難病である「変性性脊髄症」(簡単にはDM)についての
最終章となる第3部です。
(第1部や2部を読まれてない方は、是非読んでみてください。
第1部はこちらへ
。 第2部はこっちで~す
。)
今回のお話は、DMでないワンちゃんにも役立つと思います。

DMになった時の対処法(①からのつづき)
②ストレス軽減:
第2部でお話した「①適度な運動」は、筋肉が衰えないように、
しいては下半身麻痺や寝たきりにさせないようにすることが目的
ではありますが、もう1つ大事な目的は、メンタル面のケアとして
も非常に重要です。
DMの進行度合いは、ストレスにも左右されます。
ワンちゃんだって、体の自由が利かないことでおうちの中だけに
こもっていることになれば、精神的にもストレス満載の状態に
なってしまいます。
犬用車椅子をお使いになっているお客様からも、元気であった
時はとてもいい子であったワンちゃんが、体を思うように動かせ
なくなった状態ではイライラして噛みついたこともあったとか。
しかし、車椅子で再び歩けるようになったことで、表情も変わり、
代謝も良くなったためか毛艶も良くなり、生き生きしてきたなどと
いうお話も多々あります。
車椅子でコーギー犬フロードくんも、元気に復活!
お外で新鮮な空気を吸ったり、土のニオイを嗅いだり、お散歩
に行って他のワンちゃんと遊んだりすることで、少しでも心身とも
にリフレッシュさせてあげましょう。
その他、手術などでもDMの子には大きなストレスを与えること
になりかねません。
麻酔はDM自体には問題を引き起こすことはないそうですが、
特に大きな手術は、それによって生まれるストレスについて
お医者様と十分に相談されることをおすすめします。
とにかく、ワンちゃんのストレスを最小限に留めることでDM
の進行度を遅らせることができるようです。
③食事:
できれば、手作りごはんが最適。
DM研究の第一人者でもあるアメリカ人のDr.Clemmonsは、
自己免疫疾患(この説明は第1部に記載されています
)の予防
には抗酸化作用のある食品が良いと提言しています。
ドッグフードなどは、免疫疾患を引き起こす可能性のある毒性
の物質も含まれていることもあるため、バランスの取れた手作り
ごはんを与えることは、DMの根源である免疫システムの障害を
落ち着かせ、結果、DMの進行を和らげることもできるとのこと。
そのため、手作りごはんが一番なのですが、どうしても手作りが
無理な場合は、出来るだけ自然の形に近いたんぱく質が多く
含まれているドッグフードをDr.Clemmonsはオススメしています。
下記が、Dr.Clemmonsが奨励している手作りごはんレシピ。
(この分量は、15キロ程度から25キロ程度のワンちゃん用。)









そして、このレシピ中に下記の薬味(




ニンニクについては、あげてもいいの?と思われる方も多いのでは
ないでしょうか。アメリカではダメではないのですが、ワンちゃんの
手作りごはんの本で有名な須崎先生の見解がここに。


また、生姜パウダーも炎症に効くので、生ニンニクと一緒に摂取
すると、抗生物質のお薬代わりにもなるとか。

整えてくれる作用があるそうです。
マスタードは、消化を助け、便通がよくなります。
自然のパワー

この3点は、ドッグフードを与えている場合でも、そして健康な子
の食事にも追加してあげるといいようです。


簡単に入手ができないかも
しれません。
Dr.Clemmonsはアメリカ人
なので、日本用にはレシピは
考えてませんし。

(実は、アメリカでも今はあまり
使用されないんですけどね。
昔、特にアメリカ南部ではよく
使われてましたが。)
でも、絶対にこのレシピ通りに
しなくてはいけないということは
ないですので、なければないで
いいと思います。
代わりにハチミツを使ってもOK。
もしこのレシピに挑戦するという場合は、お腹がビックリしないように、
今まで食べていたフードに少しづつ混ぜていき、徐々に混ぜる量を
多くしながら、切り替えていってくださいね。

また、分量もワンちゃんの体重に合わせて変えてください。
また、Dr.Clemmonsは、サプリメントを与えることも奨励してます。
アミノカプロン酸、ビタミンB、ビタミンE、ビタミンC、酵母、セレン、
オメガ3、レシチン、コエンザイムQ10、などなど。
サプリに関しては、掛かりつけのお医者さまの指示に従うことを
おすすめします。
DMは難病ではありますが、重度の症状になるまで絶対に放って
置かないようにしてください。
何度も言いますが、早めの対処をすることで、進行を
遅らせることは可能です。
① 適度な運動
② ストレス軽減
③ 食事(できれば手作りごはん)
大変ですが、できるだけこの3点を心がけてお世話をしてくださいね。
そして
飼い主さまは、前向きな気持ちでワンちゃんと
接してあげてください。
これは、DMのワンちゃんだけでなく、介護されているどのワンちゃん
の飼い主さまにもお願いしたいことです。

ワンちゃんのためにも、頑張ってください

完
と、こんな感じで、さらっと(でもないですね)DMについて、そして
DMの対処方法についてお話しましたが、なんとなくお分かり
いただけましたでしょうか

介護で辛くなった時などは、決して一人で悩まずに、周りの方や
お医者様にご相談されることを考えてくださいね。
相談できる方がいない場合には、私にメールをしていただいても
結構ですよ。愚痴でもなんでも、どうぞ~。

お問い合わせ先は、下記のHPで。

M.E. Maxxホームページ: http://www.memaxx.com
※私は獣医師ではありませんので、誤った情報が
あるかもしれません。訂正があるよ~という方は
メールお願いします















