“I made it,I made it.” | メロウなリズムで。

“I made it,I made it.”

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―わたしたちは通過し続ける。

今までだってずっとそうだった。
言わなきゃいけないことがあって、わたしはそれを口にすることは苦手ではない。
そして、それは勇気がいるものであったりもする。
けど間違った勇気はより大きな失敗を招くこともあって。
そしてその間違い一つ一つがわたしをまた違うものに形成していく。
今のわたしは何を間違えているのだろう?



彼は考えてくれた。
わたしの少しの勇気と決断、そして新たな想いに対して見合うように。

『escape』

あの時、あのタイミングで口にしたことば。
もっとちゃんと5感をフルに回転させて聞いてみたかったのに。
長年連れ添った恋人のプロポーズみたいな、そんな感じがした。
大事なことばほどうまく聞き取れなくて、ころっとその辺に投げ捨てられて「?」を浮かべながらに拾う。
ドラマティックはそうそう訪れないものだよ。
似た者同士は腐れ縁 か。
今夜、二人は何かに達した。
そう直感的に思った。
恋愛だとか好きだとかそういう形やことばの上にある、二人の人間が関わり続けあうために必要なもの。
それを見つけたような気がする。
『付き合ってる』
に結局はひとりで酔うような、そんな恋愛はもう終わったんだ。
過去にとらわれ女々しく想う男、それが何だ。
あの子の人生はもう進んでいる。
そしてわたしの人生も。
彼は気付くはずだし、もう気付いたかもしれない。
わたしは今、とても大きな気持ちで彼を愛することができる。
それはわたしにしかできないこと。
それがあればやっていけるんだよ。
さよなら、わたしの中の劣等感。
これから先、あの子にはもう会うことはないだろう。
小さな祭りの夜の、紙コップのビール。
ふにゃっとした底の感触と彼の横顔に10年ごしの愛を感じた。


愛していける