――トレーニングをすることで体脂肪が燃焼しやすい時間帯はいつでしょうか?
福田先生 いつどの時間に実行しても脂肪は燃焼されますが、1日のうちで最大に効率よく燃焼するのは、ずばり、「朝食後」です。
脂肪を燃やすためには、自律神経の一つである「交感神経が活発に働く」必要があります。
肝心なのは、この交感神経は、「夜よりも朝の時間帯に活発になる」こと、また、「空腹時よりも食後の方が活動する」ということです。
つまり、「朝ご飯のあと、2時間ぐらいまで」が最も活発に脂肪が燃える時間帯といえるのです。
「朝食後に20分以上、ウォーキングやジョギング、水泳などの有酸素運動を行うと、昼食後や夕食後にいたるまで血糖値(血液中の糖分の濃度)の上昇を抑えやすい」という医学データがあります。
運動中だけでなく、「運動後も数時間に渡ってその効果が持続する」と実証されています。脂肪細胞でエネルギーが燃焼し続けることになるからです。
■通勤時間をトレーニングタイムと考える
――会社員は、朝にトレーニングの時間をとるのは難しそうです。
福田先生 出かける前の朝食後の歯磨きタイムや新聞を読むときには、「腹筋に力を入れて足踏みをする」、「深くて大きい腹式呼吸をする」、通勤時には、「ひと駅分はウォーキングをする」ようにしましょう。
通勤電車では立つ、駅や会社では「階段の昇り降りをする」など、プチエクササイズを実践して常に体を動かすようにします。
「通勤時間帯はトレーニングタイム」と考えて、朝食後2時間までの時間を有意義に使ってください。
もっとも、これを機にいつもより1時間ほど早起きをして早朝散歩をする、ジムでトレーニングをしてから通勤する、などを実践すると、メンタルにも良い効果があります。
生活習慣を変えることができて気分も爽快、脂肪燃焼や減量のみならず、心身ともに健康と美容の力はアップするでしょう。
――忙しくて朝食抜きという場合、脂肪燃焼の効果はどうでしょうか。
福田先生 まず、目覚めてすぐにウォーキングやジョギングに出かけるというのは、健康にはよくありません。起きたばかりのころは睡眠中の発汗で脱水傾向にあり、筋肉や関節も硬くなっています。
朝食をとることは、体を目覚めさせるという重要な役割もあります。時間がなくても、せめて野菜ジュースを飲む、ヨーグルトとフルーツを食べるなど、 少し糖質・炭水化物を取り、軽くストレッチをして出かけてください。
――空腹時よりも食後のほうが体脂肪の燃焼効果は大きいのですか。
福田先生 空腹時に運動をすると体が飢餓状態となり、その後に食べ過ぎてしまう、脂肪を蓄積してしまうという反動に陥りやすく、ダイエットや体脂肪減に失敗する人が多いのです。血糖の上昇を抑えるという点からも、トレーニングは食後にすることをお勧めします。
朝食後2時間以内に運動をすると、その後の体脂肪燃焼率は高くなる――。挑戦してみると、活力ある一日を過ごせてその夜はぐっすり眠れました。これは早起きのモチベーションにもつながり、好循環になりそうです。
「数をこなすだけの筋トレでは、どうしてもフォームが崩れ、筋肉への効果的な負荷は得られず、自己満足で終わってしまう結果に。楽にできたら効果はありません。回数はあくまでも目安とし、自分の限界を決めないことがポイント。精神の限界の先に肉体の限界があるので、キツイと思ったところから、さらにプラス3回チャレンジしてみてください。目安の回数がこなせるようになったら、回数を増やすのではなく運動速度をゆっくりと変化させて。そうすると負荷が増し、回数をこなせなくなるはず。そうやって、常に自分の限界を探ることが大切です」
【筋トレは48時間あける】
筋肉の回復を待つことが大切。本当に効く筋トレをしたら、鍛えた部位が筋肉痛のため、連続してできないはず。
【筋トレは朝食前に!】
朝はエネルギーがあり、限界までできるので◎。いつもより少し早起きすれば筋トレの時間も確保できる。
【スタートから2週間は付き合いで食事しない】
最初の2週間の行動が大事。突然の誘いに乗るのはいいですが、それは2週間後に。スタートダッシュが肝心!
6 パックス
「たしかに腹筋を鍛えることも大切ですが、でも、それだけではお腹を6つに割ることはできませんよ。腹筋運動を頑張るよりも、体脂肪率を下げる努力をした方が、いわゆる“6パック”を手に入れるためには近道でしょう」
そう語るのは、『やってはいけない筋トレ』(青春新書)などの著書を持つ、NSCA公認パーソナルトレーナー、坂詰真二氏だ。一体どういうことか?
「腹筋は正式名称を腹直筋といい、中央で縦に入る“白線”によって左右に分かれています。さらに“腱画”という骨に似た硬い組織が等間隔で水平に入っているため、6つに分かれて見えます。そして、この6パックがはっきりと見えるようにするには、体脂肪率をだいたい10%以下にまで下げる必要があるんです」
坂詰氏によれば、厳密には腹直筋は6パックではなく8パックに分かれているそうで、体脂肪率10~15%の状態の時に上部の4つが、そして10%以下で6つが表面に浮き出てくるのだという。また、体脂肪率15~20%程度では、縦に走る白線は確認できても、横には割れて見えない。
「つまり、お腹を割るために必要なのは、食事制限や全身運動で貯蔵エネルギーである体脂肪を消費するべきなんです。ただし、食事制限だけすると筋肉が落ちて基礎代謝が低下し、かえって体脂肪が落ちなくなってしまうので、並行して腹筋運動を含めたバランス良い筋トレを行ない、全身の筋肉量を維持するよう努めてください」
腹筋は立ったり歩いたりするだけでも使われる部位であり、いくら運動不足でも普通に生活していれば、一般の人が極端に弱ることはないという。憧れの6パックを手に入れるためには、何はともあれ痩せることが先決なのだ。



