新宿から代々木まで歩く時は、高島屋を起点に東側か、西側サザンテラス側を気分で交互に通る。
そのサザンテラス側、料理家服部先生の専門学校真正面に、3年くらい前から気になっている超ミニミニサイズの焼菓子店がある。
気になりつつも道路を渡る気までは起きず素通りしていたのだが、ついに横断してみた。
ミニミニ店内のミニミニキッチンで、寡黙な店主がたくさんの焼菓子を作っていた。店内、とってもとっても甘くて優しくて懐かしい匂い。
お店のロゴもかわいい。
クッキー、マドレーヌなどいろいろ並ぶ。
珍しい焼菓子に特化したお店。
不思議な形のマドレーヌも美味しそう。
素材を都度必ずチェックする僕(素材警察みたいだが誤解なきよう。売上度外視で素材選びをする、気概ある店とそうでない店を差別化することで前者に敬意を払いたいだけなのだ)だが、シンプルで要らぬものの入っていないところは予想通りだった。
けど、これが猛烈に気になってしまい。
カヌレと栗とチョコレートのフィナンシェ。
店を出てすぐかぶりついたが、ほの甘い栗の渋皮煮の食感とふわんふわん生地がとても合っている。ミルクチョコはなくても成り立つ気がする。
カヌレはどこのお店もそれなり美味しくて差別化は難しいが、出来立てなのもちゃんと表面がガリッとしており美味しい。
注意書きにもあるが、何でも早めに、そして最高最適な状態で食べてこそ作り手に敬意を払えるというもの。
数日経って食べたり、熱々であるべきものを常温放置後に食べたりなんて、作り手への冒涜に他ならないと僕は思っている。
上品な人間になりたいから歩き食べは卒業する、と今年の目標に掲げたのだけれど、全く守れていない。仕方ないよね、作り手に敬意を払いたいんだもの。