間髪容れず次は耳鼻科の病院の、めまい外来の診察だ。
とは言え、専門のめまい外来の医師の診察曜日が変わり数ヶ月。
土曜日しか診察に行けない自分は、耳鼻科の医師によるめまいの診察を受けている。
夏の耳鼻科は良い。
患者が目に見えて少ないのだ。
少な過ぎて受付をするとすぐに自分の名前を呼ばれ、中待合へ行く。
そして、またすぐに呼ばれ診察室のカーテンをめくって入る。
この診察時間も、これまた早い早い。
早いのは今の耳鼻科の医師になってからだ。
診察と言っても、めまいに特化したものではなく、自分への様子伺いと、両耳の穴に光と拡大鏡を当て、耳穴を診るフリをするだけだ。
このフリが必要なのだろう。
耳鼻科として、ちゃんと診てますよ、とするものなのだろう。
これで、診察、としているものと思われる。
様子伺いは、その後どうですか、と尋ねられ、自分は正直に応える。
ほとんど変わらないです、ちょっとだけマシな日がありました、1日で良い時もあれば悪い時もあり変化が大きいです、やはりスーパーに行くと酷いです、お酒で酔った感じです、とか。
伝わってますか。
めまい専門ではない医師にどれだけ伝わっているのだろう。
どれだけ理解してくれているのだろう。
それでも医者だし、全くもって専門外でもないし、耳鼻科の医師でもめまい専門に近い医師が担当してくれているのだと思いたい。
この耳鼻科の医師は今まで1度も自分と目を合わせてくれたことがない。
顔はこちらに向けてくれるのだが、いつも目線は必ず外している。
話す時も聞く時も、目は自分の45度よそを見ている。
耳鼻科の医師の診察スタイルとしては、体はPCに向かって正面に座り、医師の左110度くらいの位置に耳鼻科の医師に向かって自分が座る。
なので耳鼻科の医師の真横より後方に自分が座っている。
やってみると、PCに向いている姿勢で、自分に顔と目線を合わせようとすると結構辛い。
しかも首の可動域プラス目線を足すと、ちょっと目つきの印象が良くない。
いっそ目線は外す方が楽だし、印象も悪くはならない気がする。
こうしてみると、顔を向けてくれると書いたが、自分に対して真っ直ぐには向けてはいない事が判った。
でも不思議なことに、目も顔も向けてくれない人よりは、自分に向いてくれている感がある。
そして、この耳鼻科の医師は話し方がとても柔らかいのだ。
その為、悪い印象は全く無い。
様子伺いの返答の最中に、自分の真後ろに居るスタッフが有無を言わさず回転椅子を90度回し左耳を、すぐさま180度回し右耳を耳鼻科の医師が素早く診る、フリをする。
いつも思う、凄く連携がとれている。
このスムーズさに自分と耳鼻科の医師の目線は合う事が無い。
PPPD持ちの自分にはこの一瞬の回転には何も抵抗出来ない。
それにいつも左耳からだ。
どのスタッフが付いても左耳からだ。
恐らく厳しく指導され、練習もしているのだろう。
回転椅子に回されながら自分の調子を伝えるのだが、伝わってますか。
こんな感じでいつも1、2分くらいで診察は終わる。
自分のように、PPPD発症から1年半以上、診断から約10ヶ月と、変化に乏しい病気や、長期に渡り診る患者にはそんなに多くを話す事も無いのが現実だろうか。
次の診察日の確認をして少しヨロケながら診察室を出る。
ありがとうございましたー。
これがめまいの診察の流れだ。
10ヶ月通院をしている。
良くなっている気もしないではないが、はっきりと言えるほどの改善とはまだ言えない。
ただ、以前より酷いめまいに襲われることはなくなってきている。
これが自分のPPPDなのだろう。
同じ病気でも、人により違いがあるのは普通の事だ。
自分の場合はこうなのだろう。