ACのCMで、人物は映さずの静止画で「お会計、カードで」「子供が発熱したので有給取らせてください」といったセリフ(文字)が流れた後「あなたが想像したのは女性ですか?男性ですか?」とテロップが表示されるものがある。

バイアスよくないですよ、というメッセージなのだろうが、そうは言っても長年醸成されたイメージというものはある。


オシャレな今時カフェは若いお姉さんお兄さんが多く、こだわりの強いロースタリーなどではそこそこ年のいった男性も多い(マスターと呼ばれる層)が、年のいった女性は珍しい。

定食屋さんや割烹は、お母さん的女性が多い。


そう瞬発的に想起すること自体がダメだとは思わない。意外ゆえの面白みもあるし、意外=偏見、差別ではないはずだ。



そんなことを思った初浜町。





駅を降りたらナウマンゾウ。




キャロケの写真がインスタで流れてきて、前々から気になっていた。

とはいえ、なかなかこのために浜町に行くこともなく、今回日本橋に大切な用事があり、予定までの時間利用することとした。





超超小さい店内、入ってびっくり、給食のおばちゃんのような女性が4、5人ほど出迎えてくれた。




接客まで定食屋さながらの人懐こさ。

最近のカフェにありがちの、深い話を好まないクールな接客とは違う。






初志貫徹、キャロットケーキ。








大きめだけど、かなりふわふわしているので軽かった。








ぼろっと崩れることはなかったが、もう少し水分があってもよかった。

背中部分のしっかりした焼き目は好きだ。

スパイスはあまり感じられなかったので、キャロケ初心者向きかと。







でもいいね。

綺麗な器で、あったかい接客の中、ゆっくり読書するこの時間。



コーヒーも、挽いた後わざわざ香りを嗅いでほしいと席までやってきてくれたお母さん。

僕の本を見て「お勉強ですか?」(違います趣味です)と声をかけるお母さん。


スコーンをこねこねと作りながら、「この前食べた海苔の佃煮がすごく美味しかったのよ。」とお喋りの止まらないお母さん。


店をチラ見する通行人を現認するや否や、飛び出して行って「どうぞ〜!」と声をかけるお母さん。


そして、僕が退店する際、「次は〇〇(僕が読んでいた旅本)の感想をお待ちしてますよ!」と擦り寄ってくるお母さん。



あったかい( ◠‿◠ )
予想外、いいじゃないか。