スピッツ、久々に聴いたな。
めちゃくちゃに大好きだった。それは決して過去形ではなく。
こじんまりとして、ドライフラワーの装飾が可愛い店内に、やわらかな草野正宗の声がなんとも合うこと。
リコリスは、スピッツの曲名だそう。
(最近すぎるのか、昔の隠れた名作なのか、知らなかった!)
こちらのお店、多分だけど、ご夫婦ならぬ父息子でもなく、母娘で切り盛りしている。それって結構珍しい。
赤羽岩淵とか初めて降りた。
茹だる暑さなのでさすがに電車を使ったが、駅からはすぐだった。
一瞬通りすぎそうになるくらい小さい。
というか家の玄関かと。
休みの日の僕は基本夕方起き。この日は奇跡的に昼過ぎに起きたので、前からインスタで見て気になっていたこちらに向かった。
ほぼパジャマ、髪ボサなので、テイクアウトしてそっこー帰るつもりまんまんだった。
けど、なぜか気づいたらイートインの入口から入ってしまった。
だって、あんまりに空間がかわいくて。
娘さんは、リコリスさんじゃないかと思うくらい、控えめな声も顔も可愛い。
お母さん(多分)もとても物静かで優しそう。
こんな親子関係もあるんだなぁ。
さて。
たくさんのマフィンがメインのお店だけど、季節の生菓子(ケーキ)もとてもとても美味しそうなのだ。
桃スイーツ好き(ただしサッパリ系はノーサンキュー)な僕は、ロールケーキ一択。
この盛り付けがすでにかわいい。
こんなみすぼらしいカッコでこなければよかったなぁ。。
あ、スピッツ…。
見紛うことなき手作り。
なのにとっても綺麗なフォルム。
生クリームも生地も、この母娘のように尖りがなくてすごく優しい。
お土産は、あんことマスカルポーネのマフィンと、ココアマフィン。もちろんいずれも自分の。
美味しかった。
生クリームどばどば激甘に慣れた僕を、身体に良くて優しいスイーツの世界に誘ってくれそうな。
スピッツとロールケーキを味わいながら、ルンルン夏休みの予習(もちろん遊びの)をせっせと進めた。
店内は女性のお客さんのみ。
と、閉店ほど近い時間に来客が。
あいにくの満席で、申し訳なさそうにお母さんが断っていると…
「私もう出ますから、よかったら。」
スポーティでカラッとした風の女性が、いそいそと荷物をまとめて立ち上がった。
僕と同じく、帰りにマフィンをテイクアウトしたかったようで急ぎ目に選んでいた。
ん?
入ろうとしていた女性二人組、譲ってくれた女性にお礼もないどころか、そちらを見ようとさえせず、だべりながらケーキ選びに夢中になっていた(超狭い店内なので、気付かないはない)。
お礼くらい言おうよ…。
すっごくモヤモヤしてしまった。
もちろん、その所作が、譲ってくれた人、座った彼女らの人となり全てを表しているわけではなかろう。
でも、確実に一端は如実に出た。
自分もより一層意識しようと思った。
意識というか、細やかな感性を持ち合わせて、心からありがとう、ごめんなさいを言える人でありたいよね。
一方、別の席には、これまた若くてOggi系とでも言おうか、シンプルパンツコーテの似合う細身女性が、キーマカレーとチーズケーキをオーダーしていた。
キーマ、僕も気になっていたからチラ見したが美味しそう。そして結構なボリューム。
彼女は、サクサクパクパクと小気味よく平らげた。そして爽やかに「美味しかった!ごちそうさま!」と店主に告げて出て行った。
スイーツよりご飯をしっかり食べる女性は、スタイルよく、美しく豊かな暮らし(贅という意味でなく)をする人、と相場が決まってる。
大学生の頃、女の子2人とチーズケーキ食べ放題に行った際、ふくよかな女性がひたすらチーズケーキを貪る横で、細くて白い子が「早く出ておにぎり食べたい笑」と言っていたのを思い出した。
ん?僕?
主にスイーツばかり貪るサイドですが?
心も身体も、清く健康でいたいね。
スピッツはこの頃が1番好き。
アルバム「三日月ロック」から。
「水色の街」や「さわって、変わって」もたまらないね。
そうそう、「あじさい通り」も。