椿組「まっくらやみ」俳優紹介3
開幕して、毎日怒涛で続きがすっかりおくれました!
毎日、好評なご感想を頂いております。2時間5分ノンストップ!!
椿組の俳優、客演によるこれぞ、演劇!という肉弾戦です。
やはり、演劇は生で観ていただきたい!
斉藤健さん
たつるさん、です。谷川雁をモデルにした、健(けん)を演じます。(ケンとチャコのオトナ帝国ではなく)長い長いセリフを弁論をガンガン言います。谷川雁さんとは、どういう人だったのか!会った事のある人は座談が非常に魅力的だったとのことですが。私は本から、造形したので非常に理屈っぽい頑固な昭和の男だ!昔の人はこうだったのだ。
そして、固いセリフを流暢に息をするように喋る斉藤さんは、本当にこんな人だったんだろうな、という実感がわくのでした!
佐久間淳也さんのメインキャラクターは炭鉱労働者のムネオです。でも、やはり明治大正と沢山のキャラクターを演じます。佐久間さんを一度見たらその芸風と共に中毒になるでしょう。サクマニアというそうです。
今回、とっても面白いソロ・シーンがありますので、お楽しみに!
それにしても、こんなにたくさんの役を演じるって本当に俳優さんって凄いですね。沢山の役を書いてごめんなさい!
田渕正博さんは、椿組にとって俳優であるだけでなくオールマイティーに必要なこと全てを可能にするマジックハンドです。そしてよく通る声で、アジテーションする役、マサオです。マサオは、炭鉱労働者で大正行動隊のリーダーになっていきます。その前の明治大正編では、いろんな役をやってますので、見つけてください!あ!田渕さんだ!
大川納屋の三姉妹の、長女サト(山中淳恵)と、次女のスエ(鈴木彩乃)。二人は、母お鶴の連れ子。やはり腕の立つ女坑夫で、喧嘩も負けないのですが、二人の運命や如何に!
サトは炭鉱王へ嫁に行き、スエは盲目になりますが、母に発見されて母系家族の懐へと戻ります。
三姉妹はそれぞれ、その時代の象徴的な女性の人生を生きます。モスクワへ行かなくても、働かんば!いかんですけ。
二人は、昭和パートでは炭鉱主婦として、また闘争に立ち上がります。どこまでも強くたくましい女優陣が体当たりの演技で物語をぐんぐんすすめます。
スエ(鈴木彩乃)
三人姉妹と母のお鶴
お鶴(水野あや) ミサオ(長嶺安奈) スエ(鈴木彩乃) サト(山中淳恵)
長嶺安奈さん
大川権蔵率いる、大川一家の三人姉妹の末っ子のミサオです。炭鉱ちゃあ腕ばい!凄腕の女坑夫です。若い時のミサオが長嶺さんで、年取ってばあさんになったミサオを、水野あやさんが演じます。中盤のクライマックスでミサオが坑内出産を迎え、それを聞いている和子が、幻想シーンでそこに立ちあう箇所は前半のクライマックスです。
森崎さんは、あの時代になんと!ラマーズ法で夫と一緒に出産をしたそうですが、その思いと女坑夫の赤不浄の話がリンクします。
赤不浄は、入坑しない決まりでしたが、それは嘘じゃと、神も仏も地上のものじゃとミサオが喝破します。
岡村多加江さん!椿組の重鎮女優。今回は、炭鉱婦人会会長のトシエどんです。旦那さんは、組合の役員をしている本田(木下藤次郎)
唯一、どのシーンでも役が変わらない!時空を飛び越えるトシエどん!そして、坑内唄を歌ってくれます。太く豊かな声は暖かくそしてセリフをビシビシ伝えてくれる頼もしい女優さんです。
さあ、みんなに炭鉱の話をやっちくれ!!
説明は要りません。言わずと知れた椿組座長の外波山文明さん。
今回は、様々な役と、元坑夫で山田購買所を営むおとっちゃんです。一人娘のリエ(土屋あかり)と毎日商売をしています。この山田のおっちゃん、まるで外波山さんの普段のようです。説明になってませんね。セリフが沁みます。
軽妙な根っからの演劇人であり、クラクラという店をやっている外波山さんはゴールデン街の主でもあり、そういった外波山さんの人生の分厚さが、
役を本当に実在ならしめています。
この企画、「まっくらやみ」女坑夫と森崎和江のをよくぞ上演してくれたと、本番を毎日観ながら感謝してます。
分厚い脚本、それを演出の高橋正徳さんが、冷静に観やすく演出しています。
来週19日まで、連日やっておりますので、是非是非、シアタートップスへご来場ください!
山崎ハコさんも、毎日、お客様のお見送りをしています。
「まっくらやみ・女の筑豊(やま)」
作:嶽本あゆ美(メメントC)
演出:高橋正徳(文学座)
主題歌:山﨑ハコ
■2023年2月9日(木)〜19日(日)11日間・14ステージ
■木戸銭:全席指定席4500円
学生・養成所割引:3000円/中高校生2000円/小学生1000円
◎予約 椿組: Mail:tsubaki.ticket@gmail.com
◎予約フォーム:https://ticket.corich.jp/apply/210536/201/
あらすじ
『1958年、一組の子連れの若い男女(和子と健)が筑豊炭鉱のある町に現れる。その二人連れは炭鉱町に住みつき、人々に文芸サークルへの参加を呼び掛ける。話す日本語も生活習慣も、日本人とは違うアンバランスな和子。その不器用な暮らしぶりを見て、周囲の女らが関わり合いを始める。和子は年老いた女坑夫らを訪ね歩き、そのライフストーリーを記録する。
当時、各地の石炭産業では合理化の嵐によって労働闘争が過激さを増し、様々な暴力、非暴力の闘争が激化していた。二人はその嵐の渦中へと飛び込んでいく。』
日本のアレクシエーヴィチともいわれる森崎和江の「まっくら」ー女坑夫らからの聞き書きーと彼女の筑豊での激動の日々を、椿組がシアター・トップスの小空間に石炭の熱量で立ち上げます!
原点はどこだ?まっくらやみの中であなたが見るものはなんでしょう??太平洋食堂以来、また重量のある作品になりそうです。
こうご期待!!
[出演]
田渕正博/木下藤次郎/趙徳安/斉藤健/井上カオリ/長嶺安奈/岡村多加江/山中淳恵/望月麻里/土屋あかり/鈴木彩乃/佐久間淳也/辻親八/水野あや/山本亨/外波山文明
椿組ホームページ
https://tubakigumi.com/upcoming-stage/