5秒しゃべり過ぎたら殴られた司会者時代 | 伝え方コンサルタント・三木恵の「心を動かす話し方」

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\「あなたに会いたかった」と言われる話し方レッスン/
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●元ラジオ局アナウンサー
●即興アクター(インプロ、プレイバックシアター)
●話し方・コミュニケーション指導1500人
●大学・企業研修

 

こんにちは!
フリーアナウンサーの三木 恵です。

今日は、
わたしの話し方レッスンに対する思いを
20代の頃のちょっぴりバイオレンスなエピソードとともにご紹介させてくださいね。


題して、「5秒しゃべり過ぎたら殴られた司会者時代」。

残念なことに実話です。


ちょっと長いですが、
わたしが話し方にこだわる理由と結びついたエピソードですので
お読みいただけるとうれしいです!



image
今は司会をして殴られることはないです!!



わたしがようやく話す仕事だけで食べていけるようになった頃の話です。

ある遊園地で長期開催イベントの司会を任せていただきました。

施設内に何週間も泊まり込み、
朝から晩まで多彩なイベントの司会をしまくるというお仕事です。


キャラクターショーあり、
ライブあり、ゲーム大会あり、花火あり。


会場が遊園地なのでいるだけで楽しいうえ、

イベント制作会社のスタッフさんとは
寝食を共にして家族のように過ごし、
学園祭のような雰囲気もあって、
ハードながらも一体感のある現場でした。



ですが、
わたしやイベント制作会社さんにとってのクライアント、遊園地の担当者さんは、
かなり独特な方でした。


ほぼスキンヘッドの短髪。
真っ黒のサングラス。
縦にも横にも迫力のある体格(ジャイアンのようでした)。
ドスのきいた声。

「遊園地(の運営会社)の方」
というイメージとのギャップもあったからかもしれませんが、




正直めちゃめちゃ怖い人でした!!




23歳のわたしは初対面からびびりまくり、
すると「何びびってんだよ」と言われたり…。




この遊園地の担当者さんは、
毎日の様々な企画のメインイベントである
「サーカス」の進行管理もしてくださっていました。

司会者であるわたしは、
サーカス前後にお客さまの誘導や
見どころの解説などを話したり、
パフォーマーの名前を紹介したり(ロシア語で難しかった!)していました。



ここで、
この記事のタイトルに繋がるんですけど、

サーカス開演前のご案内で、
予定の時間より5秒オーバーしてしゃべってしまうと、殴られたんです。



頭パコーンッ!!


って。
手とか、台本丸めたのとかで。


ひえ~~。

 

 

あ、5秒足りなくても殴られてたな。




毎回同じセリフなら難しくないのですけど、

その日の混雑状況や客層、

天気などにあわせてすべてアドリブなので
秒単位の調整はなかなか難しかったです。



びっくりするくらい気軽に殴られてました。

お客さまからも見えるところなのに(^^;)


めちゃめちゃ痛くはなかったですが、
そこそこ痛かったです。



あと、精神的なショックも大きくて。

しゃべる時間がぴったりじゃなかったことは
自覚しているのですけど、
プラスマイナス5秒でまさか殴られるとは思ってませんでした。


一度殴られると、
次も殴られるかもってびくびくしますよね。

そうするとしゃべりもうまくいかなくて、
また殴られるんですよね…。



怖かったです。




でも

「プロなんだからプラマイ2秒までに収めろ」と言われたら、当時のわたしには返す言葉がありませんでした。

また、初めての長期イベントの司会という
飛躍の仕事でもありました。

所属していた事務所の社長には、
「かわいがられるのも仕事のうち」と言われました。
(殴られるのを肯定しているわけではなく、きっちり仕事をして仲よくなりなさいって意味です)



たぶん本気で事務所に泣きつけば降板させてもらえたと思いますが、
当時のわたしは、プラマイ2秒で収めればいいだけだと考えました。

 


実際、現場は毎日だったことも手伝って、
ほどなく殴られずに司会をできるようになりました。

その後は、
ちょいちょい怖い目にはあいながらも、
暴力はふるわれずに役目を果たすことができました。



もう10年以上前の苦い思い出です。







わたしは結果的にこの現場で
技術的にも精神的にも向上しましたが、

もちろん殴られたことを肯定するつもりはありません。



それでも23歳のわたしが甘んじていたのは、
どうしていいかわからなかった無知や、
積み重ねてきたキャリアに傷をつけたくなかったという理由でした。


そして殴られながらもモチベーションを保てていた理由は、

家族のようなイベントスタッフさんたちの支えと、

なによりも、
わたしの司会に目をキラキラさせてくれる
お客さまの存在があったからです。



「本日はようこそお越しくださいました!

日本ではなかなか見ることのできない、
サーカスの本場ロシアの空中演技。

まるで妖精が舞い踊るような美しい姿を
ごゆっくりとお楽しみくださいね!」



通りがかっただけ、さほど期待していなかった方も、
わたしの言葉でぐっと集中し、
大人も、子供も、期待に目を輝かせ、
ざわついていた場内の空気が変わる。



わたしの「サーカスを楽しんでほしい」思いが伝わり、
お客さまの心が動く瞬間を、
何度も何度も経験しました。


この瞬間が好きで好きでしかたなくて、
わたしは話し続けています。

そしてこの瞬間をもっとたくさんの方に
味わっていただきたくて、
話し方のレッスンをしています。



サーカスの司会も、
ビジネスのプレゼンも、
日常の会話も、

「心を動かす」ための基本は同じです。


あなたの声と言葉で
あなたの目の前の方がはっきりと心を動かす瞬間を、
偶然ではなく、意図的に引き起こし、
体験していただきたいと心から思います。








余談ですが、
この遊園地の担当者さんはその後、
問題を起こして解雇になりました。

どんな問題か伝え聞いてはいますが、
ここに書ける内容ではありません。



もしも今のわたしが当時のわたしにアドバイスできるとしたら、


そんな現場は降りちまえ!!


と言います。


規定時間内にしゃべるとか、
精神的にタフになるとか、
殴られなくたって絶対に身につきますからね!


でも、あんなに嫌だったけれど、
それでも「伝わる喜び」が凌駕していたことをこの記事に書きたかったのです。


伝えられる、ということは、
話し手にとってもエネルギーになることを
あなたにもっと意識していただきたくて。


伝えられれば、

話し手も、聞き手も、もっとうれしい!

 

 

このうれしさを拡げたいんです乙女のトキメキ

 

 

伝えられたかなぁ、この記事で…(笑)

 

 

あなたもわたしも、

伝わる喜びにあふれた毎日になりますように!

 

 

 

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