昨日、出先からの帰りの電車で
ある駅から乗ってきた女性に「あれっ?」って
思いました。
東日本大震災以降
音信不通になっていた友人に似ていたのです。
何年も会っていないので、本当に彼女なのか
自信がなかったのですが
もし目が合って、相手が気付いたら
声をかけようと考えて、じいっと見つめていました。
顔は年齢を重ねていますが
(それは私もそうだけど)
しぐさがやはり彼女のようです。
彼女は私に気付かず、1駅で降りていきました。
だけど、幸せそうでよかったと思ったのです。
彼女の隣には多分パートナーであろう男性が
いました。
傍らで紙袋を持っている男性に
車内広告をながめていた彼女がわざと
ぶつかったりして
仲むつまじい様子だったのです。
私が知っている彼女は
仕事も人間関係も不器用な人でした。
でも、ぎこちない優しさを持っていました。
彼女のご実家とは違う駅で降りたので
二人で暮らしているのかもしれません。
要領が悪くて、人と同じようにできない自分を責めたり
「どうせ報われない!」
「見捨てられてる」と
私もいじけたことがあります。
ですが
「違うんだ」
「分かってくれる人はいるんだ」
「いい人はやっぱり幸せになるんだ」と
私は昨日、彼女を見ていて実感したのです。
悩んだり、苦労したり
彼に出会うまでに彼女には彼女の長いストーリーが
あったことでしょう。
私はそのストーリーの内容は知らないし
直接祝福することはできませんでしたが
それでも、いいものを見せて頂いたのだと思います。
声をかけられなかったのは
少し離れたところから彼女達の幸せを願うのが
きっと今はベストだからなのでしょう。
彼女達がハッピーエンドではなく
ハッピーがこの先もずっと続いていきますように。
いい人はやっぱり幸せになるんですね。
どんなに時間がかかっても、必ず。


