いざ、鎌倉! | シン・メンズビギ横浜店ブログ

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「そういえば、GMは蕎麦は好きですか?」


お会計後の会話の最中に、

食通の顧客S様に突然聞かれた。


「ええ、もちろん! 蕎麦は大好きです!」


おそらく寿司でも天婦羅でも鰻でも

同じように答えたかもしれないが、

私が本当に好きなのは蕎麦なのだ。


「じゃあ、機会があったら是非ここに行ってみてください。鎌倉なんですが、松原庵というお蕎麦屋さんです。僕も前々から行きたかった店なんですが、やっと今日行ってきました。メチャクチャ美味しくて、店内の雰囲気も最高なんです」


と言って、お店のホームページを

わざわざスマホで見せてくれたのだ。


「うわっ! 素敵なお店じゃないですか!

これは是非行ってみたいですね!」


「じゃあこれ、LINEで送っておきますね」


「ありがとうございます!」



皆さんもきっとそうだと思うが、

こういうケースでは

たいていの場合は相手の話に合わせて

その場で盛り上がって終わるだけで、

実際に行くことなんてないだろうが、

(アレ? 私だけ?)

その時の私は心の底から行きたい!

と思ったのである。


コロナ禍中だったここ数年、

できるだけ外食を断っていた私は、

最近美味しい蕎麦を食べてなかったのだ。

旨い寿司と天婦羅と蕎麦と鰻を食べるなら

家庭より専門店でなければならない

という確信が私にはある。

そして旨い蕎麦屋は天婦羅も旨いし、

旨い日本酒が揃っているという確信もある。


さらに私の興味を引いたのは、

この店が古民家を改築していることだ。

洗練された洋風建築や内装もいいけど、

昭和男の私にはレトロで懐かしい

和モダンな雰囲気がしっくりくる。

そんな空間で昼間からゆっくりと

旨い酒と肴で舌鼓を打ち、

最後に蕎麦で締め括るなんて

贅沢この上ない大人の時間ではないか。


ということで私は、

先日結婚30周年を迎えた妻を誘って

いざ、鎌倉!へと馳せ参じたのである。


鎌倉駅から久しぶりの江ノ電に乗ると

ちょっとした小旅行気分である。



最寄駅の由比ヶ浜で降りて

閑静な住宅街を進むと松原庵はある。

すでに暖簾を潜る前から

蕎麦つゆの良い香りが漂ってくる。


(画像はお借りしました)

イメージ通り手入れが行き届いた古民家だが
緑に包まれた広い庭にはテラス席もあり、
ここだけ見るとリゾートホテルのよう。


内装や調度品も楽しみたい私たちは、
迷わず母屋のテーブル席を選んだ。


色んな味を楽しみたかった私たちは、
コース料理に一品料理を加え、
それぞれの料理に合わせた地酒を嗜む。


最後に念願の旨い蕎麦を堪能した後、

とろりとした蕎麦湯で締め括った。

この店は料理はもちろんのこと、

絶妙な距離感の接客も素晴らしかった。



さてお店を後にした私たちは、

腹ごなしも兼ねて長谷寺まで歩く。

息を切らしながら登る石階段の脇には

目に染みるような鮮やかな苔の群生が。



古刹巡りの楽しみのひとつは

私の大好きな苔の鑑賞でもある。



ところで私たちが鎌倉へ行くと

必ず立ち寄っていく店がある。

それは民家の中にひっそりと佇む

「もやい工藝」だ。


(画像はお借りしました)

ここは知る人ぞ知る工藝店で、

日本各地で長きにわたって育まれてきた

手仕事から生まれた日常の優れた生活用品を

独自の審美眼でセレクトしているお店だ。

ここなら一日いても飽きない。



特に私の大好きな大分の“小鹿田焼”と

沖縄の“やちむん”の品揃えは圧巻だ。

以前こちらで購入した

お気に入りの小鹿田焼の皿を

2枚も割ってしまった私たちは

その後釜をずっと探していたが、

ここなら絶対見つかる確信があった。

そして今回、ピンッ!ときて選んだのが

こちらの“やちむん”の器である。



このおおらかで、のびやかな印象の器は、

琉球の伝統と風土とその職人から生まれる

唯一無二の作風でもある。



さて、ここまで書いてきた話は

よそゆきの鼻につく話ばかりで

どうでもいい話にはならないので、

最後にこちらもご紹介しておこう。

私が鎌倉へ行くと必ず立ち寄る場所だ。



ここは鎌倉市役所である。

TVドラマ通の妻によると、

昔フジテレビ「最後から2番目の恋」で

鎌倉市観光推進課課長役の中井貴一が

勤めていた場所らしい。

そんな場所に鎌倉市民でもない私が

なぜ毎回立ち寄るかというと…


トイレを借りるためだ。


お酒を飲むと頻尿になる私にとって

観光地のトイレと喫煙所は、

絶対に外せないスポットなのだ。



ああ、楽しかった!

古都、湘南、散歩、江ノ電、古民家、蕎麦、

鴨肉、ビール、鎌倉野菜、日本酒、天婦羅、

古刹、苔、和モダン、海、手仕事、民芸、

やちむん、鎌倉市役所のトイレ?…

好きなことだけに囲まれた一日の

なんと素晴らしいことか!


ということで今回は、

私の鎌倉オススメスポットでした!

(きっと誰も行かないだろうが…)