前回からの続きです。





夫がくも膜下出血で倒れてから24時間の間に
私は完全に別の次元に入っていました。



おおいなるものの声は頭上から足への縦ラインをつらぬき
宇宙の無限なる無条件の愛は背面からハート、全面へと横ラインをつらぬきました。


膨大なる光の十字架が
私の体から放たれていました。




そんな感覚で2007年12月31日の大晦日を迎え
家族全員、まったく食欲はなかったけれど
これから先の長い闘病生活にへこたれないためにと、なんとか食事を流し込みました。



TVでは紅白歌合戦が流れ
私が病院に行っていた昼間には
夫がお正月のお節にと注文していた中華のお重が届いていました。



怖がる息子を抱っこしながら
『だいじょうぶだよ。パパはだいじょうぶだからね。』
と、何度何度も自分にも言い聞かせていました。



そして
再び眠れない長い夜を過ごしますが
さすがにうとうとと30分くらいはしていたようです。



明け方
少しだけ明るくなった部屋
息子が隣に眠る布団の中で
私ははじめて、体が震えてきて、泣きました。




恐怖
不安
安堵
などの多種多様な複雑な感情が
36時間ぶりに戻ってきたのです。



感情は
だだ、わきあがるもので
概念や思考から色づけるものではない。




だだ、わきあがる。


それは
自然に雨が降ったり
晴れたり
海に波がたったりひいたりするのと
同じこと。


自我に関係なく
だだ、わきあがる。


そこに
優劣も上下も善悪もない。




2008年1月1日 明け方
私は
それを
知りました。




*******




元旦の朝

夫が注文していた中華お節を家族みんなで流し込み病院へ行きました。


この日も
前日の状態のまま
たくさんのチューブの中に寝たきりの夫がいました。



医師の説明は

『脳の血流を止めるのが明日まで限界です。
明後日から脳に血液を流し、本人の脳の活動に委ねます。
何が起こるかは想定不可ですが最善を尽くします。』

とのことでした。



夫は
明日3日から
本人の生命力にすべてが委ねられはじめます。



私は
自分にわきあがった
おさまりきらない多種多様の感情に
心身が爆発していましたが
壊れるわけにはいかず
静かに鎮座する意識の真ん中に集中していました。



そこには
おおいなるものの声
だいじょうぶ
つよくやさしく響きわたり



そこに
クロスしている
宇宙の無限なる無条件の愛
のバイブレーションを浴び続けていました。






1月2日。

疲れきった私は、この日ようやく気絶するように眠りました。