予習大成功だったな。



沖縄に行く、と他人にいうと「いいな!」と返される。もちろん、そう思う気持ちはわかるけど、それって宮古とか石垣とかの離島、本島でも北の恩納村や名護をイメージしているからではなかろうか。


なぜって、那覇のゆいレールが通っている辺りなんて、国際通りで土産物買うか、首里城とか歴史的ななんたらに行くか(一度行ったら二度行くほどでもなく)しかないし、ゴーヤチャンプルーやラフテーなんかの沖縄料理もわざわざご当地で食べる意義を感じないし(各地のB級グルメ全般そうだが。要は雰囲気かと)。


でも、ご当地グルメに限らず、各地の気概ある店はどんなジャンルだろうと体感したい。
そして、日帰り(どうだ、強行だろう。可哀想だろう)で時間制限があるとなると、やはり1番大好きなジャンルである喫茶店に絞られる。




てなわけで、事前にインスタを見まくって、喫茶予習を重ねた。
ここは違う、映えだけ、ここも映えだけ、ここもここも観光客向けの…というかもはや新大久保にありそうなやーつ!!
…などと、バスバススクロールして、もう全然良い店見つからないから、いっそどこも寄らずとんぼ返りしようと思っていた。


そしたら見つけてしまったよ。
明らかに一風違う、すごい強い気概をギュンギュン感じる店を。




珈琲だけでなく、スパイス使いもすごくて、パンも自家製でかつ材料もすごくこだわっているとお見受けした。

インスタのストーリーズで、「妖怪しこみん」というセンスフルなネーミングで夜な夜な生地をこねこねする様子を載せていて、もう食べたい欲爆上がり。

なお、何故か、いったんもめんとぬりかべの姿が脳を掠めるのは「妖怪」というワードと、こねこねする生地の色味のせいかと。




ワクワクして入店。

カレーは売り切れていたが、クロックマダムとカレー、マダムの方が第一希望だったし、どちらもは食べられないので、よし。







提供を待つまで、何回も読み返した材料へのこだわりが詰まった説明書き。

あー、やっぱり!

ほんわかとう?というお砂糖、確か愛すべきバナファクでも焼き菓子に使っていたな。あそこも沖縄バナナだし、繋がるものだなぁ。






麻袋に詰まった粉をまじまじと見つめて、これをこねりこねりして、そして僕の目の前にやってくるのだなぁと思いを馳せて、じゅーじゅーと目玉焼きが焼けるいい音を聴いていたら、自家製チャイが来た!

陶器も素敵すぎる。








カレーがない代わりに、このお店のスパイスを堪能しようと、チャイをチョイス。

大正解!

酷暑じゃなければホットにしたが、アイスでも全然伝わってくるよ。この店のカレーが美味しいということが。





そして、来たよーー!








食べなくても分かる、美味しいって。

クロックマダムはそこかしこの店にあるけど、一緒にしないでほしいと食べる前から店主に代わって言いたい。








沖縄料理店、行く気ゼロだったけど、行かなくてよかった。

むらさきいも、ゴーヤ、ナーベラー(カポナータになってる!)など沖縄野菜が超堪能できる。







このパン、しこみねりねりの動画を見ていなくても自家製、ないし良いパン屋から仕入れたと僕は絶対感じたと思う。

チーズも、ベシャメルも喫茶店とは思えない。

チーズみよーんを見ただけでドミノだろうが「うっほー!」となる人、目玉焼きってだけで目を輝かせる飯リテラシーの低い人には、10年修行した後に来店してもらいたい。










この真ん中の卵焼きも、柔くふわふわで、でもちゃんと洋風で、ハーブが香った気がするのだけど何を使っていたのかなぁ。

手間暇かけてるのが分かる。どれも本当に美味しくて。

毎日通っても不健康にならないカフェ飯って最高すぎないか。










こんなに撮ってるけど、写真に夢中で冷めるとか論外なので、秒で撮っているのだ。
















うますぎる!!

超大事なことを言い忘れたが、ハムも自家製。

ハムやウインナー、いわゆる加工肉って、マーガリンと並んで発がん性をすごく危険視されて何十年という感じで、そのピンクな色味は見た目にも明らか身体に悪そうで、何故それでも購入する人がいる、使う店があるのか僕はよくわからない。有機のものも中にはあるが、多くの飲食店や消費者は気にせず食べてそう。


そんな中、ハム手作りの時点で凄すぎるし、旨味が凝縮されすぎて、クロックに埋もれさせるのもったいないくらいで、ワインのアテに食べたいくらい美味いのだよこいつは。





そんなわけで大成功沖縄旅。

帰りに、どうしても溢れる感動を伝えたくて立ち話に突き合わせてしまったが、津々浦々の良い店の話もできたりして、何より店主さんの思いを感じることができて、どっかの史跡に行くより紅芋タルトを買うよりよほど有意義だった。






そのあと少し時間があったので、お店でも扱っている焼き物を見に、教えていただいた店を目当てに歩いた。








やむちん!じゃなくて、やちむん!

(うちにも沖縄陶器があるが、ずっとやむちんだと思っいた)

こんな通りがあったのか。



しかし残念ながらなぜか見つからず、そして絶対に焼けたくないマン的に陽射しの限界で断念。

(沖縄旅行に不向きな僕)






市場?を通過。





その後少し続きがあるが、それはほぼおまけで。

あ、なんで「たそがれ」じゃなくて「かれ」なのか聞き忘れた。無粋かな。