荒波 | メメントCの世界

メメントCの世界

演劇ユニット「メメントC」の活動・公演情報をお知らせしています。

荒波

もう師走です。
困った困ったと思っているうちにもう師走。
走り回るのを通り越して、転がりまくっています。
最近、小学生の間では人生ゲームがまた流行中です。私も年末も人生ゲームのようです。
ダムの東京、熊本が終わって次は、17歳女子高生と「彼女たち」がありました。ここで一回、完全にダウン。ゲネプロを見た後、熱出して初日を見られず。よろよろと通って池袋シアターグリーン。こんなに一か所に通うこともそうありません。

「彼女たち」が終わり、荷物を整理する暇もなく、劇団BDPの「リアの食卓」の演出に突入。稽古期間が長いので、じっくり稽古してます。これの美術は昔の同僚です。一緒に大阪時代に吉野山へ花見見物に行った美術女子。同じころに子供を産んだので、子ども達も同じ年です。リア食の美術を、西村伊作的なデザインでお願いしました。とても楽しみです。リアの三人の姉妹はどれも自分の分身なので、稽古をしているとデジャブばかり。ちょっとスリーピースも思い出して懐かしくなりました。年末に向けて稽古は本格化します。

そうしてたら、ダムの助成金事業と並行して、2015年太平洋食堂の写真撮りに突入。間宮さん、吉村さん、清原さん、明樹さんに緊急収集をかけて、四谷のスタジオでスチール撮り。ああ、何か髪の毛が長かったり、袈裟の着方を忘れていたりと、あーだこーだと写真を撮りました。その頃から風邪は最高潮に悪くなり、ついに全く声が出なくなって・・・・・おまけに喘息。

声が出なくなって分かったことは、大きい声を出さないと家が静かになるということ。当たり前か。
手話みたいなジェスチュアであれこれ言うと、子どもが気を使ってくれる。演出助手にささやくと、なんでもやってくれる、と良いことばかりでした。しかし、コミュニケーションの授業があったので、何とか復活。そして、自分を過信することの愚かさを知りました。やったミスは数知れず。ああ、もうだめかと思いしたら、朗報が入りました。これはクリスマスに情報解禁ですので、乞うご期待。

今、新宮公演のクラウドファンディングやってますが、それを知った新宮の中日新聞の支局の方から熱い熱いリクエストを頂き、なんと22日に新宮で記者会見することになりました。えー!ほんとに!って感じですがもうここまで来たらやります。地方公演というのはめったに出来るものではないので、是非是非ご協力を!

昔居た会社の代表は、文化とはテレビじゃ広まらない。塩を担いで売りに行くように手から手に渡すものだと言っていた。それでもってその塩が地に沁みていつか実を結ぶのであって、遠い未来への投資なんだという事を、ことある事に言っていた。その頃は地方のツアーが面倒くさいものだったので、何を好き好んでやるのかと思った頃もあった私ですが、今は良くその意味が分かります。そしてまた演劇は人に何かを託す力があると信じている私なので、きっとこんなふうに赤字だ何だと騒ぎつつも、やっている活動は短期的には意味を為さなくても、何かを将来的に起こすタネにはなるのだと思っています。だから、お金下さい!っと全国的に訴えつつ新宮へ行く道を探します。

河原乞食とは言ったもので、熊野川のほとりで「金をくれ!」と太平洋に向かって叫んでみます。
ひょっとしたら、海坊主が出て奇跡が起こるかもしれませんね。1口三千円からです。もっと寄付して新宮のチケットプレゼントで現地で上演に立ち会うというのもあります。私だって分かってますよ、芝居に金を出すよりエボラ熱に寄付したほうがいいと。でも、これって同じ夢を持ってもらって実現を共有することなのと、兎に角未来への投資!生きてる間に何か変わらなくても、三人姉妹が居たことなど忘れられても、小さな営みがきっと社会を変えるのだと信じているのです。