当日まで、どれほど入念に予習したことか。
食べる順番まで何度も練り直した。
大学大学院は当然のこと、小中高でさえこんなに予習したことがない。
「ねぇ、クレープ食べ放題行こうよ」
激美人に誘われた。
二つ返事だったことは、東から昇る太陽より明らか。
YouTuberがこぞって大食い挑戦しているらしく、たくさん動画が上がっている。
前夜まで2週間、丑三つ時にアイスとケーキを交互に食いながら、web講義を受ける日々だった(ちなみに丑三つのスイーツはデフォ。なんならクレープの日は、ムルソーケーキの日の2日後)。
遠い。非常に遠い。
小雨降る中、モノレールとバスを乗り継いで、クレープのためにえんやこら、激美人のためにえんやこら。
田舎の車道沿いに突如現れる。
自家用車利用者が多かったが、それが正解…とは思わない。
帰りは猛烈に酔いそう。僕ならまず間違いなく…。
メニューはこちら。
60分1500円(ワンドリンク付)なのだが、まさかの嬉しい大誤算が2つ。
その1。ハイクオリティだった。
マリオンクレープと同じような質を想定しており、そういうクレープも美味いよねー小学校の頃から好きだわマリオン!、と思っていた。が、生地も米粉と豆乳、三温糖などを使用した身体に優しいものらしく。
かつ、予習の段階で気づいたのだが、具材がいちいち質が高い(ホテル並とは言わないが、少なくともお祭り屋台のそれではない)。お好み焼きクレープなんて、丁寧にカットされたキャベツの上に、綺麗なぷっくり目玉焼きで、なんとも美味しそう。
そして、なるほど納得。若い美人姉妹が経営する個人店のようだった。調理と接客で分担し、とっても忙しそう。
その2。そもそも1つの量が、めちゃくちゃ量が多い。
アップルパイのブリュレクレープなんて、大量の生クリーム、カスタード、さらに生クリーム、そしてカラメリゼ。そして中にはリンゴとザクザクのパイ。
お好み焼きも、持った時の重量が普通のお好み焼き1枚くらいあった(下記写真ないしYouTube参照)。
さて、いくついけるかな。
まぁ大食いYouTuberではないので、無理なく美味しくね。
写真なんかさっさと済ませて、そしておしゃべりはなしだよ?ガチだよ?
と事前に豪語していた僕。
スタート直前に
「おしゃべりはなしなんだっけ?」という彼女に、胸の奥がチクッとした僕。
そして直後に心臓爆発。
「少しだけ、こうやってもらっていい?」
楽しく食べましょう、どうあったって好きです、ハイ。
1個目。
僕はまず先のアップルパイクレームブリュレ。
やはりたっっっぷりのクリーム!
断面でわかるだろうか。
これが下までみっちりと。
ぺろり。
2個目。
アーモンドチョコクレープ。
生地を楽しみたくて。そしてしみしみチョコレートが食べたくて。
米粉だからか、皮がモッチモチで美味い、うますぎる。
ぺろり。
3個目。
はちみつモッツァレラクレープ。
チーズとはちみつの相性を初めて知ったのは、大学生のとき。カフェラボエム新宿御苑店だった。グローバルダイニング、長谷川社長コロナ禍でも頑張っているね。
美味くないわけがなく。
ピザよりも好きかもしれん、クレープのはちみつチーズ。層になったクレープとはちみつが合うこと。
ぺろり。
4個目。
おかずクレープも美味しいんだよ?
と熱弁する彼女。
人生1度もおかずクレープなんぞ目もくれたことなかったが、激美人の勧め。
美味い、美味い!なんだ、今日イチうまいぞお!今日から僕はおかずクレープ専門だ!
言わずもがな、推薦人が激美人だからであり、不美人の助言は無視(そもそも一緒に来ない)。
ぺろり。
5個目。
なんか坊やが写っているがおばけではない。
シナモンバタークレープ。
バターマンにはたまらない。
シナモンバター、これもトーストより合うかもしれん。何枚でもいけそう。
ぺろり。
6個目。
激美人が美味しそうにお好み焼きを頬張っており、終盤にきてオーダー。
具材が見えないが、先述のやうに目玉焼き、キャベツ、ソースマヨなど、具材もりもりのもり。
きったなくて申し訳ないが、パンパンしみしみでぼたぼたソースが垂れてくるほど。
ぺろり。
満席ゆえか、さすがに調理が追いつかず(時間はかなりサービスしてくれたが)そろそろかね、と、ここでフィニッシュ。
てなわけで、6個でした。
激美人は5個。
個数は僕より少ないものの、激美人は生クリーム系を割と食べていたので、いい勝負。
この近所に来月から転勤との彼女。下見じゃないよ、転勤決定より、もつ鍋さんとのクレープ約束が先だよ!としきりに弁明していたが、正直言ってどちらでもよく。むしろ、チョット利用されてるのかな僕、という方がたまらなくそそるよね(もちろん、それは相手が激…もういいか笑)。
帰りはてくてく4時間歩きましたとさ。