佐賀県唐津市にある、200年以上の歴史がある老舗豆腐店『川島豆腐店』。
唐津が城下町として栄えた、江戸時代の寛政年間に創業。
当時唐津城の藩主には様々な品物が献上されましたが、その中の一つに川島豆腐店の豆腐があったそうです。
こちらのお店は水にさらさない豆腐、『ざる豆腐』発祥のお店として知られています。
ざる豆腐は本にがりを打って固まってきた豆腐を、殺菌効果のある竹ざるに汲み上げることで自然と脱水させ、大豆の素材の味わいを引き出して作る豆腐。
長時間豆腐を水にさらすと、豆腐の旨味や栄養素が水に溶け出してしまうそうです。
そのため水にさらさない豆腐の製法を試行錯誤した結果、1983年にざる豆腐が誕生したとのこと。
豆腐の販売の他、お店では完全予約制で食事をいただくことができます。
朝と昼は「豆腐料理かわしま」として、8時、10時、12時、14時と時間指定で4回営業。
夜は「日本料理 会席 かわしま」として、17時30分〜21時の間で営業しています。
メニューはいずれもコース制で、夜は5000円(税別)からと結構な値段がします。
朝昼は1500円(税別)からとお手頃価格で、人気のざる豆腐も入った様々な豆腐料理のコースが楽しめます。
今回は2週間ほど前に、平日金曜日の朝8時から予約しておきました。
朝8時には出来立ての温かいざる豆腐が食べられるそうです。
遅い時間でも水分が切れて旨味が凝縮したざる豆腐が楽しめるらしく、特に昼12時はオススメとのこと。
予約はホームページにある予約フォームから受け付けており、受付後には確認のためお店からメールか電話がかかってくるので、そこで正式に予約が確定します。
お店は唐津駅より徒歩3分ほどの距離、京町アーケード通りという商店街の中にあります。
駐車場は店舗裏にありましたが、アルピノというところの無料駐車券もいただけるようです。
お店では予約制の食事だけでなく、豆乳やざる豆腐を100円で気軽に食べられるみたいですね。
これは食べ歩きにピッタリです。
予約時間にお店を訪れると、この日の8時営業のお客さんは4人でした。
L字型に10席くらいのカウンターが並ぶ小さなお店ですが、高級感溢れる料亭のような雰囲気です。
豆腐料理かわしまのメニューには、豆腐のみのヘルシーな1500円コース、地元唐津の新鮮な魚を使った焼き魚付きの2000円コース、さらに刺身も付いた2500円コースがあり、予約時に決めておきます。
今回私が注文したのは1500円(税込1620円)コースです。
コースの内訳は、豆乳、おから炒り、ざる豆腐、厚揚げ、味噌汁、うずみ豆腐、香の物、デザート。
ホームページのコース内訳にはそう書いてありましたが、この日はごま豆腐も付いていました。
ざる豆腐はどどんっと大きなものが目の前に出てきて、個々に盛り付けて提供してくれます。
ふわっとトロトロで滑らかな舌触り、素材の優しい味わいが楽しめるとても美味しい豆腐です。
塩をかけて食べると甘みも引き立ち、味に輪郭が出てより豆腐の味わいを楽しめました。
これは美味しいです。
おからは香ばしいゴマの風味と、濃縮された大豆の味わいが楽しめます。
豆乳はまろやかミルキー、ふんわり広がる大豆の風味がまた良いですね。
ごま豆腐は色の割には濃厚過ぎず、まったりとした味わい、もっちり食感が面白いです。
揚げたての厚揚げはカリッとサクサク、中はふわっと柔らか。
醤油をつけて食べますが、塩で食べても美味しかったです。
うずみ豆腐はあたためただし汁に豆腐を埋め、麦粥をかけたもの。
とろっとした質感にもちもち食感の麦粥、辛さ控えめで香り高いワサビの風味と、あっさりとした優しい出汁の旨味が広がります。
味付けは薄めなので、おかずと共に食べるご飯的な役割でした。
味噌汁にももちろん豆腐入り。
なんならデザートまで豆腐、見た目はミルクプリンなので驚きました。
ほんのり甘い豆腐の上から濃厚な黒蜜。
これもまた美味しくて、しっかりスイーツとして楽しめました。
ざる豆腐と厚揚げはおかわり自由と書いてありましたが、誰も頼まないのでどうしようか悩んでいると、お店の方からおかわりどうですかとお声かけいただいたので、厚揚げのおかわりをお願いしました。
ヘルシーで美味しい豆腐のコース料理、良い朝ご飯が楽しめたと大満足です。
ご馳走様でした!
川島豆腐店
050-5590-9867
佐賀県唐津市京町1775