おはよう( ◠‿◠ )ハルシュタットの朝





ツアー工程表には「朝はゆっくりハルシュタット散策を各自お楽しみ下さい」とあったが、集合が10時と遅いのをこれ幸いと、15分前まで寝ていた






この黄色いのがグリューナーバウムホテル








バス乗り場へ向かう道








壁の色と合わせたんだろうお花







朝ランしてる





1時間半ほど揺られて、楽しみにしていた都市へ




そう、音楽の都、モーツァルトの生まれた…







ザルツブルク!








ザルツブルクとは、「saltz」ソルト…塩、「ブルク」…街、つまり塩の街という意味



ハルシュタットから近いのもあるが、とにかくかつて塩がわんさか取れた街


塩で一山当てた大司教(貴族でも商人でもなく大司教様)が、ホーエンザルツブルク城など、豊満な富を象徴するかの豪華な建物次々と建てたとか




着いてすぐランチだったようだが、毎度ながら僕だけ離脱






目立つから、すぐ見つけられた


モーツァルトの生家!







ここゲトライデ通りは、各店にちなんだ特注の看板が有名

代々続く看板職人が作っているそう

代々といえば、ちょうど聴こえるカリヨン(鐘楼)もそう

季節ごとに曲目を変えているそうだが、譜面を見つつ、ドレミのネジに括られた糸を一つ一つ付け替えている

市民に時間を知らせるとともに癒しを与えるカリヨンの音、家族共同作業なのだ








たっくさんの美しい看板が、手前にも奥にも


















この右の特にかわいいね









これも凝ってるなぁ





















一年中クリスマスの店の看板はトナカイ









確か、フランツィスカナー教会








モーツァルトクーゲルというザルツブルクの名物チョコレートの専門店フュルスト




そないに惹かれず、空港にも売っていることを知り、通過。

空港で帰りに購入し、全て人にあげた







なんか欧米人ファットなイメージだったけど、そんな人ほぼ見ないんだけど

昔の話かな








テラスランチしてる









はっ

アヒルがモーツァルト







床屋さんの看板が可愛すぎる








戻ってきた








ツアーには含まれていないが、行かないのはもったいない








わくわく




坊やの頃のモーツァルトがマリアテレジアの前で演奏したとか、同じく坊やの頃マリーアントワネットに告白したというマセガキエピソードは有名だが、実はとっても質素な暮らし




ヴォルフガングアマデウスモーツァルト















お、かわいいモーツァルト









キッチンが既に洞穴みたいに質素















壁にもモーツァルトのフルネーム

















先のハプスブルク家の華々しい時代と切っても切れないモーツァルト







お召し物も素敵だね








教育熱心なお母さん








モーツァルトのヴァイオリン

坊やの頃のだからか、とても小さい







モーツァルトが使用したフォルテピアノ

の、復元

黒鍵と白鍵が逆









直筆の譜面












せっかく10年間もオーケストラでヴァイオリン弾いていたのに、仕事始まってクラシックアレルギー激化して譜面も読めなくなってしまった僕だが、来年は…





無理だろうなぁ









金ピカフルート






先ほどの







モーツァルト一家のダイニング

やはり天才音楽家の食卓にしては質素















貴族の前で演奏しても、貴族と同じような暮らしとはいかないんだな










外へ

















クリスマスの店



以前ベルギー旅でクリスマスの店に入りスリに狙われたトラウマ?から、入店は控えた



















大聖堂















12世紀にドイツ圏最大のロマネスク大聖堂として建築

モーツァルトも演奏したパイプオルガンがあるらしい

ハープを弾くおじさん



新宿駅で路上演奏していても何も感じないが、こういう場所で聴くと心地いいね








超高いところに、ホーエンザルツブルク城

この金ピカ球体、数年前からあるらしい




















今度はハーモニカ



まさに音楽の街だね







大聖堂には行かず、僕はこちら





1人ミステリーツアー

ザンクトペーター修道院のカタコンベ(キリスト教徒の祈祷洞窟)
















早速、墓地

墓地を撮りまくるとか不気味でやめた方がいいのかもだが、あまりにお墓かわいくてね















入館料を払ってカタコンベへ

中はひんやり







ひ、ひんやり…フゥフゥ








ハァハァ…ぜいぜい









おーいい眺め

大聖堂が見える








ここで皆祈りを捧げていたのだね















なんか古代エジプトの壁画みたいな




そう見えるだけ?







写真振り返って思ったが、なかなかおどろおどろしい







上野動物園の檻のようだが、全部墓

鉄細工の美しい墓碑と花々









教会内




ヨーロッパではずっと大聖堂ばかり見てきたから、こういう庶民の祈祷の場ぽいコンパクトな教会も落ち着くね






しかし不謹慎だが、ゲトライデ通りの看板と同じようにかわいい




鉄細工職人がすごい街なのだな





そして、ふとその先にホーエンザルツブルク城への道が開けていた







登ってみた








登ってみた







大聖堂が遠ざかっていく




ここで思い直した

大聖堂前から見た、城てっぺん…



ぶるるっ






回れ右っと٩( ᐛ )و










正解

京都の伏見稲荷でも引き返したことを思い出した。体力消耗の分得られるのが眺望だけなんて、そんな試練勘弁願いたい







降りてきた

旧市街側から新市街側に移動しよう

その手前にある、トマセリというザルツブルク1老舗のカフェ







緑のストライプが素敵だ



しかし、昨夜のホテル同様、老舗ならでは冷房なしとのこと




だからというわけではないが、パスした








ザルツァッハ川を渡る














ザルツブルクって、品がいいね




渡った先に、この旅最大の…いや、ワンオブ最大の最高経験が待っていた





ウィーンといえばザッハトルテ(あーハイハイと思ったそこのあなたは、きっとチョコレートケーキとしか分かってないだろう。それはザッハトルテを知らないに等しいので素直に知らないと言おう)




そのザッハトルテは、ウィーンにあるホテルザッハー発祥なのだが、こちらザルツブルクにもホテルザッハーはある





ウィーンのそれはザッハトルテ何たるかなんて知らない観光客で混んでいそうだなぁと思い、こちらで堪能しようと思ったのだ





正解すぎた












たじろぎそうになったが、ちゃんとこの日のために高い服、フォーマルな服を着てきたから大丈夫








とはいえ、宿泊客じゃないというだけでうしろめたい気弱な僕、そんな僕に恥をかかせることもなく、ベルボーイがスマートにエスコートしてくれた










盗撮ぽくなってるが、あまりに感動して

そして向こうに見えるかわいい老婦人の衣装を見て欲しい。モーツァルトなのだよ










うぅぅぅぅわぁぁぁぁぁぁぁ……









もうこの後飛行機で帰ってもいいくらい感動








ザッハトルテ以外もたくさんある








日本のホテルも、最近は魂売ってしまったのか雑なケーキも多いが、さすがに美しい








メニューが格式の高さを物語ってる







迷いはなかった

ザッハトルテ発祥、五つ星ホテルザッハーのそれを食べないでどうする




「チョコレートケーキっしょ、甘くて美味しいうまうま」でおしまいの人が大半だと思うので詳説は控えるが、三角、トルテ(タルトじゃないぞ!)の周りは分厚いチョコレートコーティング、中はチョコレートスポンジなのだが、その間にはザッハー家所有レシピのあんずママレードがサンドされている。横にはホイップクリーム。






そして、来た









これが…






美しい食器と美しい空間、最上級のサービスと、この伝統のザッハトルテ









しかしもりもりのホイップクリーム




生クリームじゃないのは残念だが、この量の乳脂肪だとくどくなるから、敢えてなのかな

事前予習したガイドブックには「生クリームたっぷり!」と書いてあり、もう少し旅行本出版社頑張れよ、ホイップとの違いくらい分かれよと思った



でもいい、全然いい







チョコレートが美味しいのだけど、やはりあんずママレードがアクセントになっていた

ベリーではダメ、あんずなのだ





レシピ発案のアンナマーリアザッハーの歴史が書かれている

読みながらいただいた







僕はアイスコーヒー(オーストリアでは、ブラックコーヒーじゃ通じない。モカ、シュヴァルツァーがそれ)にしたが、お茶のページに驚いた

「ん?!」と思わないかい?↓



煎茶先輩( ◠‿◠ )!

しかも日本で最もポピュラーな緑茶って説明が!

パイセン!




御手洗いまでの階段も素晴らしい
















御手洗いなんだが


















ザッハトルテ完食し、未練を感じつつ



ホテル内散策


本当っっに素晴らしい








感動とともに切なくなった

ツアーだしやむを得ないが、喫茶利用なだけの自分が哀しい

遠くない日、絶対泊まりたい







来るべき日まで、自分を整えよう

最高の空間に似つかわしくない自分(外も中も)なら、ガストでいい

もちろん、(そういう人多いけど)勘違い裸の王様でもありたくない









新市街を少しぷらりんこ

さっきのはモーツァルトの生家だったが、これはモーツァルトの住居

川を隔ててすぐの場所にお引越ししたんだね

ここで200近くの曲が生まれたらしい








向こうに見えるのが、三位一体教会





手掛けたのは、オーストリアの本を読んでいるとやたら出てくるバロック建築家、フィッシャーフォンエアラッハ














日本でこれで歩いてたら「あの人奇抜ねヒソヒソ」と陰口を叩かれそうなファッションだが、本当にかっこいい

日本人ってみんな同じような服ばかりだな、とつくづく








右の看板、スパーはあちこちにある

スーパーだ

モーツァルトの生家にもあったの、気付いた?




ミラベル庭園で合流

こちらの庭園、あのトランプ一家、サウンドオブミュージックの舞台だが、僕は見ずにバスに乗った

あの映画苦手なんだ

あと、坊やの頃母親と見た記憶で、母親をせっかくの海外で思い出したくないという残念な感情の僕なので、なきものとして去った




横にあるモーツァルテウム

何かというと、




音楽の道に進む学生のための大学だ

世界中からやってきたここの学生、みんな士気が高く、どこどこのオーケストラに入るんだ、など意気揚々と目標を掲げて練習に励み、放課後は仲間らとカフェで課題曲について語り合ったり談笑したりしている



「世界ふれあい街歩き」ザルツブルク編でのその風景を思い出した






サービスエリアに日本語の本がなぜか




そして、ついに

ウィーンに到着!!!





時刻は19時頃

ツアー一行は夕食へ

僕はもちろん離脱





どうしてもどうしても行きたい場所があった



この旅の前に、映画「第三の男」を観た

ヨーロッパ映画を代表するフィルムノワールだが、あの恵比寿駅発車音のテーマソングだけしか知らない(のに、それなら知ってるから、ハイハイあれねと知ったかする)人が大半だろう

僕も数ヶ月前まで御他聞に漏れずだったが、最高にかっこよく、切ない、でもかっこいい映画だった



主人公は2人(紛らわしいが、ハリーとホリー。ホリーは細身イケメン、ハリーは小太り人が良さそう)

もともと友人だった2人だが、疎遠になっていたところ、突然ホリーはハリーに仕事の話だと呼ばれ、ウィーンへ

だが、着いてみるとハリーはおらず、なんと誰かに殺されたのか棺桶に入っている

死の真相を知るべくホリーは、ハリーの恋人だったという舞台女優と接触し、警察とも時に敵対しつつ調査を進める

ところが、ある夜、まさかのハリーに出逢う

彼は生きていたのだ

けど、彼は超悪いことをしていると警察から苦言され、最初はそれを信じきれないホリーだったが、彼の犠牲となった人たちを目の当たりにし、彼への会心説得も奏功しなかったためホリーは…



…僕の知恵の限りを絞って要約した

そんなホリーが作品中でコーヒーを飲んでいたのが、この目の前の







カフェモーツァルトだ






泣ける…あのシーン、あのシーンが蘇る

なお、作者グレアムグリーンは実際にここで脚本を書いている







なお、プラハにもモーツァルトはあったし、カフェモーツァルトはヨーロッパ各地にある




入ろう








うわぁぁぁぁぁぁ










ホリー…(;_;)




当たり前だけど、あの映画に出た役者らは皆もうこの世にいないんだよな哀しいな





もちろんオーダーは、名物モーツァルトトルテ










ピスタチオ ムースのケーキだ












食べながら、ホリーが座っていた場所はどこだろう、と気になった

若いスタッフは分からないだろうなと思い、感じ良さそうな老紳士スタッフに尋ねてみた



「第三の男、分かりますか?あの主人公が座っていた席、どこですか?」




「もちろんわかるよ。わかるけど、さすがに座ってたのがどこかは分からないよ。何十年前の映画だと思ってるんだい?ハハハ…」



分からなかったけど、なんかこのやりとりだけで満足、嬉しくて僕は笑った














ごちそうさま







こちらがウィーンのホテルザッハー

やはりザルツブルクで行っておいてよかった

超並んでる








なお、ホリーが宿泊したのはこのホテルザッハー







泣ける…

チラッと覗いたが、ウィーンのザッハーも素晴らしく格式高い








中心街

翌日たくさん歩くよー






あれ!!

オーストリアも大麻いいんだっけ?

ものっそい堂々と煌々とあるけど







この日のホテルは市街地から少し離れた大きいトレンドホテルドッピオ








1番綺麗で好きだったかも

何より前日の蝿との格闘を思うと、ゆっくり眠れそうで安心