今しがたファミマを物色していたら、2冊並んだ本の表題が目に止まった。


「自己肯定感の低すぎる人へ」


「正義感中毒〜他人が許せない人へ」


前者は最近割と書店で目にする類の本。後者は、脳科学者の中野信子氏の著書。




手に取る前に、マスク越し本に問うてみた。



「自己肯定感が強すぎる人はどうしたらよかですか?」



「僕の場合、許せないがゼロですが、読む価値ありますかね?いや、ゼロだと思っていたのだけど、違うと最近気付きました。ゼロというか、逆に、他人が許せない人が許せないのだけど、そういう人への指南もしてくれてますか?」




信子氏の本に至っては、なんなら僕が読むのではなくて、"正義感"(もちろん、文脈義ありの正義感)剥き出し、うがぁぁぁ許せない!!と眉間に皺寄せている人々の醜悪なその顔の面前に、「はい、これ、あなたのことですよ。少しは改善されたまへ!」と突きつけたいとさえ思えてきた。




…我ながらアホくさい。大人しくジャイアントコーン買って帰ろう。









雨嵐の今日と違って、青い青い空だよ雲のない空だよ、な日の1人散歩。






ずっと前から気になってた喫茶店の1つ。
とても人気なので予約しておいた。
ナビに導かれるまま、渋谷駅からセンター街を抜けてNHK方面へ。
あれ?ここ、アムウェイ本社だけど、ここを上がるであってるの?本当に?
しかし、恐ろしくでかいな相変わらず。






階段を上がると、アムウェイ1階の販売店に、わんさか人がおり、嬉々としていろいろ購入していた。
ホトリさん、アムウェイのカフェだったのかな…、と思いつつキョロキョロすると、右手に看板が。






ほっ、違う建物だった。よかった。あ、いえ、別に。














さんっさんと陽が差し込む、心地よい夕暮れ。











インスタ効果で、若い女の子に人気のホトリさん、てっきりオーナーも今時の方かと思ったら、昔ながらの喫茶にいそうな素朴なお母さん。

電話の対応も、営業愛想なんてなく、いい意味で、飾らない返し。本当は席の予約はできないみたいなのに、チョコレートケーキの取り置きとともに、前から行きたかった想いを伝えたら、




「あの、良ければ席も取っておきますよ!」と。

美味しいスコーンとプリンをひたむきに作る人柄が感じ取れそうな後ろ姿。あったかいのは、陽射しだけなんかじゃなく。










洋酒の効いた手作りチョコレートケーキ。

と、コーヒー。









シンプル。










がっつくと勿体無いから、苦みが美味しいコーヒーと交互にゆっくり口に運んだ。












カウンターは、ひたむきな仕事姿勢をダイレクトに感じることができる特等席。

スコーンがチラ見え。












渋谷とは思えないね。












いい店を見つける度に思う。

量産型のケーキやパンと、本物のそれの違いもわからない人は来ないで欲しいな、と。










そういうのも、"他人を許せない"になるのかな。

でも、正義感じゃないしな。カギ括弧付きの正義感ですらない。なんだろう、自己肯定感強すぎゆえの差別意識?

そいつぁ、他人を許せない人よりタチが悪いな。











ま、いっか。

来ないでーとここでボヤきながら1人を謳歌しているわけだし、嘲笑されることはあれど、迷惑はかけてないよな。












この日のお供。

ようやく1冊読了したよ。

大学受験時から10分の1ほどになってしまった英語力を10分の6くらいには戻したくてね。













いい時間をありがとう。

他人にめくじら立てたり負の感情をぶち撒けることなく、ただただ毎日が豊かな時間で埋め尽くされていくことに感謝して生きていきたい。









店を出ると、ひげガールの宣伝カー。
思わず口角が耳まで裂けそう。
米山ババ子さん、頑張ってるかな。