ついにこの時が来たか、という感じで。

ついに、とは、ホテル宿泊それ自体のことではなく(何なら相当時差投稿)、宿泊記を執筆する時が来たか、の意味。


書かなかった理由は特になく。
ただ、基本このブログは飯メインだし、まぁブログに載せなくてもいいかと思っていただけなのだが、あまりにもこの友人とのラグジュアリーステイが増えてきて、そしてきっとこれは永遠に続いていくのだろうなぁうへへと思ったのと、よく考えたら、飯以外の好きなことも相当数記事にしているので、ならばもう僕の好きなことの真骨頂みたいなラグジュアリーなホテルステイは載せるしかないだろ、と思い直したのだ。


昨年のステイ時、ふわっとこの話を友人に振ったところ、思い出の記録が残るね!と、何とも可愛い返しをもらった。
そんなわけで、満を辞して筆を取った。


近々かもしれないし、少なくともここ2、3年のどこかってことで時差あり投稿にはなるが、今後じわじわ載せていこうと思う(経年により委細大幅に失念しているとは思うが)。





鬼怒川駅自体初めて降りた。

ホテルは駅からすぐだったが、ほんのり街並み。

熱海のような温泉街でもなく、うらびれた店がポツポツと。


けんじ?






すーさん?





というか、なんでこんなの撮ったんだろう。

(と、横の彼女も思っていただろう)

それくらい興奮していたのだろうよ。






やぁ、はじめての金谷ホテル。

そしてこれはこの友人との記念すべきはじめての旅行。








ウェルカムサービス。

金谷ホテルで印象に残っているのは、何より接客サービスの素晴らしさ。

伝統あるホテル=素晴らしい接客とは限らない。バイトがファーストフードの延長な感じで雑に対応しているところも少なくない(以前某ホテルがそう成り下がったと書いた気がする)。

だがこちらは、金谷ブランドをしっかり堅持している。そう感じた。








かわいい落雁。








そうそう、雛祭りの季節だったね。

部屋にあるこの雛人形にすごく感動したね。







そして部屋からのこの眺望よ。

普段山好きでもなく、山を見て感動することは特にないけれど、ホテルがいいからか、とっても感動した。




部屋でコーヒーを淹れて、この眺めを楽しみつつ話に花を咲かせまくった(この過ごし方は、以後も僕らのルーティン。観光は基本しない旅行、が暗黙の了解となった。最高!)






待ち侘びた夕飯。

部屋の写真はないが、とにかく部屋がすごい。

なぜか広い広い部屋に案内され、僕らしかいない貸切だった。





御当地卵(名前失念)の茶碗蒸し的な(名前失念)が名物だそうな。

那須かな。

鱒寿司も、肉厚でしっかり締められ酸っぱさはなく、とても美味しかった。
















ビネガーのような白ワイン。お洒落すぎる。








金箔の器。

金谷は金箔をあしらった装飾や食器が多いように感じた。

これもジョン金谷マインドかな。







舞茸と鯛の吸物。

シンプル料理は、食材の良さで決まるとはまさに。








刺身盛りも上品に。








上品に。








春野菜たちを自家製胡麻ベースのソースで。

何だったか失念。残念。

タラの芽、ふきのとうあたりはなさそう。うるい?










とってもかわいいまあるい木箱。







こちらも春の鮮魚、鰆をシンプルに。








焚き物も美味しい。







手毬みたいでかわいいね。

こんなところでも桃の節句を感じる。








そしてこちらが金谷ホテル名物






和風ビーフシチュー。

とんでもなく美味しい。



洋食屋のビーフシチューって、肉がパサパサだったり、喉が焼けそうにデミがしつこかったりしがちだが、金谷のそれは優しいのに甘くて濃ゆくて美味しいのだ。








お、撮ってたわ。夕飯の部屋。







やはり赤ワインだよね。

飲めない友人より飲める友人の方が食事も弾む…なんてゆうのも、今はハラスなのかな。

ちなみに、飲めるのに(こいつ相手だから飲めないフリしよう。ワンチャンあってもいい異性となら飲むけど的な思考で)飲めないフリするやつは腐れ外道…と、他人をよくなじるが他でもない僕がまさにそう。肝臓と胃の無駄遣いすべからず!







なんだか忘れたけど(蟹?)炊き込みご飯と赤だしと漬物。

これもまた店によってものすごい差が出る。








デザートが上品。

しかし物足りない。







と思ったら、場所を変えてのワゴンサービス。

いわゆるミニャルディーズ。







友人の3倍は食べたと思う。







まったり。








昔はよく親と、各地のホテルで鉄板焼を食べたものだが、大概どこもデザートはテーブル移動していただいた。

いいよね、こういうの。







ジョン金谷。

和敬洋讃を掲げて金谷ホテルを完成させたそうな。その思いが料理にも如実に表れている。









渓谷の別荘。まさに。









これは大浴場だったかな。かわいや。









こういうところに来ると、おじちゃんおばちゃんが裸体でウロウロしてる床ぬめぬめ髪の毛だらけの大浴場なんて二度と行けないね。




うん、絶対に行かない。金積まれても。









そしてこれは思い出の衝撃の!






夕飯を終え、一旦部屋に戻ると、カーテンが閉められていた。

それを見てまず僕は絶叫した。



「さっき開けてたのに!!誰か入ったんだ!!こわい!こわい!クローゼットの中とか確認して!!」




…2人でスマホを持ちながら、ビビりながら(彼女も?)確認して回った。

当たり前だが誰も潜んでいなかったが、念のためフロントに電話した。




「ベッドメーキングで入らせていただきました。驚かせてしまい申し訳ありません。」






…なんだ。よ、よかったぁぁ。

偉そうにいろいろ言いつつラグジュアリーホテルに不慣れなのか、と思われそうだが断じて違う。



女将さんがいる、いわゆる温泉旅館なら分かる。

だが、ここは僕の認識では(たとえ浴場があろうと和敬だろうと)ホテルだ。

どんなラグジュアリーホテルでも、昼の清掃時間以外に部屋に立ち入られたことはかつてなかった。




何にせよ安心して眠れる。

そして、上のお稲荷さんに気がついた。

しかし、コースディナーの後でお稲荷さんはなくないか。もっとスイーツとかさ。

(僕が二つとも美味しくいただいた)









そして多分3時くらいまで話し込んだ後、清潔で美しいベッドで熟睡し、朝食。




金谷は朝食もとにかくすごい。




うわぁ。









同じサラダでも、良いものは一目でわかる。

ロマネスコまで入っている。









僕も彼女も、朝ごはんは普段食べないが、ホテルステイでは例外。

そして選べるならば必ず洋食!







パンが美味しかったのは、やはり金谷ベーカリーだからか。




これは他の追随を許さないパン好きとして強調したいのだが、世の中のホテル朝食、ビュッフェ、ディナーコースの9割5分は、工場大量生産の冷凍業務用パンだ。


もちろんそんなことサーブする時にスタッフが言うはずはなく「焼きたてです。」としか聞かされない。

ある意味焼きたてに違いはないが、それは成形までされた冷凍生地を厨房でオーブンにかけるだけの添加物満載の「焼きたて」なのだ。



本当の本当に一から作っているかは、見れば大体わかる(クロワッサン、パンオショコラ、ロールパンなど、だいたい同じ形状と色味をしているし、バターというかマーガリンの油脂臭がする)。

フランスパンなどのハードパンが分かりやすい。裏にポツポツと規則的な点があるのは工場大量生産の証だ。職人の作るそれに、ポツポツはない。



パンにまで力を入れていられないのは仕方ない。

いわゆるベイクオフでも普通に美味しいよ。



でも、違いは分かって食べたい。

そうでないと、本物を口にする意味がないから。

分からないなら、全部山崎パンでいい。



金谷は、ベーカリー自体(神楽坂の店舗も含めて)かなり残念なのだけど、朝食の雰囲気の魔力か、朝食パンだけは力を入れているのか、とっても美味しかった。










苦手なウインナーも美味しく食べてしまった。









朝ごはんを優雅にいただいている感、ひしひしと。





そして、最も感動したのが





この、シワのないすべすべすべすべなオムレツ!











トマトソースも濁りなく光っている。

朝食にオムレツを出すところは多いが、やはり良い卵と技術が掛け合わさると全然違う。




素晴らしい朝食の後、すこーーーしだけぷらぷら。






日光へ。金谷ホテルベーカリー目指して。









こちらが本家なのだが、なんかオールドが過ぎて、鬼怒川の方が僕らには合いそうな。








うーん。うーん。




2人してまさにこのリアクションをして去った。


僕は一応2個3個買ったが、やはり微妙だった。裏面を見るまでもなく。素材の良さは全く感じられずパサパサ。

金谷ホテル、パンももっと頑張ってくれ。

うまいうまい言われるからよくない。もっと舌の肥えた人がたくさん利用すればいいのだ。






中尊寺?だっけ?









だっけ??









洒落たエリアがあり、季節感なく暑かったのでかき氷を。









シロップを入れたら秒で溶けたけどこれは美味しかったね。









そいや、かき氷ブームも遥か昔の話だね。

マリトッツォなんかもはや見ないし、カヌレも聞かないね。タピオカは再燃?








濃ゆいの好きな僕にピッタリ濃ゆいの。








帰りは日光駅から。だった気がする。





初回なので観光もしてしまったけど、それでも昼過ぎには観光地を後にして明るいうちに帰宅した。以後はもっともっと観光しなくなり、往路もチェックインギリギリに駆け込みでゴー。

仮に予定の電車に片方が遅れようが先にホテルに行って飲んでればいいスタンスで。

だからこそ続いているのだろう。

序盤から遅刻したら引き攣った相手の顔を見て謝罪を重ねなければならないと思うと、前日から恐怖で楽しめない。

時間に厳しい皆さんはそんなことないのかな。



ちなみに、これでもどちらも今のところ間に合っているのだよ。

ま、どっちでも良いのだけどね。ねっ。