”傷に打ち勝て!”DLC開発【テスト製作・後編】
【昨夜から引き続き…後編】
このように比較の厚さで表面の色が変化するのもDLCコーティングの特徴だ。ちなみに表面硬度はオーロラがブラックの2倍硬いことになるようだ。被膜が薄い方が硬いのがDLCコーティングの特徴なのですね…。
では一番肝心な表面硬度はどれほどなのか?
ここに紙やすりがある。
これでまずは従来までのブラックヘッドの表面を擦ってみよう!
”軽る~く、軽る~く…”
”ありゃりゃ…こうなるわな…(笑)”
ではこちらはどうだろう…。
こんな子供だましではダメか…。
”もっと激しく実験だ!!”
この三浦のヘッドはクラフトマンワールドのメッキサンプルなのでここでお役御免!これ以上傷を付けるとサンプルの見栄えが悪くなる。
”何か?ないかな~”
コレ良いね!
このドライバーのソール面は流行りの黒いソールだがアイアンヘッドに使われるPVDコーティングと同じだ。静止画ではあまりイメージが伝わりにくいと思うのでここからは動画にて!
思いっきり紙やすりで擦っても全く歯が立たない…。そこで電動ドリルの先にワイヤーブラシを装着してかなり強く押し当ててみた!
動画の通りだ。
”凄い!凄すぎる…想像以上だ!”
この最先端テクノロジーこそ私が追い求めてきた技術!そして多くの方が待ち望んでいたブラックヘッドではないだろうか?
しかも1個からオーダー出来て納期1週間~2週間とは…。
申し訳ないが巷で流行っているコーティング剤とはもう次元が違う。
高鳴る胸を抑えて今度は打席へ…
試打してみる!
”えっ…何?この感じたこと無いヌケ感???”
地面にヘッドが接触した瞬間、まるでヘッドが前に加速して行くように滑る!
しかも良~くボールが止まる!!
ん~待てよ…何でだ??
何で地面で滑ってボールは滑らないんだ??
ソールは従来よりもDLCコーティングの影響で結晶構造がより平面になった為に滑るのは理解できるがボールが全然滑らないのはなぜだ…。
”ゴムだから?”
消しゴムをガラスの板に強く押し当てて動かすと消しゴムは動きにくい…その現象と同じか?硬いもの同士ならお互いに滑ろうとするのは分かるが相手が硬くもう一方が柔らかい場合は接触摩擦が大きくなっているかもしれない。
もしかしたらこのDLCコーティングは…
・視認性が良くなり(ブラックヘッドにより)…
・色が剥げにくく…
・ソールの抜け感が向上し…
・ボールがさらに良く止まり…
・スコアラインの摩耗がほとんどない…
そんなコーティングなのかもしれない。
まだまだ行いたいテストは多くある。
・バンカーショットでの耐久性
・ノーメッキヘッドへの成膜は?
・三浦以外のヘッドへの成膜は出来るのか?
・ロフト角、ライ角の調整は?
ただしここまでのテストでは大きな自信になりました!メルサではこの素晴らしい技術を再メッキ修理のフラッグシップに位置付けてオーダーが受けれるようにしていくつもりです。
まだまだ分からないことばかりです…。
”商品化までもう少し時間をください”
必ず喜んで頂ける商品になることを私は確信しております!
明日は定休日の為にブログもお休みです。
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