生と死 | You continue to conceal very important secrets

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生と死
どんなに豊穣な生も、
ほんとうの生であったためしはない。
一点の翳もない生の中に、
目に見えぬ微小な死が隠れていて、
それは常に生の構造そのものである。

生は死を敵視せぬどころか、
むしろ生は生ゆえに死を生み、
死をはぐくむと理解される。
存在のその瞬間から生はすでに
死へと生き始めているのだ。

だが死への長い過程に、
どれだけの老いの諧調を経過するとしても、
生は全い死に化するその瞬間まで
生であることをやめはしない。

たとえ生の属性とは考えられていないもの、
たとえば腐敗、たとえば病等
によって冒されているとしても、
生は老いの仮面のかげで輝いている。

生が物にかえる時は一瞬だ。
その一瞬に生は跡形もなく霧消し、
全い死が立ち現われる。
だが――

どんなに不毛な死も、
ほんとうの死であったためしはない。
一点の輝きもない死の中に
目に見えぬ微少な生は
自己複製子のように隠れていて、
それは常に死の構造そのものである。
存在のその瞬間から死はすでに
生へと生き始めている……


谷川俊太郎の詩を改造