「コードネームはモナリザ」第33話 二人のパンチェン・ラマ11世③ &「聖なる者」イメージ音楽 | 銀河の渚 Dreamscape

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地上に舞い降りた天使 
かすかに聞こえる羽音
羽が風に舞うその瞬間
Dreamskape 
プロローグ

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたもすでに
気づいていることですが、
彼の主治医は
なぜだかみんな、
死んでしまうんですよね。

なぜだと思います?」

 

 

 

 

 

 


彼の言葉にリー・ルイは
答えられなった。

 

 

 

 

 


「教えてあげましょうか?

彼は神に愛された
聖なる者。
そしてその神の愛ゆへに
受難者になったのです。

その聖なる
神聖さに、
みんな引かれてしまう。

そして魅せられ、
愛さずには
いられなくなる。

そして最後には
愛と言う名のもとに
支配したくなる。

彼のすべてを
自分のものに
したくなるのです。

私は彼のおかげで、
誰にも本当のパンチェン・ラマだとは
思われていないし、
愛されていない。

だから誰にも
愛と言う名のもとに、
煩わされなくてすむ。

だから私は彼に、
とても感謝しています。

私は民にとって
むしろ敵と
みなされている存在ですが、
民に自分の正義を
確認させてあげられる
存在でもあるのです。

もう一人のパンチェン・ラマは
その逆。

その聖なる美しさで
人心を惑わしてしまう。

人の心の奥深くに
鍵をかけて閉じ込めてある
解き放ってはいけない欲望を
目覚めさせてしまうのです」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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