「帝国軍総統ユリウスの肖像~グリーンスリーブス幻想曲」プロムナード | 銀河の渚 Dreamscape

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地上に舞い降りた天使 
かすかに聞こえる羽音
羽が風に舞うその瞬間
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プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「父上、お伺いしたいことが

あります」

と、マルデク情報省長官

オスカー・フォン・ブラウンは、

屋敷に帰るなり、

父グスタフに

急いでいるらしく、

唐突に話を切り出した。

 

 

「どうした?

いつも沈着冷静な

お前らしくないが、

何が知りたいのだ?」

 

 

「叔母上について

知りたいのです」

 

 

「誰のことだ?」

 

 

「ユリウス総統の

許嫁(いいなづけ)だったという、

エリザベートという名の

叔母上についてです」

 

 

「誰から、何を聞いた?」

 

 

「ある者が言うには、

総統と叔母上は

結婚の約束を

していたが、

王家の長女であった

ヘレナが総統に恋をし、

王家は無理矢理

ヘレナと総統を

結婚させようとしたが、

上手く行かなかった。

しかしユリウスは

ヘレナとの結婚を

断るために、

叔母上との婚約も破棄し、

その結果、叔母上は

自ら死を選んだと・・・」

 

 

「だいたいはあってるが、

違っているところもある」

と、父グスタフは

息子オスカーに言った。

 

 

「これは私しか、

知らないことなのだが、

ユリウスが

エリザベートとの婚約を

解消したのには

違う理由が

あったのだ。

 

 

ユリウスはシャンバラへ

行くことを望んでいた。

 

 

シャンバラは、

女人禁制の場所で、

妻帯者は

行けない場所なのだ。

 

 

ユリウスは

婚約を解消するとき、

私にだけは

本当の理由を言った。

 

 

シャンバラへ行くことに

なったので、

エリザベートとは

結婚できないと、

言っていたのだ。

 

 

そのことを知らなかった

エリザベートは、

心の病を煩い

自ら死を選んだ。

 

 

しかしなぜだか、

ユリウスのシャンバラ行は

立ち消えになり、

ユリウスも失意のせいで、

人格が変わってしまったのだ」

と、グスタフは言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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