DBSという治療法はよほど症状がひどくなった後に考えればいいや」と考えている人のなんと多いことか?。
DBSは「最終兵器」もなんでもなくて、カラダの動きを止めているサイドブレーキを外すようなもの。
とは言え、開頭して脳の奥の方に串のような電極を差し込むと聞いたら誰だって逡巡する。
「5・2・1」
1日で服薬5回、オフ2時間、ジスキネジア1時間になってきたら、「クスリでコントロールしきれなくなってきているので、デバイス療法を検討しましょう。」というのが「5・2・1」の意味なのだそう。
特に「なんか怖いんだもの」「痛そうなんだもの」という理由で逃げ回っている方には、
「DBSの最適時期を逃すのは、自分が一番動ける大切な時期をみすみす逃してますよー。」と言いたい。
「痛くないの?」の質問には、
「歯を抜くのと変わらない」と答えたい。
最近は全身麻酔も多く行われているので、それなら寝てる間におわるので、痛い思いはしない。ただ「部分麻酔」の方が電極位置の精度高くなるそうです。
部分麻酔だと、痛みが歯を抜くのと同じと言われても手術は何時間もかかるので、楽ではありません。
開頭中の会話
「この手術、皆さんよくがまんできたものですねえ」
「ホント、大したものだわ、私自身は経験してないけど、」
「そりゃ、脳外科医だからって自分で手術はできないでしょう」
などと冗談を言いながら気を紛らわしていました。
「気を紛らわす方法」
僕の場合は、好きなCDを5〜6枚持ち込んで「70年代のフォーク」や「スーパーフライ」を聴きながら、
歌詞を覚えている歌は歌いつつ、
ついでに覚えたての講談「山内一豊の妻」の一席を披露したりしていました。
話しを「DBSの手術って、痛くないの?」に戻すと「ちょっとは痛かったかも知れないけど、ま、済んだことですから」というのも一つの答え。
「辛くなかったの?」という質問に対しては、はっきり言えることがある。それは、
「DBSなんて、やってしまえばどぉっていうことないですよ。」ということ。
病棟には、頭に何針もの手術痕を見せている2〜3歳の子どもたちが、ニット帽をむしり脱ぎながら遊んでいました。そんななかで61歳のおじいさんはたった14ミリの穴を2つ開けることをこんなにも怖がっている。そんなとき、同室の若者がかけてくれた言葉が「DBSなんて、やってしまえばどぉっていうことないですよ。」でした。
手術前日に背中を押してくれたこの言葉をDBS検討中の方に贈りたい。
「DBSなんて、やってしまえば
どぉっていうことないですよ。」
[つづく]
次の質問は、
「脳がおかしくならないの?」