隠語。

百貨店で仕事をしていた時、キャッシャーのお姉さん達が意味の解らない一言を発して姿を消すことがあるのに気付いた。

「アリキュウ」とか「イチバン」とか。
一体何かと思ったら、トイレに行く!とか昼ごはんとかの隠語だった。
店によって同じ言葉もあれば、違う言葉を使うこともあるらしい。

中でも驚いたのは「カワナカ=川中」。
この百貨店では、万引きの隠語で、常習犯はバックヤードに写真付きで注意書まで貼ってあるのです。

物を売る商売は、お客さんが商品を壊してしまったり、色が褪せて売り物にならなくなってしまって、利益が減ってしまうことがあるのですが、一番の敵は万引き。

監視カメラを設置したり、鏡を置いたりして対策を講じますが、効果もさほど。

一番の対策は、「声を掛けること」だそうです。
あなたが店に入ったのを知っていますよ!
と、お客さまの存在を店側が知っていると言う意思表示をすることが重要な対策なのです。

大型店舗は、当初から被害を見込んで損益を計画しています。その比率は3%とも5%とも言われているのです。


あってはならない事ですが、気持ち良く買い物が出来る環境を作ることも店の責任です。

百貨店で使われる隠語も、お客さまに不快な思いをさせないという気配りの一つなのです。
何%?

場所代の話。

販売の営業をするには、当然ですが
「場所」が必要です。

ビジネスの基本は、
誰が・何を・誰に・何処で・どの様に。

全ての要素が重要ですが、一つだけ費用が固定的に発生してしまうのが、何処で=場所なのです。


この「場所」は、一度決めてしまうと簡単には移動できません。

ですから慎重に選ばなければ、開業後の売上に大きな影響を及ぼします。


人が多く往き来する場所が最適なのですが、その場所は賃料が高い。

坪当たり○万円?
都会の繁華街なら月に数十万円、地方都市でも数万は必要ですし、加えて保証金が数十か月分必要です。
一気に数百万円が消えてしまいます!

そこそこビジネスは、そこまでの費用は掛けられませんが、繁華街にも店を構える事は可能です。

その最短ルートは、催事スペースの「場所」を借りる方法です。

オリジナル性が強く、質の高い商品を販売したいと考えれば、商業施設は場所を貸してくれます。

催事契約ならば期間は制約を受けますが、賃貸料は売上に対しての歩合。
売れたら、その中から賃貸料を払ってね!
という仕組みです。

その比率は、施設によってまちまちですが、10~20%程度なのです。

これなら小規模なビジネスでも、人通りの多い場所でも営業が出来るのです。

但し、日々の売上は施設に納金するので、締日から1か月後に賃貸料を差し引かれて手元に戻ります。

敷居が高いデパートでも同じシステムなので、諦めないでチャレンジしたいものです。


デパートに口座が無いからムリだぁ!
と考えてる人が居たら、それは間違い。
ちゃんと取引が出来るシステムが存在するのです。(この話はいずれ公開します)

立地条件
知らない、という恐ろしさ。

ある百貨店から「お盆に催事を頼むよ!」
と、オーダーを受けた時がありました。

まだ、不馴れな百貨店の催事でしたが、チャンスとばかり、張り切って企画を提案。
すんなりとオーケーが出て喜び、業者と設営作業しました。

営業初日、「あれ?お客さまが少ない!」
期間中の売上も少なく、惨敗に終わったのです。

後で分かったのですが、お盆休みの百貨店は、お土産等を買うお客さまは、地下の食品売場に集中して、アパレルのフロアーには上がって来ないのです。

お盆に百貨店が賑わうニュースを見ているので、きっとアパレルのフロアーも人が来ると勝手に予測してしまったのです。

知らない!という恐ろしさを体験しました。

翌年にも依頼があったのですが、理由をつけて断りました。

今だから白状しますが知らない恐ろしさ、恥ずかしいけど良い経験をしたと考えて、自分を納得させています。

百貨店が経験の浅い業者に良い場所など提供する訳がない!

ちゃんと実績を積み重ねると、良い場所の情報も教えてくれるのです。

当たり前ですけどね。


もう一つの失敗は、

やはり百貨店での催事。
何しろ初めての経験だったので、見よう見まねでスタート。
最初のつまずきは、商品の納入。
当然、閉店後の作業なのですが、エレベーターが使えない!
ディスプレイ業者が最優先。
それも大量に什器や看板を搬入するので、順番が回ってこない!
それでも何とか指定のフロアに商品を搬入、セッティング開始。
全ての商品には、値札を付けておくことが原則。何百点になると、その作業時間もばかにならないのです。

売場での失敗もありましたが、ここでは割愛。

催事が終わり、残った商品を搬出するにも厳しいルールが…。

どの商品を何点、金額は…、を伝票に記入し、許可を得ないと搬出出来ません。

百貨店は、消化仕入という契約の形態なのです。
搬入した商品から残った商品を引算して、それが売れた数となるのです。

ですから、万引きされても、売れたと見なされるという、百貨店に有利な契約が存在するのです。

知らなかった!



こうした経験を積み重ねたおかげで、今がある!

百貨店のエピソードはまだまだたくさんありますが、今日はここまで。