「かわいい、かわいいねぇ。」


立ち寄った喫茶店で、真横に座った加藤鷹(今何してるのかな)似の男が、量産系メイクの女の子に、ずっとそう言葉をかける。
女の子は、ニコリともせず、真っ赤に透き通った苺ソーダをストローで飲む。



女の子「苺かわいー」


鷹さん「うん、苺飲んでるカナちゃんがかわいい」



僕(僕もそう思う)






1人喫茶は、こうして周囲の声が否応にも入ってくるが、それは決してノイズではなく。僕はそれを楽しんでいる。なんでも気の持ちようが、小学生の頃から僕の座右の銘。








今回は、もう何回も記事にした店たちの再訪編。











ザシティベーカリーブラッスリールービン。
ノルウェーサーモンの石窯グリル。





ベーカリーレストラン、なんてカテゴライズするのは失礼極まりなく。舌の肥えてない方はサンマルクカフェか鎌倉パスタへどうぞ。
サーモングリルは、オーダー後、ピザを焼く石窯でじっくり焼いてくれる。だから、皮はパリッパリ、中は半レアふあふあ。





そして、小麦からレベチなこちらのパン。

じゃがいもが練り込んであるフォカッチャはもう悶絶級に美味しく。それらが食べ放題という、夢のようなレストラン。












良質なオリーブオイルをたっぷりつけて。

優雅な食事。幸せだ。













そしてこちらも、何度何十回訪れたか。できれば他人に行って欲しくない、何もかもが素晴らしい喫茶店、渋谷南平台のトウキョウケンキョ。










「随分久しぶりじゃないですか」






気づけば最後の訪問は1年前だった。

いや、本当は、第一回緊急事態宣言の際にチキン南蛮サンドをテイクアウトした。のだが、ゴーグルマスクゴム手袋の僕に、気付く店員さんはいなかったようで。












ジャズ喫茶でもミュージックバーでもないのに、オーナーのこだわりゆえに音響が素晴らしい喫茶店。音楽に明るいと胸を張っては言えない僕でも、はっとさせられた。白金のテネメントでも同じ感銘を受けたが、まさかの同じ方が携わっていた。













ハニーラテを嗜みながら、ゆっくりゆっくり読書する日暮れ。夢のような時間。











夕焼け小焼けと、店内音楽のコラボレーションがまたアーティスティックで、思わず。













続いては、ホットサンドを愛してやまない僕のトップオブホットサンドだった、バイミースタンド。






マッシュルームアイ(グリルドマッシュルームとチーズ、上に目玉焼き)は体験済みだったが、名物のアップルチークスはまだだった。
豚肉とクリームチーズとリンゴが何とも絶妙にマッチして美味しいと評判で。
神保町のプリマベーラのリンゴ入りホットサンドに感動してやまない僕は、ここのそれが絶対美味しいと期待マックスで挑んだ。







そら、うまいよなぁ。










こちらの売りは、パンを鉄板で焼いて大量のバターでプレスすること。

ガリッガリじゅわぁぁつとしたパンが楽しめる。それはもう他で味わえない唯一無二の味。











ただなぁ。

食べログの弊害というか。重度の潔癖の僕は、食べログでふと見かけた口コミで、かなり食欲減退してしまった。

その現場は今回見なかったし、真偽の程は不明だが、それ抜きにしても、確かに食材の品質で商売、という店ではないよなぁと。豚肉を味わう、というよりは先のパンのバター焼き感を味わうのが、この店の楽しみ方かと。




ちなみにこちら、友人に激推ししたところ、彼は数日以内に訪問してくれた。そして、アップルチークスの美味さをつぶさに伝えてくれた。君を馬鹿舌と言っているのではないよ。でも、今後も僕が教育するから、勉強しておくれ。











何より、ここ最近、レベチホットサンドの店を2つも見つけてしまったので、一気に順位が変動した。また近く、書くことにする。









冒頭に戻り、鷹。



「カナちゃん、怒ることある?笑いもしないけど、怒ることもないよね、どんな時怒るの?」



カナちゃん「彼氏がいつまでも片付けてくれないとかぁ?」




鷹「そっかぁ。僕さ、そういうとき、怒ったり責めたりするより、自分でサッサと片付けちゃおうって思うんだよね。その方が楽な気がしてさ。あれ?怒らないのは僕の方かな?」




カナちゃん「いい人すぎん?笑」




僕(鷹さん、素敵すぎるよ。そして僕も鷹さんと同じ思考だよ。だからカナちゃん、ね、褒めて?)