なので基本的に何もしたくないのだけれど、それでも持てる時間余すところなく吸い付くし視座を養いたい僕、秋を感じられる場所に。
ここはアトリエモリヒコ。
時間がなくて下見だけ。
モリヒコゲイジュツゲキジョウは訪問済みなので、まぁ行かなくてもいいかなと。
中は文字通りアトリエな感じで場所柄人もまばらで心地よかった。
大通公園の最果て。
これなんだっけ。
しかし秋だね。
外苑前じゃないよ。すっごく似てるけど。
中島公園。
ニセコ?
北海道の空気はしかし綺麗だね。
空気が美味しいって、何言ってんだろ霞は食えないだろと思ったけど、その意味がわかるような。
道立文学館。
北大出身の友人に、北大とピカンティに続いて教えてもらった。僕の好みを知り尽くしているね、とても嬉しい。
そう、金子みすゞの特設展示があり、幸い期間終了ギリギリに間に合った。
金子みすゞ、ほぼ知らなかったが、このためにバッチリ本も予習済み。
今後も文化的施設を訪れる際は必ず予習したい。
漫然と眺めて、インスタのためだけに写真を撮りまくって終わりたくない。
「こだまでしょうか、いいえ誰でも。」
この詩の1フレーズで金子みすゞを知っている人も多いのではなかろうか。
なぜこんなに記憶に残っているんだろうと思ったけど、あれだ、東日本大地震の直後、金子みすゞ、子宮頸がん健診啓蒙、そしてポポポポーンのACトリオがエンドレスに流れたからだ。
「あー!」と思った方も多かろう。
金子みすゞ、とりあえずものすごく暗い。
子供向け文学のはずだけど、よくよく読むと「こぇぇよ」と思わずにいられない。
魚やお花やいろんな生きとし生けるものを擬人化させて、そして彼らに憐憫の念なんか抱いて。
そんなこと思って眺めると、何とも切ない。
そして彼女の最期の悲惨さは有名だが、複雑な家族関係の中、弟からは本当に愛されていたようで。
上京した弟から送られた何通もの手紙、そこには「みすゞ女史ーーーーーーーーー」と興奮した文字が。
さすがにビックリマークはついていないか、と思ったが、その興奮ぶりは記号なしでも伝わってくる。
遥か昔の偉人も、言わずと溢れる心情に触れることができると、何だか身近に感じる。
残念ながら館内撮影NGだったが、常設展示含め、実に濃かった。
常設は、北海道ゆかりの文学者、俳人、アイヌ民俗学の紹介だった。
半数以上は存じ上げない方ばかりだったが、北海道の歴史とともに彼らの苦悩を知ることができた。
そうそう、辻仁成氏も紹介されていて、あれ?彼って東京では?と思ったけれど、転勤族ゆえ北海道にもゆかりがあるとのこと。
文学館に2時間半もいたのでほぼ時間切れで5分少々でこちらを。
眩い!
紅葉の中に佇む、ウルトラマリンブルー。
本当、絵葉書みたい。
豊平館。
明治、昭和天皇が滞在中宿泊された施設。
家具などがほぼすっからかんなので殺風景だが、建築は豪奢。
特にこの螺旋階段。
この窓からの景色が最高だった。
ガイダンスは見る時間なく。
あ、そっか、大正天皇もいたね。
ついつい、すっ飛ばしがち。
天蓋付きベッドって、こういう皇室御用達の宿泊施設か石油王以外使わないよね。
ヨーロッパではなく、アメリカ様式なんだね。
有名な建築家なのだろう。
本当にウルトラマリンブルー。
ここまで色彩を維持しているのはすごい。
しかし、大概訪れるに限界の季節かな。
次回訪問時は多分無理だろうものを食べた。
ずっと気になってたやつ。
わーい。
新千歳空港保安検査所すぐの、ミルキッシモ。
本店は別のところにあるらしい。
かぼちゃクリリンとミルク。
普通に美味しいくらいだろと期待していなかったからか、すっごく美味しく感じられた(どっち)。でも多分それは、保安検査所ギリギリ通過して、出た先の広々した待合で足投げ出して味わえた至福さゆえだろう。
ジェラートって保安検査所通過できるのな。
この旅以降、辻さんのこの懐かしい曲がずっと流れている。
「嫉妬の香り」のテーマソングだった。
今は絶対コンプライアンス真っ向反して、というかそもそも若者のニーズに真っ向反して需要ないだろう作品。
サンタの格好で包丁持って川原亜矢子に突進するオダギリジョー、2枚目でしかない寺脇康文、生真面目が振り切れて不倫に走り絶叫する堺雅人(ちなみに生真面目のくせに振り切れてロマンスを夢想して…は、現実世界ではむしろありがち。実にキモい)。
辻さんの生き方はとても好きだ。
そう思って今日、すぐさま本屋に走った。
「♪あーの日の約束を口にすることもなくて そばにいるのによそよそしい秋風が染みる〜」
※ちなみにこの後の歌詞は、僕のキャラとおよそかけ離れた「♪あんなに燃えて抱き合〜った去年の今頃はどーこへ」というものなのでキモくてあまり発語したくない。
おじさんの勘違いロマンス、ノーサンキュー。
しかし本当にいい曲、いい声なので気が向かれた方是非。