性別による判断は、それ自体多様性の時代にそぐわないアウトな価値観かもしれないが、まぁ自分のブログなのでいつもながら好きに書くと、自分は、男っぽいか女っぽいかでいうとそれはもうジャンルによるというか、死ぬほど潔癖症でスマホも毎日必ず拭くようなところは女性ぽい(女性でも不衛生な人もたくさんいるけども)、思い出は別フォルダなところは男性ぽいと思っている。
この日、新たに自分の男っぽいところを発見した。絵に描いたような、ヘラクレスと命名してもよいほどに男性色強め(見た目以上に中身)な先輩との会食で、その先輩の行動がどこまでも僕に似ていたからだ。
先輩「ここを予約したよ☆この前も〇〇さん(女性)を連れてきたんだけど、割といいとこでね。とっても分かりにくい入り口だから、下で待ち合わせようか。」
や、虎ノ門よく来るし、仮にわかりづらくても調べれば絶対分かるだろうし…と思った直後、先輩の心情を察した。
…自分だけが知るとっておきの隠れ家を軽々に発見されたくない、ビルエントランスから入店に至るまでの隠れ家感も含めて感動してほしい(間違っても勝手に自分で調べて入って欲しくない)、そしてリクエストを深く聞かずとも"東京上級デート"に出てきそうなとっておきスポットを知っている…
ちなみに、実際僕は知らなかった。
虎ノ門ヒルズは、ビジネスタワーステーションタワー含め相当回数、下手したら何百回と徘徊したが、こんな高層階にレストランがあることさえ知らなかった。
そして確かに、本当に分かりづらかった。
オフィスエントランスのようなところからエレベーターに乗って、途中階には超隠れ家なスタバもあった。
ひとっこいない中そこからさらに乗り継いだとき、夜景を見に来たというヨロヨロのおばあさんがエレベーターに迷い込んできた。
これまた絵に描いたような先輩の意図にそぐう流れ。
「そうなんですよ。ここ分かりにくいんです。」
そして、週頭とはいえものすごく空いていた。
馳走になって失礼だが、中身は本当にちょうどいいというか、よほどそこらの半端なフランス料理の玩具ちっくなコースよりも、わかりやすく美味しかった。
事前予習した段階で気づいたが、多分、シクスバイオリエンタル、バルコニーバイシックスの、プランドゥシー経営なのではなかろうか。
そう感じた理由として、パンが業務用ではなくブリコラージュのものなこと(100パー先輩はそんなの知らないだろうし、利用者の99%が分からずむしゃむしゃするだろうが)、バスクチーズケーキの味が似ていたこと、コースの構成の酷似が挙げられる。
アミューズのくりりんかぼちゃのスープと生ハムブルスケッタ、パンは撮り忘れたが
ものっそい喋りながらだったので、何の魚かも失念
生ウニパスタ
牛肉
バスクチーズケーキ
この先輩が女性をたくさん連れてきているだろうなと同じく、僕もこのちょうどいい感じに喜びそうな女性の顔が何人か浮かんだ。
映えて、量も程よく、肉にウニパスタにわかりやすいからね。
ただ僕は、極上のとこに連れてっても君たちどうせ分からず写真撮って終わりでしょ、ならここがせいぜいお似合いよ、という打算的意地悪な発想での想起だが、先輩は極上のいい店やれる店も多分その真価は分からず気にせず、キャリアと同じく女性との交遊の一助と考えていそうなので、そこは異なる。
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ここもガラガラ。
それを何度も強調し、だから広まってほしくない、誰にも来てほしくないと連呼していた。
その気持ちめっちゃわかるよーわかるよー、僕もね、自分のお気に入りの店は電子熱線でバリケード張りたいくらいそこらの馬鹿舌にきて欲しくないからねー(僕の方がというか僕こそ性根腐ってる)。
ただ…この夜景、たまらなく好きだなぁ…どれくらい好きかというと、それはもうよだれが出てしまうくらいに好きで、三度の飯より夜景に東京アーバンリゾートを愛する僕にとってこれ以上ないプレゼントになった。
シャンパンと夜景…ふるるっ…。
これは女性的か?分からないけど、心から、ありがとうありがとう。





