どんなハプニングも、激美人となら楽しい。というか、ハプニングさえも愛おしい。


…そう、先に言っておくと、滅多に起こらないだろうハプニングが起きた。



三都物語のうち、大阪神戸はもはや庭とドヤらずにいられないほど、生粋の地元民以外からはオススメなんざ聞かされたくないほどに詳しくなった。
一方で、京都は全然まだまだで、記憶に残る飯屋はほぼ一軒もない。とはいえ、修学旅行からカウントしたら20回近くは訪れている。なのに全然精通に至らないのは、他二つへの思い入れがあまりに強すぎるからだろうな、多分。




夜に激美人と会うことになった。

2つ候補を送ってきたが、そのうち一つはおもちゃみたいなチープカフェで(なお、スタバでもマックでもよかったくらいなので僕が望んでのおもちゃカフェ)、それでもよかったが、もう片方が僕のグルメアンテナをギュンギュン刺激したので悩む余地はなく即決定。






それがこちら。

って、驚いた。

リッツカールトンの真横!!

京都のリッツ、行きたいねとアナザー激美人と前々から話しており、でも立地はどうだろう不便じゃないかな(我々はとにかく観光しないドアtoが近い旅行が好き)と保留していたのだ。




予定外に予習することになったが、新幹線の京都駅からのアクセスは抜群。電車で3駅ほど、降りてすぐだったよ(行こうね)。



なお、この日会う激美人にその旨伝えたところ、「え、リッツってそんないいの?ここエントランス少し入ったことあるだけだけど、そんな良くなかった気がするよ?」との返しが。



すかさず僕はこう言った。



「それはね。君の目が全然肥えていないからだよ。僕は中に入っていないけど外観で既に分かるよ素晴らしいと。」



僕のこのサイテーな物言いに、ひどーいと膨れつつ、相変わらずのもつ鍋節全開で最高wwwと笑う彼女。

だから僕は美人が好きなのだよ。

不美人の妬み嫉みや、己の不美人たることへの無自覚さには本当に辟易とする。





何はともあれ、こんな激美人と、こんな素敵な店に来れて最高!





こちら、ワインバーなのだけど、ホットケーキとクレープシュゼットが有名らしくて。

そしてそのレベルの高さは、写真から一見明らかだった。





なので、それを目的に、まずは軽く一杯。

まだまだ暑い夏の日、大好きな泡を。

まだまだワイン幼稚園生の僕、偉そうに「スパークリングワインとシャンパンの違いも知らないの?それはね…」と講釈を垂れる。











ノンアルかな、と思ったら、君もワインを頼んだね。

ありがとうな。

知っているよ、普段、異性として見ている男性との食事の時しか肝臓を解放しないこと(ちなみにそういう女の子、ものっっっそーーーい多いので、決して彼女だけではない。いいんだよ、気にしないよ。かなしー)。








すぐにホットケーキに移ろうとしたら、彼女が腹減りでパスタをオーダー。

ならばと僕も。

ウニの冷製パスタと迷って、スモークサーモンとクリームチーズのサンドウィッチに。








まずもってサーモンが美味い。

肉厚で臭みゼロ。

野菜はシンプルに玉ねぎのみだが、サーモンの旨さが際立ってとても良い。




あれやこれや話して、彼女へのプレゼントを渡したりなどして(渡した瞬間、両手で抱え込みやがった!かわいいかよ!)、そろそろデザートかなと思っていた。




ここでハプニング。



バチン!



え٩( ᐛ )و





わぁー、何も見えなーーい( ◠‿◠ )



そう、停電した。







そしてこうなった。




これはこれでムーディーでよかったが、よろしくないにもほどがある不都合が生じた。

停電の理由が、オーブン使いすぎによりブレーカーがダウンしたことだそうで、復旧困難、つまり…




ホットケーキもクレープシュゼットも作れない。





何のために来たんだwww




クレープシュゼットをそもそも知らないという彼女に、これまた偉そうに(ワインと違って飯はマウントして然るべき経験則の持ち主である!)、「クレープをね、オレンジ…グランマルニエを注いだパンの上でフランベして…あ、フランベはわかる?バーナーで…」と解説したというのに。




とにもかくにも停電し、ソムリエたちはあたふたと動揺し、とりあえずスマホをかざしながら僕ら客を隣の系列店(ウイスキーの店)に案内してくれた。隣に系列店があってよかったね。



しかしそれでもデザートは食べられない。


悲しそうにしていると、「すみません、ですがデザート代わりの甘いワインがあります」と勧めてくれた。



ありがとう。

だが、丁重にお断りする。

僕は普通に甘いものが食べたい。甘い食後酒的ワインはその代わりにならない。




また来ればいい。

ちなみにスタッフらは皆、僕らへの謝罪より何より愛する我が子、ワインちゃんたちのことが心配でならなかったようで「あぁ、ワインセラーが…お客様からお預かりしたワインたちが…あぁ…!」と口々に溢していた。




普通なら「おい、違うだろ。」と思うところだが、真後ろにあるワインセラーの錚々たるメンツを見たら、その気持ちに同情せざるを得ない。





とりあえず店を出た。




木屋町を歩きたかったので、迂回した。

京都出身のくせにほぼ木屋町に来たことがないという彼女、「前に、先生たちが木屋町は通っちゃダメって言ってたよ…。」と呟き、実際怖がっていた。

どんだけだよ!いくつだよ!



しかし激美人は何しても愛おしい。





混んでるな、京都。





そしてデザートを食べに。