過日のエントリ「青少年ネット規制法案に反対するバナーを作ってみた 」を書いて、まだ出てもいない法案にそこまでやらなくてもよかったかな~と思ったりした。

まあ、その後もいろんな規制反対の声が上がり、硫化水素のネット書き込み対応問題について増田総務大臣の談話で「有害情報の判断は国ではなく第三者機関がやるべきだ」と話し、

高市法案は死んだ (池田信夫ブログ)

に書かれていたように、このまま収束するかなと思ったのだけど。


ただ、高市氏はまだまだやる気満々なのか、5/7付の日経ビジネスでのインタビューでも飛ばしている。


【焦点を聞く】ネット規制、親が守れないなら国が守る! (日経ビジネスオンライン)

インタビューの感想で「参考にならなかった」が多いのは高市氏への反感によるものであろうと思う。高市氏の動機の薄さや思い込みなどがよくにじみ出ていると言う点で非常に参考になった記事だった。


実際インタビュアーは一般の新聞などよりも結構がんばって(IT系オンラインメディアらしく)、これまでの反対意見を反映した「官製不況」的な業界の萎縮や国による表現の自由の侵害などについても具体的に突っ込んでいる。


ただ、彼女の言い分は「削除依頼しても大量に有害情報が流通しているから表現は萎縮しない」だとか、「民間に任せるのは無責任」、ゆえに「親がやらないなら国がやる」だそうで。

そもそもIT特命大臣とかをやってたのに、と思ったら、


・ITを存分に活用して国の競争力をつけ、子供の教育にも活用していくために普及活動をした

・親から「ネットで危険な情報に触れたらどうしてくれる」といわれた

・まずリスクの部分をできるだけ克服して、親に安心感をもってもらうことが大事だと思った


という経緯があったとか。


ほんとかどうだか、動機は「世論(親・報道)から対策を迫られている」といいつつ、そういった親、ひいては国民を信用していないんだな、というのが見え見えだし。


池田氏が上記ブログで


「彼女の政治的行動は支離滅裂で、一片の政治理念もない。一貫しているのは、選挙に弱い(人望がない)ためにマスコミに出たがりだということと、つねに強い者に迎合する機会主義である。」


と評しているが、今回のインタビューもまあ出してくれるメディアにはホイホイ出てきたんだろう。

やっぱりこのひとは少なくとも自分にとっては有害な政治家だと思うわけで。


あ、あと

MIAUが「インターネットの教科書」作成へ、子供・保護者向けに (Internet Watch)

というニュースも。これは望んでいた動きである。

前のエントリにも「MIAUは日本のEFF みたいになれば」みたいなことを書いたが、こうした啓蒙活動とかの動きは加速していってほしいと思う。