ご無沙汰してます

「おぉもしや忍ちゃん?」

「あぁ道楽もののゲーマーコウガ💦」

 

いえわたくし

去年の八月からはゲーマーを引退して

ゲームはおつまみ🫒程度で

目下トラベラーに転身して

私人オヤジの腎臓病の人工透析など

闘病のストレス解消に

また日帰り温泉で湯治も兼ねて

お伴しています😹

地域も

住んでいる東京をはじめ

越境してあっちこっちに😀

さて

空けることの多いブログ邸

ですが

つい先般

niftyから過去日エントリーのお知らせが

舞い込み

全話を再読するにあたり

一部校正も兼ねて

見ようと

思った次第です🙇‍♀️

 

 

。。。。。。。。

 

 

 

 

 

ショートストーリー

「彼岸から微笑んで」

全話一挙

〜遥かなる三柱の縁と愛ふたたび別離〜

 

 

 

(序章)

現世ではお母さんは尊するひと。

でもこっちの彼岸世界では

今シーズンでは私が先輩

かれこれ
私は17からで、40年。

お母さんがこっち着いたのは
つい数年前。

久しく会った時にお母さん

たぶん

「これはこれはヨシコ先輩…」

なのに
なのに、図式は変わらずあれこれ指図される。
それに
輪廻修業さぼってしょっちゅう呼びつけられる。

「よしこ!」

「なーに?」
「輪廻の学科試験あるから勉強中なんだけど」

「それも大切だけど現世時代覗くのも復習なんだよ」

(よく言うわ)
輪廻学校の先生から

お母さん
「現世、余所見ばっかりしないで!」
怒られてばっかりなのに!

でも、しょうがないからペンを置いてあげて
「ところでなんなの?」

「この前から淳君見てるんだけど」

淳君とは(一級下・初恋の人)
私が中学時代、バレーボール部の先輩後輩

高校二年生の春から相思相愛

半年同棲もあり
同棲って言っても、

私のお父さんが持ってたアパートの空き室

無断使用。

高校3年進級時別離

高校三年6月復縁

高校三年の9月29日に

此岸と彼岸の縁に😭

ただ私のお母さんにとっては

私が亡き後の生きがい
って言うより心配の種かも。
彼は私の亡き後、なんせ波乱万丈すぎて…

そんな彼も七年前

現世時間で十六時間

三途の川まで来たことがあった。

私のところにも親近者のアンケート

彼岸に入れていいかの○✖︎がきた。

あの人は未練がないと心に言い聞かせていた。
なら「YES」と、それになにより逢いたい想いが…

でも彼岸にきている私の右手は、「未練ないって本当?」と

「NO」に丸して投函した。

その後は闘病と一進一退したけど、どうやら此岸に踏みとどまった。
彼の教訓「七転び八起」今回もなんとか起きれたみたい。

ただどこか、三途の川の影響なのかはわかんないけど、
彼の人生波も、穏やかで、今を、過去に引っ張られなく歩んでいる。

私との想い出も、切なさを乗り越えて、微笑むひとコマにしている。

 

そんな想いに深けながら

「淳がどうしたの?」

たぶん、淳の今、業務で縁がある佳子さんのことだろう?

でも、そ知らぬ振りして

お母さんの話し相手になってあげようと

返事した。

 

 

。。。。。。。。。

 

 

(本編①)

お母さんの話を、聞くつもりにはなったけど…
「なにせ長いんだよね!」

ここは先手必勝、一言ビシッと言っておこう。
「お母さん、淳の話とはいえ手短にしてね」

「試験勉強忙しいんだからね」

「……」

あれ!?
機関銃のように言い返してくるお母さんが無言。
まあ、いいや。
「それで、淳になにかあったの?」

「ううん、相も変わらずだよ」
「ただね、人の縁ってドラマチックだなって」
「それとね、天界からの現世に縁のプレゼン🎁

深層が深いなって…」

ん?お母さんの話の意図が見えない。

「ところで、美子は淳君の近況どこまで覗いたの?」

「う~ん、二ヶ月前ぐらいかな?」

彼の岸(かのきし)には物体があるわけではなく

霊魂が漂う世界。
顔かたちがあるわけでもない。

ただイメージングができて映像化はできる。

此の岸(このきし)とは縁故関係の回線がある。

でも縁のあった全てではない。
縁の絆の強弱によって

繋がる時間と縁故者の周りの縁人の半径が決まっている。

そして、その回線を開くと、縁故者に限り、煩悩の声や心の声

そして魂の叫びが聞こえる。
縁故者の先の縁は聞こえない。

その縁故者の声を素材にしてイメージング映像化って感じかな。

ただ、縁故者のいろんな緊急時には、速報で非常ベルがなる。


「美子!そうすると仕事での、あのお嬢さんたちは知ってるのね?」

ん?お嬢さん

ではなく

たち?

私と同名の佳子さんは知ってるけど…

「どうやら淳君の、縁の亜流や深層心理」

「魂の叫びは聞こえてないみたいね」


「確かに今回は、淳君の心の消音…」
「いや心と言うより魂が消音しているから…」
「美子といえでも致し方ないね!」

いつもの勝ち誇ったお母さんではない。
私に諭しているって感じで話し続けている。

「今回の淳君の縁びと」
「まずは有紀子さん」
「佳子さん」
「千里さん」
「お三方のお嬢様方に」

「ついこの間まで激闘した此の岸でのストレス苦悩を癒され」
「そして、お嬢様方のモチーフ」


「淳君の魂に潜在している」

「遥かな輪廻転生からなる」

「三つの柱の縁との出逢い」

「そして愛ふたたびの別離」

「ひとつ目は美子貴女」

「最愛のひととの遥かなる縁」

「そして愛ふたたび…」
「でも淳君は、別離をエネルギーに変換して」

「此の岸を全うするでしょう」

私は、まるで教室で座ってる生徒のように無我夢中で聞いていた。
ただ、このお嬢様たちの共通項そして

淳の魂の潜在している三人の縁?


まったく想定できない。

間髪いれずお母さんが。
「美子、あなた忙しいと思うけど、もう少しつきあう?」
「今机に向かっているテーマにも役立つかもよ?」

いま学校で学んでいるテーマは、輪廻転生における縁の亜流。
縁の亜流における天界からの宝の源。

此の岸では煩悩が勝って、宝の源の縁を。
「偶然」とか
「ラッキー」など
非常食のように、重きを置かない。

彼の岸では、偶然ではなく、必然な縁。
天界からの落とされた梯子。
意味があるらしい。

ただ此の岸で、理解するもよし。
もちろん無視するも自由だとか。

でも
でも
輪廻転生では、
生まれ変わるには
?らしい。

ほんとこっちでは先生
真意とか悟りとか、いろいろ教えてくれるけど
「美子さん、答えは自分で決めなさい」

答え合わせはなく、○△×もない。
先生から?マークが赤字で書かれるだけ。

それはそうと、淳の近況、たぶんお母さん録画しているから
聞き直して、彼の深層を理解しようと。

お母さん曰く、試験に役立つらしいから

お母さんに返事した
「はい!つきあう」
「でも、ちょっと休憩ね」
「それと、淳の録画貸してね」

 

 

。。。。。。。。。

 

 

(本編②)

お母さんから淳の録画を借りて、彼の日常、映像を試みた。
お母さんは、三人の彼女たちとの出会いは、淳にとって必然の縁と言う。

私と同名の佳子さんの登場にも、彼の口から、心情からも何も鳴り響かない。
私との別離を、長い年月をかけて、乗り越えたんだろうと意に返さなかった。
だから、彼のありふれた日常の、ひとコマに、私には映った。

彼と私は相思相愛だったと決め付けている。
でも、二人の縁を周りから、インタビューされても、無言。
言葉が出なかった、理由などいらなかった、コジツケすらいらなかった。

ただ二人の感受性や感性が鏡に映し出されていた。
映し出されていることで、感無量になっていた。
「ん?、彼との縁、思い返せば」

魂はどこか遠い遠い時系列から続いている感覚が…
そっか、私にはわからないけど、意味のある必然の縁。
「淳にとってありふれた日常なんかじゃない!」

彼はその意味を解き明かしたのだろうか?
私が錯誤していた彼の必然の縁。
まして、お母さんはその必然の意味を知っているとでも?

「美子!そろそろ」
「お母さんがイメージングした、淳の日常、一緒に見ようよ」

お母さんの一声にただ頷くばかりだった。

「じゃ、開演するね!」

(お母さんの独演が始まった)

今回の淳君の三人との縁は、

彼にとってもおそらく「寝耳に水」
ありふれた通り雨のような縁と認識していた。
淳君は「小さな親切大きなお世話」タイプ。
見ず知らずでも情が一人歩きする性質。

縁故が深ければ豪雨のように愛情を降り注ぐ。
人とひとは、お願いしたり、お願いされたり。
愛情を注いだり、注がれたりするけど。
人の縁の基本は、フィフティーフィフティー、相互で代償が必要。

縁故の間柄でも、親しき仲でもそのことに関しては変わりはない。
お互い遺恨を残さないために、それとケジメがつくからなんだけど。

深い縁は特に、時を育むマラソン。
完走するためにも、ケジメが水分補給だと思うわ。
でも、深い縁での、愛情のキャッチボールの代償って。
注いだほうが、相手の何かの想いや行為と帳消しにしてるんだけどね。

「あの!お母さん…」

「ごめんごめん」
ついお父さんとの想いに深けちゃった。

でも
淳君って、些細なことで代償にして、注ぐことにポジティブなんだよね。
そのことを感心してるんだよ。

「はいはい、言い訳はいいから、脱線しないでね」

「ではでは、もとえで」

今回の淳君が、三人との縁が必然と気がつくのは末期なんだよ。
三人と出会ったときは、こじつけで

愛娘、三人姉妹みたいな感じと、括っていたでしょう。

三人の名前の中に、美子と同名がいるのにも関わらず。

淳君の中では「よしこ」の名前はどんなときでも、心情に嵐が吹くのに。
なぜ今回だけは吹かなかったんでしょう?

(確かに、意識しなかった、ううん、無意識、いやそれとも違う)

それはね、淳君の輪廻転生からの、
縁の亜流が紐解くヒントなような気がするのね。

お母さんなりに紐解いたから美子の意見も聞かせてね、
でも、その前にちょっと、ワイン取ってくるから…

「もう、お母さん」

「でも、紐解いてほしいから、大目に見てあげるわ」

美子ありがとう。

 

 

。。。。。。。。

 

 

(完結)

仕事先での一時的な業務提携による

娘のような

三人の部下娘のお嬢さんとの縁。

 

その中には、私とおなじ名前のヨシコ

にも関わらず

今回は

彼の心には暴風が吹かなかった理由

そのわけを

彼岸で再会したお母さんが紐解くと言う。

 

数年も中座していて

ワインを取ってくるなり酔っぱらっていた。

「もうぉ~!お母さんそんなにワインがぶ飲みして」

 

「ごめんごめん!じゃ、続きと行きましょうか」

 

(再びお母さんの独演がはじまった」

 

淳君にとって

ヨシコとの

別れは思春期の出来事で

難攻不落の城のようなもの

トラウマこそならなかったけど

出会っても

少しは振り向くことは

大切なのに

振り向こうとはしなかった。

 

ただ干支が後押しして壁にぶつかっても

起き上がる

性質のイノシシで救われたみたいね。

 

淳君の別れはと言えば

まずはヨシコとの別れ

近親者の

御婆ちゃん

叔母さん

お父さん

そして子孫

生き別れている子供

特に愛娘さんはひとしお。

 

(あぁそう言えば遺品にフォト)

「そっか!お母さんわかった!」

 

「ヨシコにもようやく」

「淳君がヨシコ病に巻き込まれなかった訳がわかったようね」

 

「もうぉ~!わたしはウイルスではありません」

「守護役だよ!」

 

「じゃ!ヨシコ!彼岸でのお勉強に戻りましょう」

 

「はぁ~い、またね」

 

 

彼岸での授業中

彼の出来事を思い出していた。

 

彼は

今回の仕事を受ける前に

ふるさと大阪に帰って

お父さんの墓に参っていた、

その時に

実家での元の部屋

実家を出てからは亡きお父さんの書斎で

寝泊まりしていた。

 

亡くなってから十数年たつのに

片付けしていない本棚

ふと本棚奥から

お父さんが置いていたアルバム

もともと知っていたけど

開くことはなかった。

 

ただこの時はじめて

何冊かアルバムを開いた

そして数冊目を開くと

十数枚の写真が舞い降りた。

 

そこには

彼の結婚式での

御婆ちゃんや

叔母さん

お父さん

それ以外に

お父さんにとっては

初孫たちの写真が。

 

彼の別れは

すべて置き去りにして

思い出物も持たず

身一つで

後にしていた。

 

そう彼にとって

魂の遥かなるふたつ目の

縁故の縁

死に別れた

お父さん

御婆ちゃん

叔母さん

 

魂の遥かなる三つ目の

子孫の縁

生き別れている

愛娘たちと

再会して

愛ふたたび生き別れ

 

そして今生に

フォトを

持ち帰っていた。

 

 

そして輪廻転生の授業中

「RRRRRR・・・」

携帯が鳴る。

 

「ヨシコさん、彼岸での授業中ですよ」

 

「先生👩‍🏫すいません!」

 

淳からの着信だった。。。

 

 

 

 

(完結)