Last Noteラストノート)』

6/20に幡ヶ谷にオープンしたレストラン。
レストランですがランチはデセールコースという点が変わっています。

オープン後、初の週末に
そのランチのデセールを味わいに行ってまいりました。

まず、驚くのは扉を開くと木々の香りがたっぷり。
森の中のように緑がたくさん飾られているところ。

上の画像の奥の壁は木の皮が付いたままの板を
たっくさん貼り付けています。
椋の木だそう。


メニューはシェフのおまかせ5品のコースのみ。
完全予約制。
ドリンクがペアリングで
アルコールver.とノンアルコールver.が選べます。


アミューズは
ホエーと土佐酢のピクルス」。
バジルとナオシチの香りがきいています。

ペアリングのドリンクは
ノンアルコールビール」。
オレンジジュースと
オレンジフラワーエッセンスで香りづけ。


キャビアポップコーン
キャビアを模した黒いつぶつぶはゼリー。
柚子のゼリーで竹炭で色付けされています。

白いクリーム状の土台がポップコーン風味。
ポップコーンをこんな仕様で味わうとは。。。
斬新です!

中央にのった塩キャラメルソースを混ぜると
キャラメルポップコーンになります。

飾られた黄色のお花はフェンネルの花です。


ペアリングのドリンクは自家製コンブチャ。
昆布ではありません。
コンブチャはイギリス英語の名称。
紅茶キノコとも呼ばれています。
発酵飲料で、自家製出来るということで
Last Note』では発酵6日ほどの浅めなタイプ。

ライムジンジャーシロップを加え
更にジンジャーエールで割ってあります。


ガスパチョ
通常は赤色であるガスパチョ。
それがイエロートマト、イエロースイカなどを用いて黄色のガスパチョとなってます。
盛り付けは、早朝の湖畔のイメージ。

バニラアイスクリームが白鳥でしょうか🦢ラブラブ

そこに最後のひと工程。
液体窒素で固めた
グレープフルーツとハーブのアイスクリームを散らします。

キッチンと面したカウンター席がメインの『Last Note』。
シェフが液体窒素の作業をし始めると
モクモクと煙が流れてきます。
臨場感も楽しい。

Last Note』をオープンさせた
オーナーシェフは
JANICE WONGジャニス・ウォン)』の日本のシェフパティシエを務められた河崎賢司シェフ。

カウンターでの魅せる調理はお手の物。
カウンター席といってもゆったり配されていますし
シェフの手さばきを拝見するのも非日常体験としてとても楽しい。


メロンライチミラー
鏡のトレイにドット柄のようにパーツが散りばめられた一品。
1番大きな白い球体はライチの泡凍らせたもの。
黄緑色の球体はメロン。
百合の香りが加えられていて
高貴さが増しています。

点々と置かれているのはシロップ。

スミレ、もみの木、ハーブなどが香りづけされています。

繊細なあしらいを素早く行っていくシェフ。
私たちからの質問に付き合いつつ
ドリンクもデセールもお一人でされます。

「全部、自分でやりたい。
    ひとりがいいんです。」とシェフ。
味のアクセントに塩味のナッツ。

のせられている花弁は横田ローズ。
花の美しさだけでなく
食べて美味しい花弁かどうかにこだわった花農園のローズです。
トレイがミラーだととても写真におさめにくいのですが、河崎シェフは
カウンター上の天井に飾られているグリーンがこの鏡に映り込んで完成することを
狙ったのだそう。

何から何まで計算づくですね。

ペアリングのドリンクは
エルダーフラワーシロップと
自家製ヴェルヴェンヌシロップがベース。
グラスがとても素敵。
ドリンクとのペアリングには
レストランやJANICE WONG』でのご経験が活きているそう。
カクテルを考案されるバーテンダーさんのご意見は発想を広げてくれるとか。



とうもろこしスープ
コースの5品には入らない箸休めメニュー。

黄が鮮やかなスープの下には温泉卵としっかり炒めたパンチェッタがしのばされています。

卵を割るとまた舌触りが変わって面白い。



ベリーフォレスト
ガスパチョでは早朝の湖とのイメージでしたが
こちらは打って変わって森の中にある
夜の湖畔のイメージ。
足元を夜霧が広がる中に
湖の水際にある緑と花のピンク色が
月光に照らされている。
そんな映像が浮かび上がるような美しさです。

こちらも手元にサーブされた後に
シェフが液体窒素で固めた
木苺のソースをパラパラと盛り付けます。
緑色のスポンジはゼラニウム。
クリームは牛蒡です。
そう、牛蒡なのですよ。
土っぽさが華やかな味わいの脇をどっしりと固めていて名脇役です。

ドリンクは「コブミカン
竹の器です。
コブミカンはライムに似た柑橘類。


卵カツサンド
最後の5品目。
〆の一品がお料理。
普通はお料理に〆がデザートですよね。
Last Note』では逆。
低温調理の厚焼き玉子がフライされサンド。
パンは自家製ブリオッシュです。

トマトとフェンネルシード、マスタード
つなぎに卵黄というドレッシング。
デセールコースといいながら
お食事としていただけるプレートが混ぜ込まれ
ランチとして大変に満足できる
充実の内容でした。


〆のドリンクは「水出しコーヒー」。
押上にある『UNLIMITED COFFEE ROASTERSアンリミテッド コーヒー ロースターズ)』からのコーヒー豆。

エチオピア産のスペシャルティコーヒーです。

お席はカウンターだけでなく、個室もあります。

夜のコースはお客様と相談してメニューが決まるという、なんともプライベートなレストランの形態なのだそう。
夜も伺ってみたいですね。