栃木県で高校生らが雪崩に巻き込まれ
8人が死亡するという事故がありました。
犠牲になった方の告別式で
ご遺族が語ったという言葉が胸に響きます。
「今、自分の隣にいる人が、
あした隣にいるとはかぎらない。
皆さんも大切な人との時間を大事にしてほしい」
※改行筆者
わたしの「隣にいる人」はまず夫と娘です。
夫と2人暮らしのときは
自分よりたくましい夫に対して
「明日いなくなっちゃうかも」という考えを
もつことは正直ありませんでした。
ですが
3年前に初めて出産し
あまりに頼りない娘の姿は衝撃でした。
授乳中に少しむせただけで心拍数が上がり
お昼寝中には息をしているかと何度も確認し
身体に問題なく生まれてきた娘ですが
それでも、
生きているのは特別なことなのだと知りました。
そんな生活の中、
子供が犠牲になるニュースにふれるたびに
明日も同じように一緒にいられるとは限らないのだと
少しずつ意識するようになっていったように思います。
1年前、ひたちなか海浜公園のネモフィラの丘で。
数か月前から、
娘の寝かしつけの読み聞かせの後に
お礼を言うことにしました。
「夕食のお手伝いをしてくれてありがとう」
「保育園のお話ししてくれてありがとう」
「生まれてきてくれてありがとう」
「パパとママのところに来てくれてありがとう」
そのときの気分で伝えています。
「だいすきだよ」とかも付け加えたり。
言い始めたきっかけは冒頭の引用の
「今、自分の隣にいる人が、あした隣にいるとはかぎらない」
と似た思いからでした。
明日の朝、もしこの子が目覚めなかったら、
今日寝かしつけでかけた言葉が
この世での最後の言葉になってしまう…
縁起でもない!!!のですが、
この世で最後というのはともかく
娘の一日を「ありがとう」でしめくくりたいということです。
なんだかいい夢を見てもらえそうな気もするじゃあないですか。
でね、
続けていて感じたのは、
娘がいい夢を見ているかはわかりませんが、
わたしの心が安定するなぁということ。
わたしは決してできた母ではなくて
娘にイライラしたり
感情的に怒ってしまうこともありますが
寝かしつけで「ありがとう」と言うと
日中のネガティブな気持ちがかなり消えるのですよね。
「ありがとう」と口にすることで、
わたしの心のなかの娘への感謝がふくらむのです。
言葉は現実化する
とよく言いますが、
自分の発した言葉が自分の耳を通って
脳に影響を与えるためらしいですね。
とはいっても
それで日中まったく娘にイライラしなくなるかというと
そんなわけはなく
小さな小さな変化に過ぎないのかもしれません。
でもそんな小さな変化の積み重ねこそが
人生を変えるのだと
日々の言葉の積み重ねこそが
人生を変えるのだと信じています。
産後、
子供が犠牲になるニュースを見るのが
前以上につらくなりました。
見てもわたしには何もできないという
無力感もあり、
なるべく見ないようにしたいと思うこともありますが
悲しい、つらいという心の動きも
なかったことにするのではなく
深く見つめて言葉に行動に変えていける人でありたいと思います。
栃木県の雪崩のご遺族の方の言葉をもう一度引用させていただきます。
「今、自分の隣にいる人が、
あした隣にいるとはかぎらない。
皆さんも大切な人との時間を大事にしてほしい」
大切な人との時間を大事にする。
いろんな方法があるかと思いますが、
ひとつ今すぐにできるのは、
感謝の気持ちを伝えること。
今日も娘に「ありがとう」を伝え
自分の言葉に影響されて
感謝にあふれるひとに成長していきたいと
思っています。
娘だけでなく、もちろん、夫にも伝えますよ