You continue to conceal very important secrets -39ページ目

You continue to conceal very important secrets

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エーリッヒ・フロム「愛するということ」から
・孤立しているということは、他のいっさいから切り離され、自分の人間としての能力を発揮できないということである。
・人間のもっとも強い欲求とは、孤立を克服し、孤独の牢獄から抜け出したいという欲求である。この目的の達成に全面的に失敗したら、発狂するほかない。
・愛は、人間のなかにある能動的な力である。人をほかの人びとから隔てている壁をぶち破る力であり、人と人とを結びつける力である。愛によって、人は孤独感・孤立感を克服するが、依然として自分自身のままであり、自分の全体性を失わない。
・自分自身の個性を尊重し、自分自身を愛し、理解することは、他人を尊重し、愛し、理解することとは切り離せないという考えである。自分自身を愛することと他人を愛することとは、不可分の関係にあるのだ。



ニーチェ「ツァラトゥストラはこう言った」から引用改造
・他者に愛されたければ他者を愛さなければならない。他者を愛するためにはまずおのれ自身を愛さなければならない――これが賢者の教えである。
・あなたの自分自身に対するうまくいかない愛が、あなたの孤独を牢獄に化しているのだ。
・「集団内には、いつも余分な者として扱われる孤独な存在がいる」
――愛の不足した孤独な人は自分についてそう考える。
「孤独はいつも1×1だが――長いあいだには、それが2になってくる」
「私」は「私」を相手にして、いつも対話に熱中しすぎる。
孤独な者にとっては、友はつねに第三の者である。
・私は――愛が足りなかったのだ。もしもっと愛があれば、彼ら笑う人たちをも愛したであろうに!



村上春樹「ダンス・ダンス・ダンス」から
・「私、あなたの為に言ってるのよ。誰かあなたの為に何か言ってくれる人、他にいる?どう?そういうこと言ってくれる人、他にいる?」
「いない」と僕は正直に言う。一人もいない。



村上春樹「1Q84 BOOK2」から引用改造
・ 「僕には本当に困った時に助けてくれて相互的なコミュニケーションに応じてくれて承認を与えてくれる本物の友達がいない。ただの一人もです。そしてなによりも、他者をうまく愛することができていない。なぜ他者をうまく愛することができないのか?それは自分をうまく愛することができていないからです。人は他者に愛されることによって、自分を愛することができるようになり、そこから他者を愛するようになれるのです。僕の言っていることは分かりますか?自分をうまく愛することができないものできないものに、他者をうまく愛することなんてできません」



姜尚中「悩む力」から
・愛とは、そのときどきの相互の問いかけに応えていこうとする意欲のことです。



サン=テグジュペリ「人間の土地」から引用改造
・彼は愛によって、あらゆる土地に、地上のあらゆる樹木に、つながれていた。
・道路は不毛の土地や、石の多いやせ地や、砂漠を避けて通るものなのだ。道路というものは、人間の欲望のままに泉から泉へと行くものなのだ。
・これは愛の不足した孤独な人の自負心を殺ぐがためだった。なぜこんなことをするかというに、彼らが、見世物にされている愛の不足した孤独な人を言葉や音声で虐待する理由は、憎悪のためより、むしろ軽蔑のためだったから。
・彼には、気ままな歩行を妨げる人間相互関係による制圧が欠けていた。彼には、人が、何にもあれある行動をしようとすると、必ずそれに付随しておこる、あの涙が、別れの悲しさが、譴責が、よろこびが欠けていた。彼にはつまり、彼を他の人間たちに結びつけ、彼を重厚にするあの無数の関連が欠けていた。
・人間というものは、どうやら、どんなことにも慣れるものらしい。
・ぼくは、自分の中に、非常に干からびた感情以外には、何一つ見いださない。
・戦争を拒まない人に、戦争の悲惨さを理解させたかったら、彼を野蛮人扱いしてはいけない。彼を批判するに先立って、まず彼を理解しようと試みるべきだ。



サン=テグジュペリ「夜間飛行」から
・どれだけの努力が、自分をこの闇の縛の中から自由にしてくれるものか見当がつかなかった。
・彼女は自分の質問のエコーだけしか与えられないことに気づいた。
・わずかに今ファビアンを現世につなぐものは、この音楽的な電波であり、かすかな音の高低でしかない。嘆きもない。叫びもない。あるものはただ、かつて絶望が発した最純粋な響きなる、電波だけ。



村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」から
・郵便配達夫が赤いスーパー・カブに乗ってやってきて、玄関のわきに並んだ郵便受けに手際よく郵便物をふりわけていった。眺めていると、どっさりと郵便物をつめこまれていくボックスもあれば、まるで郵便物のこないボックスもあった。私のボックスには彼は手も触れなかった。見向きもしない。

ここは兵庫県西宮市仁明会クリニック。なかは割合に静かだった。ひとり机に向かっていた年配の精神科医は、ドアのノックの音を聞き、それに答えた。

「どうぞ、お入りください」

そしてクライアントを迎えた。はいってきて頭をさげたのは40すぎと見える女。医者は「どうぞおかけ下さい」と椅子をすすめ、声をかけた。

「どんな、ご相談でしょう」

「じつは、うちの10歳になる息子の件なんですが……」

「息子さんのなにでお悩みなのですか」

「ええ、それが……」

女は口ごもり、医者はうながした。

「お話しになってみてください。我々医者には守秘義務というものがありますから口外はしません。その点はご心配なく」

「でも、信じていただけるかどうか。あまりにも現実離れしたことです」

「そんなこと、気になさらないように。それでお子さんが、どうなさったのですか」

「それが、遊び友達が……」

「なるほど、悪い友達ができ、その影響を受けたのですね」

「よいのか悪いのかは、なんとも言えません。なにしろ透明人間なのですから」

と女は少し身を乗り出したが、医者は落ち着いて言った。

「それはそれは。しかし、少年期のうちは妄想力が強いものですし、さわぐほどのことはないと思います。TVゲームだってパソコンだってスマートフォンだって、少年にとっては、みな自分や他の人間に匹敵する遊び相手ですよ」

「ええ、それぐらいは、わたしにもわかります。しかし、これは別です。実在の透明人間です。そうでなかったら、ああはなりません」

「あなたまでが、信じているようですね」

と医者に指摘され、女は手を振った。

「いえ、わたしは信じません。しかし、息子が透明人間と遊んでいることは、どうも信じざるを得ないようなのです。どうせ、想像で作り上げたのでしょうが」

「そのへんの事情を、もう少し詳しく順序をたてて、お話し願いましょう」

「このところ、息子が自分の部屋でおとなしくしているのに、夫が気が付いてみたのがはじまりです。なにをしていたの、とね。すると、Dという透明人間と遊んでいたんだ、と答えたのです。もちろん、夫も私もすぐにいいきかせました。そんなものは、いないんだよ

「いままでに、そんなことがありましたか」

「ありません。聞き分けのいい、奇妙な空想をすることもない息子でした。いや、いまでもそうです。しかし、透明人間のDに関する限り、決して納得せず、存在を主張し続けるのです。そこで夫と相談し、先生をお訪ねしたわけです」

「なるほど。で、どんな透明人間なのですか」

「息子があまり主張するのでここへ連れてきなさい、と言ってみました。でも息子がひとりの時でないと、出現しないそうです。これでは話になりません。息子の話によると、森野Dという名で、黒く長い髪をたずさえてとても美し長い手足と小さな顔を持っている黒服の女だそうです。そして本を開いて読んでいる時だけ実体化すると。……どうしたものでしょう。透明人間が実在するはずはありませんから、あの子の頭がおかしくなったのでは……

女はいくらか興奮したが、医者は冷静に話をつづけた。

「その結論を、急いではいけません。頭ごなしに息子さんを押さえつけず、論理的に言い聞かせるべきですよ。たとえば、いつどこからやってきたのか質問して……」

「それは聞いてみました。ある日、乙一という作家の「GOTH」という本を開いたら、ページのあいだから現れたそうです。そして、その後は独りで読んでいるときの間だけは実体化し、それ以外は透明人間となって沈黙しているそうです。その「GOTH」という本を持ってこさせ、パラパラとめくってみましたが、そこには紙切れ一枚はさまっておらず、女性の写真の挿絵ものっていません」

「息子さんは、その透明人間の森野Dとなにをして遊ぶのですか」

「本を一緒に読むだけのようです。Dは美しい指で字をなぞり、美しい声で同じ本を読みあげてくれるようです。そして自分でDのモノガタリを書くとそれに応じて振る舞ってくれるようです。息子の説明は実にリアルで、わたしたち両親をからかう芝居とは、とても思えません」

医者はまたうなずき、この質問を進めた。

「森野Dが出だした頃の息子さんの心理環境は?」

「学校では孤立しがちで図書館でビジュアル系バンドの歌を聴きながら乙一という作家の本を読んでいたとか。森野Dの出現は、それからまもなくです」

「ははあ……。すると、透明人間とは、空想によって、創り上げた親友であり恋人の代償物なのかもしれませんね」

「それも一応の理屈でしょうが、どうもすっきりしません。となりの部屋で、息子が森野Dに話しかけている声も耳にしました。もっとも、透明人間の返事は私たちに聞こえませんが……。どうしたらいいのでしょう。このまま透明人間にとりつかれて、現実の友達や恋人もつくらず成人するのかと思うと、気が気でありません」

「一度息子さんが書いた森野Dとのモノガタリをこちらのクリニックへ持って来てもらえませんか。ひょっとしたら息子さんのその想像力が作家のタマゴへの道となるかもしれませんよ」


星新一「友だち」改

正道から外れたところ
偏狭な人生の「正道」から外れたところ
真暗な淵の底に、私ははっきり
異様な世界を見ることとなり
名も知らぬ人々と影の犠牲となって
靴を噛む蛇どもを引きずりながら歩いている
恐らくこの時からだ
私が砂漠と森の心象風景を愛するようになったのも
Dのアーティストの声が
私の心を慰撫してくれるようになったのも

羊飼いを自称する玲奈真理教の教祖の女は
自分が闇に溺れさせた文化的に貧しい者に
向かって言う
<私がお前に何をしたって言うんだ
 お前の私生活の監視映像や個人情報は
 どこに流れているというのか?>


文化と愛情
人間は、自分の魅力を向上するために
理性の鍬をふるい、難儀して掘り起こし
耕すために、二つの耕地を与えられている
小さな薔薇の一つさえ、ほんの僅かな麦穂さえ
苦しい額の塩辛い汗と涙をそそぎ続けなくては
ついには得られぬ

耕地の一つは「文化」だ
そして一つは「経済力」だ

残酷な友愛の連帯を得ようとするからには
収穫した穀物で一杯な穀倉と、
色も形も主権者達に喜んでいただける
美しい勉強の成果をお目にかけなければならない


ボードレールの詩を改造

「悪の華」からの改造文はこれで終了
連想からゴスな世界を書くのに適した詩集は他にあるのかな。。
言葉と愛の貧者に捧げる
寄る辺なき者よ、親愛なる棄てられ人
私は君に向って心の独房から
光明と友愛に溢れた詩を捧げ続ける
私は人間関係をうまく築けない
孤立した者の支えになる言葉を紡ぐ時
限りない悦びを感じるし、また君の
気持ちを代理表現する言葉が
沈黙するまなざしの君に複製される
ことを望んでいる
渇いた心を持った、言葉と愛の貧者の
宝となる詩を君に捧げる


ボードレールの詩を改造
包含と排除
どんなに親しい仲間意識も、
ほんとうの包含であったためしはない。
輝かしい仲間意識の内に、
公にされない排除が隠れていて、
それは常に包含の構造そのものである。

仲間意識は排除を敵視せぬどころか、
むしろ仲間意識は包含ゆえに排除を生み、
排除をはぐくむと理解される。
仲間意識の形成の瞬間から包含はすでに
排除を始めているのだ。

だが秘匿された排除が問題視されるまでに、
どれだけ仲間内の秘密の漏洩を経過するとしても、
仲間意識は全い連帯の消失に化するその瞬間まで
包含であることをやめはしない。

たとえ仲間意識の属性とは考えられていないもの、
たとえば情緒的交流の断絶、たとえば敵対
によって冒されているとしても、
仲間意識の仮面は排除を隠蔽し輝いている。

仲間意識が連帯の消失にかえる時は一瞬だ。
その一瞬に連帯は跡形もなく霧消し、
全い疎外が立ち現われる。
だが――

どんなに孤立した外部も、
ほんとうの外部であったためしはない。
一人も友達がいないスケープゴートの中に
目に見えぬ微少な連帯は
自己複製子のように隠れていて、
それは常に排除の構造そのものである。
存在のその瞬間から外部はすでに
包含へと生き始めている……


谷川俊太郎の詩を改造
生と死
どんなに豊穣な生も、
ほんとうの生であったためしはない。
一点の翳もない生の中に、
目に見えぬ微小な死が隠れていて、
それは常に生の構造そのものである。

生は死を敵視せぬどころか、
むしろ生は生ゆえに死を生み、
死をはぐくむと理解される。
存在のその瞬間から生はすでに
死へと生き始めているのだ。

だが死への長い過程に、
どれだけの老いの諧調を経過するとしても、
生は全い死に化するその瞬間まで
生であることをやめはしない。

たとえ生の属性とは考えられていないもの、
たとえば腐敗、たとえば病等
によって冒されているとしても、
生は老いの仮面のかげで輝いている。

生が物にかえる時は一瞬だ。
その一瞬に生は跡形もなく霧消し、
全い死が立ち現われる。
だが――

どんなに不毛な死も、
ほんとうの死であったためしはない。
一点の輝きもない死の中に
目に見えぬ微少な生は
自己複製子のように隠れていて、
それは常に死の構造そのものである。
存在のその瞬間から死はすでに
生へと生き始めている……


谷川俊太郎の詩を改造
独創と模倣
どんなに自分の頭で考えた独創的作品も、
ほんとうの独創であったためしはない。
一点の負い目もないかのような独創の中に、
多様な自己複製子が隠れていて、
それは常に独創の構造そのものである。

独創は模倣を敵視する事もあるが、
むしろ独創は独創ゆえに模倣を生み、
模倣をはぐくむと理解される。
存在のその瞬間から独創はすでに
模倣の形成を生成しているのだ。

だがあからさまな模倣への変化の過程に、
どれだけの劣化を経過するとしても、
独創は全い模倣に化するその瞬間まで
独創であることをやめはしない。

たとえ独創の属性と考られているもの、
たとえば創造性、たとえば新奇性を
表明しているとしても、
模倣は独創の仮面のかげで輝いている。

独創が模倣に変わるのは簡単だ。
その作業で独創は霧消し、
模倣が立ち現われる。
だが――

どんな模倣作品も、
ほんとうの模倣であったためしはない。
一点の輝きもない模倣作品の中に
微少な独創は自己複製子のように隠れていて、
それは常に模倣の構造そのものである。
存在のその瞬間から模倣作品はすでに
独創作品へと生き始めている……


谷川俊太郎の詩を改造
■「閉域の突破」
閉じた世界を構成する
壁が崩れる事を望む

私は光を探して
書物を開くだろう

かすかな光を頼りに
果てしない迷路を
独り彷徨い歩いている

この閉域から
抜け出る日は来るのだろうか

胸に響く言葉を少し変え
閉ざされた回路が開かれるのを待つ

輝きから選んだ言葉が
きっと私を導く道標