恋について考えてみたりする ・・・ 田中史子
今回は2本立てという事で「ともしび」の方はメメントCとしては初の芝居です。
どうも去年からリーディングばかり挑戦していたので勘が取り戻せずにおりますが、役者さん達は意外にもあっさり立ち稽古に入ってくれます。
「ともしび」は主人公のアナニエフの苦くも忘れられない恋愛の懺悔の様なお話なのですが、今日は話を少しずらして恋について書きたいと思います。
愛と恋の違いは・・・そうですね似て非なる物だったりします。
私自身は淡白なので恋愛映画や舞台でも恋愛が絡むと若干引いてしまいます。
でも恋だって殺人だって早々体験出来る物じゃないので疑似体験として今の若者風に言うと「きゅんきゅん」する瞬間があります。
(いやぁ殺人にきゅんきゅんはしないですけど)
別に恋がしたいなぁ・・・なんて悶々とするんじゃないんです。
人の恋は見ていて心地いいですね。
今回アナニエフとヒロイン・キーソチカの一瞬の恋模様はお互いが大人だけに実に純朴です。
若者同士の恋はかわいいですね、まさに「きゅんきゅん」なのですが大人の恋というのもなかなかどうして「きゅんきゅん」する訳です。
ちょっとした仕草、お互いの駆け引き・・・これは無意識でしょうが恋愛経験の少ない演出にはドキドキの連続だったりします。
だからついぼーっと稽古を見ていたりするのですが、一瞬一瞬台本の隙間を「恋」で埋めてくれる役者さんには頭が下がります。
恋・・・と愛・・・なかなか命題であります。
愛一辺倒で演出プランを立てても、演じる役者さんが一色にしないで相手に合わせたりかわしたり面白いです。
最近の結論。
少しお二人に関しては少し放置して恋してもらいたいなぁと思っております。
愛・・・じゃないんですねぇ。
恋・・・なんです。
面白いのはお互いの気持ちの盛り上がりの少しのすれ違いで、そこを丁寧に作って行ければなぁ。。。
なんて思っております。
物語の本質は恋愛ものではないだけにそこは楽しくやって行きたいなぁと思っている今日このごろです。
いかがですか??
少しは興味をそそられませんか?
私は楽しくて仕方が有りません。