キム・スヒョン主演映画
「シークレット・ミッション」
を紹介したいと思います。
これは、とてもよい映画でした。

評価のポイントは、
★イケメンが出ている。
キム・スヒョン
パク・ギウン
イ・ヒョヌ
★ストーリーが面白い。意外性がある。
ストーリーを簡単に説明すると、
北朝鮮のエリート将校リュファン(キム・スヒョン)が
スパイとして南に潜入する。

貧民街でバカを演じながら地域住民に溶け込み、
住民を観察しながら指令を待つというのが使命。

指令はいつ来るかわからない。
老婆の営む店で住み込みのバイトとして、
地域住民とも親しむ日々だが、
なにしろバカ設定なので、子供たちからはいじられ、
誰もかれもが上から目線でバカにしてくる。

石が飛んでくるなーとわかりながら、
石をぶつけられて阿保みたいに倒れる演技。

北ではキレッキレのスーパーエリートなのに、
どういうわけかバカをやれという命令。
その命令の中には、
なんと半年に1回は人前で大便する、というものも。
細かい!そしてエグい!


そんでもってイケメンのキム・スヒョンに
野グソシーンをさせちゃう韓国映画がエグイわ。
韓国映画ってたまに行き過ぎ表現あるよね。

↑野グソシーンを近所のべっぴんさんに見られてしまい、
マジで落ち込むリュファン。
そんな暮らしが2年も続き、
十数年も居るという近所のオッサン同志は、
すっかり南の文化に影響されて堕落の様子を示す。

が、、リュファン(キム・スヒョン)は、そんな同志を許さず、
堕落した同志を粛清しようとまでする。
頑なに本国に忠実なスーパーエリートなのであった。

そんな日々が続いている中、同志ヘラン(パク・ギウン)が
現れる。彼の任務は、ロックミュージシャンになること。
なんでそんな任務なのかは謎。
任務なので闇雲にオーディションを受けに行くが、
まずギターが弾けてない。
そして謎っぽく表れたのが、部下だったヘジン(イ・ヒョヌ)。
同じ町に普通の高校生として潜入してきた。
ところで、

↑これマジか…?身体能力!



ブルース・リーみたい。
ご近所さんになった3人は、
それぞれ南の暮らしに溶け込んでいく。
のんびりとした日常が続く南の暮らし。
日向で昼寝をしているリュファン(キム・スヒョン)に
指令の連絡が来た。

ここからは、ネタバレになります。
知りたくない人はここで読むのをやめましょう。
それは北の本部で決定した過酷な指令であった。
潜入している同志全員に
「自死せよ」というものであった。
なぜ、そんな命令なのか。
素直に従う前にリュファンには確認したいことがあった。
北に残してきた母親のことである。



母は国が保護してくれているのか、
これからも守ってくれるなら、自分は死ぬことはかまわない、
が、最後にそれを確認したい。
命令を受けて、すでに自ら死んだ者もあったが、
この命令に疑問を持つ人物が彼らを救おうと動く。
その一方で、「命令に従わない者を殺す」任務を負った
司令官が北からやってくる。
追われる身になったリュファン達は、必至に逃げ、戦う。
そしてこの作戦そのものが、初めから
失敗に導かれるよう仕組まれていたこと、
裏で意図的に操っていた黒幕の存在が明らかになる。
(オマエかよ!って人物)
英雄として祖国に戻ることを望んでいたのに、
ふたを開ければバカげたことに付き合わされていただけ。
母親はとっくに殺されていると知らされて
ショックを受けるリュファン。
あとは、壮絶に戦って、物語は最後を迎える。
死の指令を受けた時、リュファンが、
世話になった老婆に「もとの場所に戻る」とだけ告げると、
老婆は、行き倒れていたリュファンを見つけた時に、
彼が着ていた服を差し出す。
そしてこれまで彼のために貯めていた貯金通帳を持たせる。



絶体絶命のさなかに、上着のポケットにあった通帳を見て、
リュファンは慟哭する。
老婆は、リュファンのことを実の息子のように思っていたのだ。
その思いを知ってリュファンは叫ぶ。
「こんな風に生きたい!」
頑なに北の戦士であろうとしたリュファンの心の叫び、
虚無的なヘラン(パク・ギウン)の最後の選択、
班長大好きヘジン(イ・ヒョヌ)のひたむきさ、
それらすべてが相まって、
緊張感あふれるクライマックスになっています。


最後のやりとりが、なんとも…。
そして後日、老婆が、リュファンが北のスパイで、
実は怖い人だったんだと知り、
信じられないなぁ、という感じで思い出すシーン。
物語の最後は、みんなが集まって撮った、
家族写真のような一枚。

この映画は、泣けました。
映画が始まる時の音楽が明るい感じだったから、
すっかりコミカルな映画なんだと思っていたら、
後半は、暗さと緊張感に支配されて、
最後泣かせる。
いい映画。
なんて、単純に感動しちゃったけど、
韓国の人にとっては、もっと深いものがあるのだろうな、と思います。

これだけ家族や母親をテーマにすることが多いお国柄でありながら、
南北に分かれているという不自然さ。
「こんな風に生きたい」
リュファンの叫びが胸に響きます。