おはようついに6日目( ◠‿◠ )アムステルダムの朝





朝食会場、なぜか暗いけど雰囲気があるね。

パンがそのまんま丸ごと置いてあり好きに切るシステム。







マフィンもいろいろ。







ハムとチーズもベルギーからずっとこんなだね。







僕の相変わらずのチョイスも。

しかしここのホテルはパン美味しかったな。

少ししかとらなかったけど、この左のバゲット生地のパンもクラスト厚めで、五穀ライ麦ぽい黒パンも香ばしかった。

業務用だとしてもオッケー。








朝9時前にアムステルダムからハーグへ。


初日のハーグは海辺の方だったが、今回は政治経済の中心地。





国会議事堂(ビネンホフ)。







そしてボリューミーすぎたマウリッツハイス美術館。

規模的には、この後行くアムステルダム国立美術館よりコンパクトなのだが作品の重みがすごかった(あと、僕の諸事情も)。








こんな国会いいな。








開門まで周りを散策。








だいたい朝早すぎるんだよ(ツアーなので仕方ない)。でもこんな生活してたら身体にいいのかもな。




元気に帰国日からすぐ超夜型に戻ったけどな。







でも朝すぎて誰もいやしない。







チーズ屋さん。

どこかでチーズ買って帰ろうと思ったけど、空輸で腐れたら嫌だし、まぁ東京にあるよなチーズたくさん、と思い直したり。









朝すぎてブランド店も開いてない。








目を引くデザインの建築。















ギャラリー。

ブリュッセルのサンチュベールにも似ているね。

















本屋さん入りたかった(自分用というか萌さん用を探しがち)。














デパートらしい。








カフェ。




そう、オランダはカフェはカフェだが、コーヒーショップはカフェじゃない…というのは皆さんご存知だろうか。



そもそもオランダが(ワンオブ)大麻合法の国とは知らない人も多かろう。

とはいえ、そんなゴロゴロショップがあるわけじゃなかろう、と思っていたが、ガッツリあった。



写真右の怪しげな男性イラストの店がそう。



そして、香りもすごくするらしいと、オランダベルギー訪問歴のある友人が皆話していた。

普段嗅いだことがないのに分かるわけないだろうと思ったが、バッチリ分かった。


ボディショップとかのどぎついバスボムやアメリカンなチューイングガムのよう。



その話をツアーのご婦人にしたところ「タバコ?あー、アメリカのね!」と笑顔で返されたので、話を畳んだ。何も知らない理解しないことも幸せだ。



 

さて。マウリッツハイス美術館の中。






ピーターパウルルーベンス

「聖母被昇天」



アントワープの作品と併せて代表作。

「なんで昇天じゃなくて、被、なの?」と引っかかる視点を持ちたいよね。







これもルーベンス







なんたらの間








失念




そういえば以前、「失念」とSNSで書いたら、失念という名称の何かと思った人がいた。

最低限の語彙力は欲しいものだが、書く側も読者のリテラシーはピンキリということを理解しないといけないなと感じた。







これすごい。

ルーベンスとブリューゲルの合作

「楽園アダムとイヴ」




有名な、2人が禁断の果実を食べて堕ちる話だが、その予兆をアダムの後ろの猿が示している。








この作品に1番感動した。

作家の名前は忘れたが、絵画の中に絵画、それも夥しい数描かれて、なのに細部まで緻密。




正面左にアレクサンダー大王がいて、自分の愛人を画家に描かせている。

だが、この画家は描くうちに彼女を好きになってしまった。

普通なら処刑ものだが、アレクサンダーは「私にはこの絵があるからいい」と言って絵の代わりに愛人を譲ったという逸話を再現した絵。



いかに中世において絵の価値が高かったかを描写する目的だという。





てくてく。









これ、見てほしい。







そしてこれ。



テーブルの上の雑然としたグラスや剥きかけ果物。あまりに酷似しているが、別の時代、別の作家だった。


調べたところ、この時代はオマージュ(パクりではなく敬意を込めて似せて作る)が流行っていたようで、他にもいくつか散見された。








これもすごく目に焼き付いている。

今回の旅1発目のレンブラント

「シメオンの祈り」




キリストを胸に抱いたシメオンが天に向かって叫ぶように祈りを捧げている。

光の魔術師レンブラント全盛期の作品で、祈るシメオンにスポットライトを当て、その他は敢えて暗く描く卓越した技術。







同じくレンブラント

この作品「スザンナ」もすごい



チラリとこちらを見る女性、と思われよう。



水浴びをするスザンナを、2人の好色長老が狙いそれにスザンナが気づき怯える瞬間だ。

その後長老らはスザンナに迫るが断られ、激昂した彼らはスザンナに濡れ衣を着せ処刑させようとする。

それを若きダニエルが知恵と優しさでもって救う(長老2人をバラバラに尋問し、矛盾をついて彼らの嘘を見抜きスザンナを助ける)


長老も遠くに描かれているが、敢えて目立たなくさせることで、見る我々に否が応でもスザンナを意識させたかったらしい。








そしてこれも代表作

「テュルプ博士の解剖学講座」

レンブラントの集団肖像画といえば、夜警とこれ。

アムステルダム市長でもあり医師だった同博士の講義。

誰が主役でもなく、生徒たちがさまざまな方向を向いてさまざまな表情を見せている、まさに集団肖像画。

ここでのスポットライトはもちろん死体に。

この死刑囚の死体にも工夫が施されているが分かるだろうか。




解剖学講座なのに、なんで手を切ってるの?

腸とか臓器じゃないの?




という疑問が湧いただろうか。




レンブラントはそれをわかりつつ敢えて、博士に手を切らせた。

臓器だとそのグロさに見るものの視点が集中してしまう、それは集団肖像画の主旨に反する、その意図からだそう。







こっからすごく作風が変わる。

晩年の作品「年老いた老人」




若かりしレンブラントの上の作品群と比べて、なんだか全体的に輪郭がぼわわぁぁんとしている。

敢えてなのか分からないが得意だったはずの光と影のコントラストも全く見られない。







この「2人のアフリカ人」なんてもはや、言われなければレンブラントと分からないもんな。





かろうじてぼやぁぁっと頭部に光が当たっている気もするけれど。






これも、取り敢えず頭部に光を当てましたよ感がすごい。





あれほど有名な作品を幾つも世に送り出した作家だが、次々と襲い掛かる身内の不幸、晩年は借金にもまみれて自己破産し、不遇だったという。




そんな背景が絵に投影されているのか、積極的に作風を変えたというより、なんだか元気がない。





これも。









自画像だったかな。








レンブラント終わり。

こちらは名前失念(書いてあるが読めない)










ヤンステーンの作品も数多くこちらに展示されている。

ライデン出身の彼の作品には、必ずモラルというメッセージが(時に皮肉に)込められている。






「親に倣って子も歌う」




父ちゃんが息子に悪いことさせてそうだが、親がそうなら子どもが真似て当然だよ、という風刺。

逆に「陽気な家族」は、親が楽しそうなら子もそうというメッセージが込められている。






「人の一生」








「シターンを弾く女」




シターンってなんだよ、と思ったけど、フェルメールの「恋文」にも描かれていた。

マンドリンに似た楽器。当時はやっていたのかもね。




「医師の往診」




ヤンステーンの似た作品に「恋煩いの少女」があるが、それと主題は同じ。

つまり、女性の患っているのはいわゆる病気ではなく「恋煩い」なのだとか。

女中の女が尿瓶のようなものを持っているのも同作と同じ。

当時は、医師、女性、尿瓶のテーマは多く描かれたようで。

ついでに、背景におよそ一般家庭にはなさそうな高価な絵が飾られているのも特徴。





これは別の人。

「旅人ら、宿の外へ」


 


旅人というか難民かと思うほどの数。





お、またまたヤンステーン

「病気の少女」

ねっ?







別の人

「若い女に金を提供する男」

売春かな。







これ誰だっけ。

ヤンステーンぽいよね。

山羊にカモ?に







これも有名。ヤンステーン

「牡蠣を食べる少女」




おー、牡蠣かぁ美味しそう( ◠‿◠ )

で終わりそうだが、それは勿体無い。

当時牡蠣は肉欲の象徴、媚薬的意味合いだったようで、それに塩振って食べようとする少女、こちらをチラチラ見て誘惑しているのだ。

後ろの女中たちがそれを後押しするかのように牡蠣の下ごしらえに精を出している。



別の人。

「望まない知らせを届けるメッセンジャー」




どんな知らせだろうね。

そして、動じる感じも見せない男と、物憂げにチラ見する女の表情がなんとも。







「男女が牡蠣を食べている」



別の作家だが、皆さん性欲好きねぇ。







で、皆さん猫も杓子もご存知の(嫌味)こちら↓










フェルメール「真珠の耳飾りの少女」




フェルメールはとにかく美しいラピスラズリ(青色)使いが特徴。

そして他の作品含めて、作品全体が左向きだったり左に寄っている(窓も。意識してみてほしい)




オマージュがどうと言ったが、下記はあまりにもひどくないか?












もっとひどい。








リアル人間だからひどいと言ったら失礼かもだが








うっ










もはやwww








ここまで抽象化すると企業ロゴみたいだね。








うーん









やー、満足した( ◠‿◠ )マウリッツハイス。


















国際司法裁判所へ。









日本の最高裁もテレサがいそうな砦ぽくていかめしいけど、さすが国際司法裁判所という感じの圧巻建築。




何がここで裁かれているのかさっぱり分からないけれども






さて。

前日チューリップを見たけれど、またチューリップ。

今度はチューリップ畑を切り盛りする女性の畑へ。すごかったー。








いかにも富裕層なオーナーが説明してくれる。







うわぁ。









「よければ撮ってあげましょうか」

ひとりぼっちの僕に優しく声かけてくれた。








この隙間を作業の邪魔しないように歩いた。







しかしすごいな。

すごい車に乗ってたし、球根ビジネス恐るべし。

















可愛いね、チューちゃん。
































で、アムステルダム中央駅へ。







東京駅に似てません?まさに!







こちらのカフェでお昼。

内装がすごいので有名な「グランカフェレストランファーストクラス」だった。















名物のおうむもいた。








ご飯はなかなかにううん。







マッシュルームポタージュ。

ポタージュ大好きマンなのだけど、ううん。

そしてこの旅スープ多いね。ある意味ヘルシーか。







さすがにここまで僕が何度も言うと分かるだろう、これが業務用だって。







名物ヒュッツポット。

ミートボールではなく、下のがそう。

じゃがいもとにんじんを潰したやつ。

ミートボールもゴリゴリマッチョですごく食欲そそられず。







オランダぽいといえばぽい?









アップルクランブルケーキ。

ぶっ刺さった形式は日比谷の「ブヴェット」と同じだね。





植物性ホイップなのも合わせてファミレスクオリティだが腹が減って添乗員さんの分ももらった。

















駅。

ツアーだと駅を使わなくて楽だな。


















まんま東京駅やん。








駅の周り。






















で、ここからメインのアムステルダム国立美術館。超でかい。






そして1番の目玉はレンブラント「夜警」



本当はそんな名前にするつもりも意図もなかったらしいよ。






美術館の中の図書館がすごかった。







うーわー。








お人形の家













マウリッツハイスより規模大きいのに写真が以上な理由は2つ。


この時間に何としてもアムステルダムの街を歩きたく(実質最後の日だぜ)、3時間近くあったのでいざ街へと思ったから。

あとは…講義が始まったから。

講義?

大学受験期にお世話になり、今でも僕の最敬愛恩師であり、その後超える「先生」は現れず、某科目で右に出る者はいない予備校講師、その先生が4月から毎週元教え子向けに教養講義をしてくれているのだ。

泣きそうに感慨深い。

ちなみに今のところ皆勤賞であり、よって、海外にいようが時差があろうが参加。






聴きながらアムステルダムという不思議な感じ



他人が聞けば、というか先生本人も「勿体無いからそっち楽しめ」と言いそうだけど全然勿体無くない。








お、焼き立てストロープワッフルの店











ワッフルのオブジェ可愛い




可愛すぎるチーズ屋さん!!

まあるいチーズたち!












見てよ、かむりものしたおばあちゃんが試食のチーズを切ってる!絵に描いたよう!







全部チーズ









いかにもなアムステルダムの街並み








確かデパート







船着場。

アムステルダム、ベルギーのブルージュとは全然雰囲気違うけど、運河の街なのは同じ







自由の女神なレストランで夕飯

全然お腹すいてねー







エルテンスープ。

えんどう豆のスープ



感想はランチと同じ





パイレーツオブカリビアンみたいな地下洞窟レストラン








業務用パンがこれでもかと







舌平目

普通に、普通のご飯として美味しかった。






最後もフリット








フルーチェみたいな食感のチョコムースとホイップ




そして夕飯後、添乗員さんが「ホテルまでバスでお連れしますが、最後の夜ですし街を楽しまれる方はこちらで。駅やタクシーでお戻りください」と提案。



皆さん落ち着いたご夫婦が多いからか、お疲れなのか、ホテルへ帰るとのこと。僕と、ただ1人を除いて。

ここからが、この旅最大のピンチ。



もう1人、単身の方が僕の後に挙手し、降車した。気のせい自意識過剰だとは思うが、異国の地で2人きり同行は是が非でも避けたかったので、降りてなかなかどこかへ行かない彼を置いて全力でダッシュした。




ふう、なんとか…さてカフェアメリケーンでも行くかなと思ったら




電源が…1%…



多分講義で使い果たしたせいだろう



絶望だ。

Googleマップがないと道なんて分からない。

そして網目のような運河沿い相当入り組んでいるので全然東西南北分からない。




周りは「コーヒーショップ」だらけ、匂いぷんぷん、そしてだんだん暗くなってきた(20時)。

真っ暗になる前に戻らないとまずい!




慌てふためき、コーヒーショップ…で聞くわけにはゆかず、安全そうな交通整理のお兄さんお姉さんに聞いた。


「ビルダーバーグ?知らないなぁ。ヒルトンの横?待って、調べるよ。」


「え、歩くの?40分くらいかかりそうだけど笑。写真撮ったら?」



…いや、だから電池1なんだって…




でも撮った。

パシャリ。






そして何とか着いた…奇跡だ







もうどこも行かなくていい、最後の夜、ゆっくり部屋を満喫しようそうしよう。