この記事では、ワーホリや永住等でニュージーランドに身を置かれる方が、現地での講習および試験をせずに(免除を受けて)、ニュージーランドの免許証に‘F(フォークリフト)’endorsementを取得する方法の一例をご紹介します。この内容は2024年1月に申請した筆者の実体験を基にしており、またなにぶんほかの方の事例も少ないため資格取得を保証するものではありませんのでご了承ください💦

 

目次

1.自己紹介とコンバートが可能ということを知るまで(興味ない方は2へお進みください)

2.前提条件および試験免除によるフォークリフト資格のコンバートの流れ

 

 

1.自己紹介とコンバートが可能ということを知るまで(興味ない方は2へお進みください)

 

 私は2024年1月上旬にワーキングホリデービザでニュージーランドに来ました。最初の2か月は語学学校に通い、そのあと働こうと思っていたので比較的のんびりと運転免許のコンバートや銀行口座の開設をしました。

 こちらに来て2週間ほどたち、trademeやindeedで求人を眺めていると、フォークリフトの求人がちらほらあることに気づきました。日本で2年ほど農業法人に勤務していた私はフォークリフトの講習修了証を持っており、「車の運転免許のようにコンバートができればこういう仕事もできるかな」と考えました。

 しかし、ネットで検索しても意外とフォークリフトのコンバート方法に関する記事がヒットしません。そこでニュージーランドの運輸局にメールで聞いてみました。すると2,3日後に以下のような返信が。

 

 

重要なのは最初の文章で要は免除を申請する必要があるよと書いてあり、申請用サイトのリンクも貼ってくれていました。リンク先は運輸局のサイト(Application for an exemption for overseas licence or endorsement (DL4B) | Waka Kotahi NZ Transport Agency (nzta.govt.nz))。

 

 

ただこれはあくまで申請用のサイトのため、詳しい情報は書かれていません。詳細は上記ページの最初の方にあるリンクをクリックすると出てきますApplication for an exemption for overseas licence or endorsement (DL4B) | Waka Kotahi NZ Transport Agency (nzta.govt.nz)

 

 

するとこんなことが書かれていました。曰く試験の免除申請には、

①    日本のライセンスの表裏のカラーコピー(英語でない場合は国に認められた翻訳業者に翻訳を依頼)

②    日本もしくはニュージーランド以外の国でのフォークリフト運転経験を証明する書類(雇用主からの手紙等)

の2点が必要とのこと。

この時点で、これは不可能ではないかも?と考え、コンバートにチャレンジしてみることにしたというのが前置きです。

 

2.前提条件および試験免除によるフォークリフト資格のコンバートの流れ

 

前提条件

・NZの運転免許証(最低でFull Class1)をすでに持っている

・日本のフォークリフト技能講習修了証を持っている

・過去に仕事でフォークリフトを操作していたことがある

 

コンバートの流れ

 

2種類の必要書類をそろえる

ニュージーランド運輸局に電話で申請料を支払う

運輸局の申請用サイトから理論試験と実技試験の免除を申請

メールにて書類受領

書類を持ってAA(Automobile Association)に行き免許申請

 

 

それでは順番にやったことをご紹介していきます。

 

・2種類の必要書類をそろえる

 まずは一つ目のフォークリフト終了証です。私の場合、コマツ教習所でフォークリフトの講習を受けましたが、終了証はもちろんの日本語のため、これを英語に翻訳してもらう必要がありました。翻訳を依頼したのは“1 HOUR GLOBAL TRANSLATIONS”(https://www.1hourglobaltranslations.co.nz/)という会社。この会社宛てにメールでパスポートおよびフォークリフト終了証の両面の画像を送り、同時にカードで申請料($59NZD)を支払いました。支払方法などの詳細は会社のホームページのFAQに記載されています。待つこと2日、先方からメールで翻訳書類が送られてきました。

 

 

 次に運転経験を証明する書類です。これについては、私は前職の会社の社長とメッセンジャーでつながっていたので、わけを説明して助けてもらいました。特に様式等の指定はなかったので、自分でそれっぽい文章をワードで作成し、社長にサインだけ頂くという方法をとりました笑。これが正解なのかはわかりませんが、少なくとも今回私はこれで免除申請が通りました。以下、参考までに作った文面です。

 

 

・ニュージーランド運輸局に電話で申請料を支払う

これで免除申請に必要な2種類の書類がそろったので、運輸局の申請用サイトから申請、、、の前に、先に申請料$100NZDの支払いを済ませておく必要があります。

 

 

今回のコンバートで個人的に一番苦戦したのがこの支払いでした。この手の申請料を電話で払うという経験がなかったのでどういう会話をするのか想像がつかなかったからです(もちろん語学力的な不安もありました💦)。電話をかけ、拙い英語で「日本のフォークリフトの免許をコンバートするための免除申請をしたいので、申請料を支払いたい」と伝えると、住所や携帯番号、ニュージーランドの運転免許証の番号などを聞かれたので返答。そのあと、支払いに使うクレジットカードの番号とセキュリティコードをスマホのキーパッドを使って入力しました。私は全く知らなかったのですが、通話中にキーパッドで入力した数字は、電話している相手が確認できるらしく、私が入力した番号をもとに電話先の運輸局の方が支払いをした、、、という流れだったようです。支払いが済むと、申請の際に必要なリファレンスナンバーという番号を教えてくれたので、忘れないようにそれをメモして電話は終了。

結構な会話量だったので、こちらに到着して間もない自分にとってはなかなかしんどい電話でした。運輸局の方は優しくゆっくり喋ってくれますが、英語にあまり自信のない方はできる方にお願いした方が無難かもしれません、、、。

 

・運輸局の申請用サイトから理論試験と実技試験の免除を申請

さて、これで申請に必要なすべての情報が手元にそろったので、冒頭にも紹介した申請用サイト(Application for an exemption for overseas licence or endorsement (DL4B) | Waka Kotahi NZ Transport Agency (nzta.govt.nz))から申請をしました。

 

希望する免除のタイプを選択。

 

自分の情報を記入していきます。

 

交通違反はないのでNOを選択。Payment detailsに、支払い時に聞いていた番号を入力。

 

次の項目にはどのように答えるのが正解なのかわからなかったのですが、要は「事故などのリスクを減らすためにあなたはどのような行動をとりますか?」という質問だと思われるので、画像のように書いてみました。

そして最後に、先に入手していた2種類の書類のデータをアップロードして申請完了です。待つこと数日。

 

・メールにて書類受領

 

運輸局からメールで免除を認めるという旨の書類データが送られてきました。

 

・書類を持ってAA(Automobile Association)に行き免許申請

この書類とフォークリフトの終了証の英訳版を持ってAAへ行き、新しい免許の発行を依頼。ここでの申請料は$50NZDくらいだったと思います。そしてさらに待つこと10日ほど。

 

 

ようやく!‘F(フォークリフト)’endorsementのついた免許を手に入れることができました。かかった期間は1か月弱ほど、金額は終了証の翻訳と免除申請、新しい免許証の申請で合わせて$200NZDくらいだったと思います。

 

以上、皆さんのご参考になれば幸いです。