20代のころお付き合いしていた彼と
こんな会話がありました。
「ねえねえ、日曜は美術館デートしない?
ゴッホ展に行きたいんだ~」
「う~ん…
おれ、有名な画家の展覧会より、
あんまり知られてない画家の
いい作品を探すほうが好きなんだよね」
うん…?
と思いつつ、そっか~、となごやかに
ゴッホ展デートは流れたわけですが。
通ぶってみただけだよね?
ほんとはゴッホもよくわかってないよね??
美術展行ったら恥かきそうだからテキトーにかっこつけて逃げただけだよね???
と、あとから思いました(笑)
(だって、そんなこと言いつつ
「あんまり知られていない画家」って誰か
とかは教えてくれなかったもんね)
まあその彼とはその後1か月ほどで
さよならしてしまったのは置いといて、
このときの会話から学んだのは、
よく知らない話題をふられたときの反応で
人としての器がわかるなぁ
ということです。
よく知らなかったらそう言えばいいし、
興味がなければそう言えばいいし、
知らないけど知りたかったら「教えて」って言えばいいし。
知らない話題をふられたときに
どんな反応をするのが「器が大きい」か
というのは状況や関係性にもよるので
一概にいえませんが
確実なのは
知ったかぶりしたり、
知らないことを隠したりするのは
「器が小さい」ことのひとつの表れだなと。
だって、器の大きい人は
自分が完ぺきじゃないことを受け入れてるし
持ってる器以上に大きく見せるための
知ったかぶりをする必要がないですものね。
というわけで、
相手の器を推し量るには
相手が知らなさそうな話題をふってみて
反応をみましょう
という会話術のご紹介でした…
なんてわけはなく!
いや、失礼極まりないですよね。
そんなつもりで会話したらだめです。
じゃあこの記事で何がいいたいのさ?
というと。
もしあなたが
よく知らない話題をふられたら
そのあとの反応には十分気をつけましょうね
ということです。
冒頭の過去彼は
彼女にかっこつけたくて
知ったかぶりしちゃったわけです。
相手に対して
かっこつけたい、弱みを見せたくない、
そういう思いがある場合
相手はお付き合いしている方に限らず、
お客さまや、生徒さんや、部下や後輩…
知ったかぶりとまではいかなくても
「知らない」ことに素直になれない場合がありませんか?
自分をよく見せようとする言動を
してしまうことがありませんか?
わたしはありました。
それもけっこうたくさん(笑)
でも今はかなり気を付けているので
ほとんどありません。
なぜ気を付けているかというと、
めちゃめちゃかっこ悪いから。
冒頭の彼には悪いけれど
知らないことを受け入れられない、
知ったかぶりしてでも乗り切ろうとする、
その言動は自分の器の小ささの証明に他なりません。
素直に知らないと言って、
教えてもらうなり調べるなりしたらいいのですよね。
聞くは一時の恥、聞かぬは一時の恥…
いや、別に聞くのも恥じゃないです。
知ったかぶりが恥です。
自分の器を見限られないために、
知らないことを聞かれた時の反応には
十分に気をつけたいものですね。
ちなみに…
相手の器を推し量るために
相手が知らなさそうな話題をふってみよう
という話題ではないですとお伝えしましたが
たまたま、相手が知らない話題を
ふってしまったとき。
相手が「知ったかぶりっぽいこと」を
言ったとしても
それだけで「こいつちっちゃいな」と
判断するのはやめましょうね。
「知ったかぶりっぽく」聞こえただけで
実はあなたよりずーっと知見があって
あなたの側の知識不足のために
「知ったかぶりっぽく」聞こえた
という可能性もあるからです。
会話って難しいですね。
相手を試したり
コントロールしようとするとうまくいきません。
自分の言動に心を配るほうが、
ずっと確実で生産性が高いものです。