テイクアウト&デリバリー専用商品について | ラーメンプロデューサー「イソベ」のblog

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先日「テイクアウトについて相談事あればいつでも連絡ください」とTwitterに書いたら予想以上の連絡をいただいたので、ブログでも記事にしてみようと思います。
 
外出自粛によって現在多くの飲食店がテイクアウト、デリバリーの対応を進めていると思います。
 
自身のお店でも少し前から始めています。

以前に某会社のデリバリー、お土産専用の商品開発をした経験もあるので、それらの経験を元に少しだけお話させてもらいますね。
 
 
 
まず、許可に関しての質問が結構ありました。
基本的に飲食店の営業許可があれば、店内で調理した店内での提供前提の料理は全てテイクアウトとして販売可能です。
 
しかし、提供する商品によっては製造販売の許可が必要な商品もあります。
 
このあたりの詳細はブログでは書きません。店内で提供前提の商品は可能ということだけ…
 
 
 

そして、どのような調理をして、どのような容器で提供すればよいのかなど、実践的な質問も多くありました。
 
ラーメンは完成してから時間が経てばもちろん麺が伸びてしまいます。
 
また、スープも冷めますし、基本的に「ラーメン」はテイクアウトには向いていない料理の一つです。
 
なので、多くのお店が「まぜそば」「つけ麺」などをテイクアウト商品として提供していますね。
 
またテイクアウトに向いているご飯モノメニューやお弁当などにして提供しているお店も多いです。
 
ただし、スープを別の器にしたり、レンジアップを前提にして作ったりなど、多くのお店が工夫してテイクアウトやデリバリー専用の商品を開発されています。
 
 

ここで、気になるのは
 
テイクアウト&デリバリーによる商品力の低下
 
です。
 

ぶっちゃけ、テイクアウト商品はお店で提供する商品のクオリティからは多少なり劣ってしまう場合が多いと思います。
 
ただ、せっかくの良い商品を作っているのであれば、出来る限り高いクオリティで食べていただきたいですよね。
 
テイクアウト専用の作り方、テイクアウトに向いている商品の開発、向いている食材、持ち帰り時間などを考慮して作成することも重要です。
 
例えば、麺によってテイクアウトに向いていない麺もあります。つけ麺、まぜそばなども時間経過によって食べ辛くなります。

デリバリー専用商品の商品開発をした際に、色々な出前を取って検証したのですが、味とは別の部分で店によってかなりの差がありました。
 
それはお店で提供しているそのままを提供している商品と、デリバリー専用で開発された(と思われる)商品との差です。

せっかく調理段階では美味しい料理なのに、時間経過によって劣化させてしまってはもったいないですよね。
 
Uber Eatsや出前前提のお店の料理は本当によく出来ていてびっくりしました。これは普段お店提供前提で調理をしている店舗には考慮が必要なポイントです。
 
その詳細に関しては店によっての商品や提供方法によって変わりますが、細かいポイントやアドバイスは出来ることあると思うので、気になる人はいつでも直接相談してください。
 
 
 

また「テイクアウトやデリバリーの効果はあるんですか?」という声もありますが、
 
やらないよりはやった方がいい
 
というのが現状だと思います…
 

これは元々ラーメン店だけでなくテイクアウトの対応をしていないお店、またテイクアウト需要の低いお店やそのイメージが無い業態のお店が急に対応を始めても、その認知度が低い状態なので、認知度が高くなるまでは利用率はかなり低いと思います。
 
そして、これから多くのお店が始めると思うので、飽和状態になることも予想されます…
 
しかし、ファーストフード、牛丼チェーン、弁当屋などの中食系のお店など、テイクアウトの認知が高い飲食店はこの状況なのでむしろ需要が増えています。
 
また、店の売り上げの半分以上が出前の売り上げのお店やテイクアウトが元々よく出ているお店も需要が増えているとのこと。

そして、地元密着で多くのリピーターがいる店舗ではテイクアウト商品を買いに来てくれる常連のお客様が沢山来ているという話も耳に入っていますし、店頭の通行量の多いお店では効果もあると思います。
 

「皆がやり始めたから…」「焼け石に水だから…」といってやらないよりは、少しでも「来ていただいているお客様に少しでも喜んでもらうため」の努力をすることが大事なのではないでしょうか。
 
 
 
 

このコロナウイルスによる影響がいつまで続くのかわかりません。
テイクアウトやデリバリーの需要がさらに大きくなる可能性もあります。やれることを少しでもやっていきましょう。
 
飲食店は今窮地に立たされています。
自分も相当厳しい状況ですし、言いたいこと、発信したいことは沢山あります。ただ、少しでもこの状況を打破するためにやれることを精一杯やるしかありません。
 
そのためにラーメン業界にとって力になれることが自分に少しでもあるのであれば自分は何でも協力しますので、気軽にご相談ください。まずやったことないことは経験者に聞くのが一番だと思います。皆で協力してコロナに立ち向かっていきましょう。
 
 
 
 
日本のラーメンは世界に誇る料理、文化です。
素晴らしいお店が日本全国に沢山あり、素晴らしいラーメンが沢山あります。
人気店、名店と言われる多くのお店も厳しい状況になっています。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
こんなウイルスなんかにそれを壊させてたまるか! 負けねーかんな!!