長崎県 福田 純米吟醸 活性にごり | ろっくのブログ

長崎県 福田 純米吟醸 活性にごり

 

昨日、梅雨明けの発表がありました。

列島の広範囲で猛暑日が続いているこの頃。

 

ワタクシ。夏が大の苦手で、じっと辛抱する日々が続きます。

今年は例年にも増し酷暑の様で、先が思いやられます。

暑い中、出かける事もなるべく避け自宅でお酒を楽しむのが一番です。

 

今年も夏のにごり酒を始めます。

梅雨明けのタイミングを狙っていました。

 

一発目。本日はこちらを。

 

 

 

 

長崎県、平戸市の蔵元のお酒です。

蔵元HPをみると創業は1688年と老舗蔵。

清酒以外にも焼酎や発酵食品など幅広く製造販売されているそう。

 

 

 

 

サマーバケーション。

夏のにごり酒でしょうか。

 

個人的な印象ですが、出荷時期によって、新酒のにごり、春のにごり、夏のにごり、通年タイプと区別しています。

 

 

 

 

年明け過ぎに無濾過生原酒がリリースされていますが、同じレシピでしょうか。ラベルはおなじパープルです。

麹は山田錦で掛はレイホウ。これも同じですね。

こちらは、加水ありでしょうか。

 

淡いパープルにグリーンのボトル。中身は薄くにごる白色のお酒。

じつに美しいひと品です。

 

 

 

 

外見 白色にごり。うすにごりよりは強い。発泡強め。 

粘度 やや高い

 

香り

強さ 中程度
複雑性 中程度

 

果実香はブドウ、マスカット、うすくライチ。

ごく薄くグレープフルーツの皮に似る苦味香。そこからミカンの様な熟れた甘味香がでてくる。でも柑橘類のニュアンスは弱い。

パウダー感は甘味香に少しある程度。全体的にはさっぱりとサラサラした濁り感。

 

いままで飲んできたにごり酒の中でもさっぱりと淡い印象は強いほう。
 
甘味香 中程度の強さ。パウダー感あり。さっぱりしている。
酸味香 やや弱い。速い。捌けていく。
苦味香 弱い。一定感がある。ゆっくり消えていく。
旨味香 中程度の強さと密度。柔らかくコンパクトに膨らむ。

 

 

開栓時、キャップは勢いよく天井まで飛んだ。

噴出しは無し。

 

グラスの発泡はすぐに無くなる。

 

 

 

 

口に含む

アタック 中程度~やや強い
複雑性 ややシンプル
甘辛度 やや甘口~やや辛口 

アフターフレーバー やや高い
余韻 中程度~やや長い

 

ブドウの皮の風味がある。デラウェアやマスカットを食べて口に残った皮からくる苦味の広がりがそっくり。

巨峰もあるけど薄めのみずみずしい巨峰。悪く言うと水っぽい巨峰。

それとパイン。薄くて熟していない膨らまない酸味がシャープで、少し苦味の強いパインナップル。

甘味の一定感は秀逸。

酸味は一瞬くるけど速く消えていく。

苦味は入りはライトで後はしっかり。

旨味はフレッシュ&フラット。均一感がある。

 

総じて、ブドウの果肉ではなく、皮らしい淡い風味。

苦味だけはしっかり余韻長く。

発泡はすぐに消える。

フレッシュ感はしっかりある。柑橘類の皮らしい苦味も。

にごり酒らしいパウダー感や粘りも薄め。スルスル入っていく軽快感。

 

 

具体的な味わい、
甘味 中程度やや上回る強さ。重厚感は無く、余韻は長い。
酸味 やや強い。膨張感はあるが速度は速く流れていく。キレがある。
苦味 前半は中程度やや下回る強さ。みずみずしくスリムで軽快感がある。

    が、一定感を感じつつ喉越し後から徐々に出てくる苦味。重厚感は無いが余韻はながく存在感のある苦味。でも総じてライト。
旨味 中程度。膨らみや粘りは無いが、にごり酒らしいフレッシュな安泰感は薄くフラットに柔らかい。

 

 

 

 

のんだかんそう、

苦味が個性的な爽酒か。ブドウや柑橘類の「果物の皮」を感じたお酒。新らしい印象(笑)

加水はしてあるか。軽快さや苦味以外の全体的なフラットさにそれを感じる。

 

飲み疲れない酒質。薄い果実感に個性的だけど軽快な苦味の展開。

夏酒としては面白い印象。

でも、開栓初日は面白いが、2日目以降は平凡な懸念もある。どうだろうか。

 

福田酒造株式会社 http://www.fukuda-shuzo.com/

 

 

 

 

2日目(開栓後2日目)

 

キャップは音を立てて開く。飛びはせず。
発泡は弱まる。グラスに付く気泡は直ぐに消える。

 

 


香り

僅かにバニラとフローラルさが出てきている。


含む

果実感が出てきている。少しジューシーに。
甘味に柔らかさが出てきている。僅かにとろみ。
苦味の後半の膨張感が弱まる。余韻は変わらず長い。

 

 

 

上燗約45度

 

香り

理想的な日本酒らしい柔らかさがでてくる。
フレッシュ感も冷酒より鮮明に。
柔らかい上立ち香。


含む

甘味が柔らかくなる。
苦味の、特に後半の抵抗感が無くなりフラットに柔らかい。

 


とても良いお燗です。
全体のバランス感が秀逸。
とにかく飲み疲れない。

 

 

今年は夏酒、にごり酒のお燗を探ってみようかと思う。

 

 

 

 

3日目(開栓後3日目)

発泡は変わらず。

香り
カプロン系のツヤを感じる。濃さはなく軽く薄いフルーティーさ。
他は変わらず。

含む
苦味が弱まってきているか。余韻は変わらず。
旨味は伸びてきている。


味は全体的にまろやかに伸びてきているが、ガス感や発泡系の刺激もまだある。でも刺激は軽め、柔らかい。
加水によるところか、滑らかさと軽快感も良い。抵抗感なく入っていくお酒。とにかく疲れない。

 

 

 

 

4日目(開栓後5日目)


発泡はほぼ無い。
含むとガス感はある。小さく舌への刺激。


甘味と旨味は伸びて、かなり弱まっている。苦味よりも下へ下降している。

苦味は中程度の強さ。
甘味と旨味の方が弱まっているので、初日よりは弱くなっているが存在感をかんじる苦味。鮮明さはなくこれも鈍く伸びている。余韻もある。

酸味は弱まる。膨張感も無くなり、遅めに。シャープさとキレが無くなり余韻がある。ひと言でいえば、ぼやけてきている。


柔らかさと飲み疲れない感じは継続されいている。

 

 


最後にもう一度、お燗。


上燗より少し高め。50度くらいか。


香り

柔らかく芳醇な穀物感にミルキーな甘味香とシャープで刺激的な酸味香。
柔らかいけど、後は刺激的な上立ち香。


含む

さっぱりしたお燗。飲み疲れない。
甘味は柔らかく、優しい芳醇さ。
酸味はやや角が立って軽快なシャープ感。

苦味と旨味のバランスは余韻長く安泰。柔らかく優しく広がっていく苦味と旨味の広大さ。

 

活性酒のお燗なんてあり得ない無いようで、コレは十分にある。
冷酒も良いが、コレのお燗はとてもアリ。


奥行きや重厚感はないけど、スタイリッシュでとにかく飲み疲れないお燗。

 

 

以上で飲み終わる。


福田。次回は無濾過生原酒か。