ゲシュタルト療法の講座へ参加した時に、

ある方が、こんな事を言っていました。



「最近、若い人の間でゲシュタルト崩壊という言葉が、はやっているそうですよ」と、

「えー、そんな言葉が流行っているの?」聞き返しました。

てっきり、心理療法関係者だけの言葉だと思っていました。


で、どういう意味か聞いてみると、

今まで、当たり前だと思っていたことが、

その認識が崩壊して、当たり前でなくなるという意味だそうです。




例えば、 「心」 という漢字を見てください。

この「心」という字を部分に分解すると

3つの点の真ん中に、ひらがなの「し」が描かれていると

想像できると思います。



心 → 左右と上にある「点」と、真ん中の「し」



できましたか?

真ん中の「し」をずっと見続けてください。


そうすると「心」としてのまとまりが失われ(崩壊し)

それぞれが別のパーツと認識されるることで、

頭は「心」という漢字として認識しなくなります。




すると「あれ、心ってこんな字だっけ?」という妙な感覚にとらわれてきます。

え? ならないって


・・・・・




でも、言わんとしていることは、なんとなくわかって頂けますよね?




この全体としての意味が失われた状態、

これをゲシュタルト崩壊と言うそうなのですが、

なぜか、流行っているようです。

一方、ゲシュタルト療法は、精神科医の

フレデリック(通称フリッツ)・パールズと妻のローラ・パールズ

によって創られました。





もともと、ゲシュタルトとはドイツ語で

「まとまり」とか「全体性」という意味の言葉です。

物事をバラバラに切り離された構成部分ではなく、

まとまり(全体)として認識しようとする、

人間の特性を基にした心理慮法なのです。



とても簡単に言うと、気づきのセラピーです。

「いま、ここ」で自分のしていることに気づくことから

未解決の問題を解決していきます。

難しく言うと、多分説明が3日くらいかかるので、

別の機会にご説明しましょう。




ここで、ちょっと質問させてください。




たった今、あなたには何が見えていますか?





液晶に映し出された文字ですよね。

あなたはたった今、文字を見ている自分に気づきました。




足の裏の感覚はどうですか?





と聞かれれば、

今まで意識していなかった、足の裏の感覚に気づいたわけです。





そして今何が聞こえていますか?





と聞かれれば、

今まで意識していなかった、音に気づいたはずです。





ゲシュタルト療法では、「いま ここ」に注目し

今自分がしていることへ意識を向けていくのです。




心の問題は、昔あったことを、「いま ここ」でも、やり続けていることに

原因があるのです。 それは身体の部位に緊張や痛み、震え、姿勢、発汗

等といった現象として現われてきます。





例えば、話をする時に、

無意識に頭をかく人っていますよね。

ある人は、話の核心の部分でギュッと拳を握りしめながら

話をするかもしれません。

またある人は、話をしている時の姿勢が、

背中を丸め猫のようになっていかもしれません。




ゲシュタルト療法では、

セラピストが意味があると判断した、部分の変化や動きに対して、

次のように声を与えて言います。



「もしその手が(姿勢がetc)喋るとしたら、何と言っていますか?」と



すると不思議ですが、クライアントさんを通じて

その部分から答えが返ってきます。




このように、ゲシュタルト療法では、「いま、ここ」で

本人が無意識にやっていることに、気づきを与えてゆくのです。



冒頭の例で言うと、

「あれ、心ってこんな字だっけ?」という全体性の認識が欠如した状態は、

ゲシュタルト心理学で言うと、心に悩みを抱えている状態と同じなのです。

本来の自分の全体性を欠いてしまっているわけですね。

逆に、バラバラに身体の部位や症状がやっていることを意識化し

全体性(ゲシュタルト)を取り戻すことで、心の悩みが解消されていきます。



言い換えると、再び「心」と言う字を認識できるようになった時が、

心の悩が解消された状態なのです。